お飾りミザリー

私は私のストラップ
貴賤はないけど五つ星まで付けられる社会
の隅っこでぶら下がる

私が私でストリップ
窓のない冷たい部屋
いくらでもあげる
替わりにもらうのは…

新幹線は帰依のため
起点と終点のはざま
一人が二人になる憩いの時間
このまま錯覚させてくれればって思う
苦しいまま二人で移送されていたい本当は

って抱えた鞄のふちで揺れるストラップ
語尾が跳ねる

そこにすべて置いてあるから
私は:私の:私を:私に

鏡の囲むこの部屋で
ぶつ切りにされた自我を探してる
答えはもうわかってて
日本語と英語と記号を用いて
入れないことをなだめている
xとy
仕舞って拾うUFOキャッチャー

「気の毒ね、サリー」

玄関に置かれた
あざけるように鮮やかな
地球儀

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