クイーカ

日々のあることないことを。詩や雑文。 https://twitter.com/cuic…

クイーカ

日々のあることないことを。詩や雑文。 https://twitter.com/cuicapoem https://www.instagram.com/cuica_163/

マガジン

  • 美しさとは

    「美しさ」についてとりとめもなく綴った書き散らしを載せます

  • Hagakure E.P.

    2022年ココア共和国入選作詰め合わせ

  • ポエ文(ポエぶみ)

    極めて誇張の入った日記的な文章を綴っていきます。

最近の記事

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Blur ocean

イルカが口ずさむ流行歌 透明無垢な水の中 岩礁のわずかな高低差がメジャーナインスを撚り合わせ 音符が弾けて生じる気泡に幾千匹の魚が飛び込む 一幕の陽光が水温と混ざり合って ほの白いカーテンが生態系を覆った ここはどこよりもきれいで 誰にも見つかってはいけない場所 のしかかる白昼夢の届かない場所 生まれたままの瞳では ぼやけた視界しか知らないから 彼らはその美しさに気付けない 40℃の検閲が肌を焼く 止まない光が全てを照らす地上は どこをとっても識別可能で 見えないものは嘘

    • ファイト

      ことばに負けるな! 逼迫られるにしろ 老いて枯れるにしろ 間違えれば殺せちゃう僕はフォークだ っていつまで握ってんの カレーだって掬えないのに 人を救うって? 太陽みたいな熱視線を 基底部だけで判断はできないけれど ここにいるのはそういうことだろう 地縛霊さんこんにちは おせっかいなサテライトより ことばに負けるな!

      • お飾りミザリー

        私は私のストラップ 貴賤はないけど五つ星まで付けられる社会 の隅っこでぶら下がる 私が私でストリップ 窓のない冷たい部屋 いくらでもあげる 替わりにもらうのは… 新幹線は帰依のため 起点と終点のはざま 一人が二人になる憩いの時間 このまま錯覚させてくれればって思う 苦しいまま二人で移送されていたい本当は って抱えた鞄のふちで揺れるストラップ 語尾が跳ねる そこにすべて置いてあるから 私は:私の:私を:私に 鏡の囲むこの部屋で ぶつ切りにされた自我を探してる 答えはも

        • Red

          ふさわしくても 似つかわしくない それが 満たす からだ 困惑と蠱惑 動機を求め どうでもよくなった本能が 汀を乱す 思惑と露悪 正体の定義を協議する いかれた味蕾 靡く未来 判断材料だけ集めて 組み立てた意見は死んだほうがいい 目に映らないのか あの赤が 何よりも誰よりも速く 音すら忘れ去って 有限上の∞(メビウス)をなぞる あの 赤が

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          17本

        記事

          弓芸者

          祭りの音頭は奉行持ち チンドン太鼓を四つ鳴らせば 神輿担いだ太鼓持ち 飲んでし舞って 乞うてしもうて のっぴきならねえ時と場所 弓を射るしかありません 弓を射るしかありません 鏃に手紙をくくりつけ 一番速くお届けします 噂を追い越す離れ技 保証は己の腕ひとつ 流れ星と見紛うて お届け先は西?東? やたらに説法 されど無鉄砲 今日も芸者は 弓を引き

          assighn

          腕は 足は 口は 矛先は どこ 前途がなければ 足踏みして暮らす フォークをパスタにからませている 目的格のない日 わたしは何番目の主語? ピースが欠けたらパズルじゃなくなる (再帰するSigh) 宙づりのまま動作しろ FPSみたいな感じの社会 ルールに則り乗っ取らせる 誰かが見てるおなじみの視界 今更スワイプする利用規約 気付けばステージに難破した乗客 (再帰するSigh) ひとはみな 主役じゃなくて主格 生まれつき与えられた形を 穴だらけにされた世界のため まっ

          文字踊り通り

          なにかやりたい なにかやりたい なにかやりたい の なにって何 起きるだけ起きていたので 今は寝るのに忙しい 何度でも打ち寄せている年波 葛藤は満ちて退いて満ち 往く人来る人でいっぱいの浜 ああ忙しい 生きてられるだけ生きてきたので なんだかそれも恥ずかしい 何がしたい なにって何って それもそうだけど 今日ご飯なにって 言ったのはなに

          文字踊り通り

          音楽をとめて

          音楽の鳴りやまない部屋は幼年期で止まっている 海鳥の停まっていた枝は裸のまま当時を曝す 念と執念を導いたのはお母さんにぶつけたわがまま 点とセンスを操って見えない生地を織り返した 、 何を是とし 何を非とする ふらついた足跡すら違反している 世界の調性に耳も貸さず そんな音楽の鳴りやまない部屋は幼年期で止まっている

          音楽をとめて

          Tear

          涙が涙であるために 涙は壊れていく 人が人であるために 人は壊れている途中? 卵みたいに守られていた 窓もない部屋 煤けた臭いに燻されて 気持ち良くあるという気持ち悪さ 胸やけと迎えた朝焼け 今という点は 雫のままではいられないなら どこへいこうか

          余事象A

          地球から除外された生 などないと慮れば 最大公約数的に見合ったピントで 鷺も兎も8Bit 半径×(に)半径×(と)3.14 コンパスはなめらかに無情に紙上を滑り やさしさの面積が確定した ※年度予算のとりうる範囲で 腕の長さ分が精いっぱい だから手をとりあって大きな輪を描こう とかいって僕は屹立する影になった いくらでも重ねられて輪郭がなくなる夕方 なくなった輪郭で 名前を思い出そうとしていた やがて議題はコスパにシフト こんなにシフト入れんなよ 充電切れたから寝る

          リロ

          踏みなれた手順 回路はまだ柔い熱を帯びて 琥珀の飴玉は 夢でなくなる準備をしていた 終わらない朝が見たいの と二人 星に願った この瞼を焼き落としてください 中枢の循環 拍動は コールドスリープを経て 祝福を迎える 向日葵が目を覚ます 一つ残らず滅びた雲 さよならこんにちは おはようただいまおやすみなさい 蝶番の外れたドアから言葉が攫われた 答えで捕捉できない座標に お疲れ様です皆々様 それでは明日も デペイズマンにて落ちあいましょう

          いいね以上

          もらったいいねの 値札がほしかったのか 惣菜パンの 労いに ほっとしたあと 冷えた 値段を労れってことでなくて 値段が何個も何個もあることを 考えてみるという話 冷静に考えて不気味 しかも意味のためではない それって激しく 僕らに似ている 終ってるって言いながら 果てしなく脈打つ拍動の価値 回数で割ると何が求まるの?

          いいね以上

          歴史的轢死体

          あなただって本に載るよ あなたの記録が歴史になるよ 押し寄せる見えない波 何万何億たる 象の群れの如き圧勢 背中を押した人の押された背中 を押した人の うつくしい押し花 そして残る 誰かに綴られる それはアイコン 君という 歴 史 的 レ キ シ コ ン 偉人になりたいか? 歴史になりたいか? 骨だけが残る今日だとしても? それとも詩に浸って溺死したい? どうしよう僕はどうしたい … 「同志よ」 詩人が告げる風の色 香りが盲人を導いて 地雷原にきれいな花々開

          歴史的轢死体

          無限トンネル

          波形は編集中で 次々と再生 点々と悠遠 経験値、 遊園地、 乾電池、 滅びる波形の炭酸の昔話に話を戻そう 、集中 澄ませて かつて、釘は木に恋をしていた だからそれは甘美な時間だったよ 素晴らしい時間だった それを踏んで時計が回る 時代が回る よくよくろくろをとくとご覧あれ レコード針が落ちるそれだけで 世界はみずいろの血を流す 理由は一つだけである必要はない よくよくろくろをとくとご覧あれ よくよくろくろをとくとご覧あれ よくよくろくろをとくとご覧あれ

          無限トンネル

          咲かれた

          さっと咲かれた さっさと咲いてと 先走った誘いの宵の口からトンネルの 明け 誘われなかった サソリのペンダント 最低へと随伴する重力 刺さったのだったソリタリー コップの壁を滴る昼下がりの猶予が そのままソーサーを濡らしていく シーソーにて一対のシーサー 窓際シーサイド どうか 泣かないで 泣かないで スーサイド 泣かないで 泣かないで 咲かないで 咲かないで どうか 寓意げな動作 そうさ 咲きもしないまま枯れたのさ … ここでごめんなさいって最低

          光ごっこ

          光を撒いたら -1の日付に倣い 発芽する なかなか起きない邪魔な芽は 欠かさず摘みましょう そういった循環参照の果て 思惟のより糸は物象を成す 利き腕の反対で描かれた 余白にあてがえられなかった絵が 氾濫の背中を押したのだった 見えてる未来は未来じゃない と奇数拍子を刺繡するダンス に乗って終わりを予期し続ける 人 殴られた部位の影が  欠 けた 鏡 持て 踊れ 月の子ならば 孤独の個 蟲毒の語 煮詰め煮詰めて 鏡 持て 踊り踊れ 月の子ならば 太陽を奪え