GatsbyConf 2021スピーカー登壇経験で学んだこと
どうもー、ドイツ在住、フリーランスのフルスタックエンジニアのArisaです。
オーダーメイド感覚プログラミング学習サービスの「Lilac(ライレック)」を個人サービス開発、講師、運営をしています。
この水曜日まで開催されていた、GatsbyConf 2021。
Podcastアノ何でも告知エピソードを公開したので、ご存知の方もいらっしゃるかとは思うのですが、そう、この貴重なイベントに登壇者としてトークしてきました!
そして何を隠そう、実はこれが私の初めての登壇経験でした。
この記事では、
1. なぜ登壇することになったのか?
2. どんなproposalでCFPに応募したのか?
3. 登壇準備と、そのプロセスで学んだこと
4. Gatsbyに事前記事インタビューされて学んだこと
5. オンライン登壇で、オーディエンスとのやりとりで学んだこと
6. オーディエンスとして参加したワークショップで学んだこと
この6つのポイントについてフォーカスしていきます。
余談
登壇動画がGatsby公式YouTubeで公開されました!
Gatsby公認で、日本語字幕版も私のYouTubeチャンネルで投稿しました。
日本語字幕が良いという方は、こちらをご覧ください。
なぜ登壇することになったのか?
今年は登壇経験を積みたいと思っていました。
理由は、去年から参加するようになったオンラインイベントで、Lightning Talk(LT)というものがあることを知って、技術者コミュニティは登壇するチャンスがどのレベルのエンジニアでも平等にあることを知ったからです。
エンジニアとして成長できることは全てしたいので、今年は絶対に登壇経験を積みたいと思っていました。
そう決めてから、CFPのポストやLTの枠を探し始めたんです。
探し始めて、実はすぐにGatsbyのツイートかブログででCFP募集を年末くらいに発見しました。
実はLTのようなまずはライトな機会を探していたら、GatsbyのCFP情報を先に発見してしまったんですね。
1月中旬締め切りでCFPを募集していたので、まずは応募しないと始まらないので、ダメもとで応募してみました。
でも、実はすごく悩んで、1週間はひとまずproposalを考えて、下書きメモを完成させてからまた寝かせて、それから「えいや!」の勢いで応募しました 笑
応募した後は「うわー!応募した...!どうしよどうしよ!」と落ち着けませんでした 笑
でも、そんな感じでダメもとで応募したら通ったんですよ。
今回のイベントでは、Gatsbyのソフトウェアエンジニアも、他のスポンサーサービスのソフトウェアエンジニアも、わんさかトークするんだろうなと思っていたので、多分私のレベルは通らないんじゃないかと思ってたらまさかの通って、文字通り焦りました。
これがスピーカーすることになったきっかけです。
どんなproposalでCFPに応募したのか?
1週間くらい時間かけて、寝かせながら書いたんですが、内容としては、多分1週間も寝かせながら書くほどのものではないと思います。
基本的にはCFPに応募するフォームの質問になんて答えようというのを書いていました。
が、一番意識したのは、トーク内容の要約です。
Gatsbyのプロジェクトで既に動いている自分のブログプロジェクトがあったので、それをそのままトーク内容に書いただけですが、
「どうしたら面白く興味を持ってもらえるだろうか?」
「私がパッションを持って話せる内容にするにはどうしたら良いか?」
を考えると時間はかかりました。
プロジェクト自体の構成はシンプルです。
- Gatsby.jsでフロントエンドは実装
- GatsbyのGraphQLで、Contentfulを紐付け、データクエリ取得、データクエリ構造制御
- Netlifyで当時はホスティング
特に捻っていることは何もありません。
そして、このGatsby x Contentful x Netlifyの組み合わせは、日本語ソースでも、英語ソースでも溢れていました。
なので、プロジェクトの構成を紹介するだけでは面白くないし、それだと、きっとオーディエンスも、他のスピーカーのトークに流れてしまうだろうなと思っていました。
なので、WordPressとAWS EC2で構成していた旧ブログとの比較で、GatsbyとContentfulの組み合わせの開発構造のDX(Developer Experience)は、超快適というproposalで提出しました。
他の登壇者は、私よりもエンジニアの経験が豊富で、英語のネイティブスピーカーも多いだろうと予測していたので、私のproposalを読む人が詳しく具体的にトーク内容をイメージできるように書くことはものすごく意識しました。
登壇準備と、そのプロセスで学んだこと
応募直後
応募結果としては、次の日くらいに返事が返ってきて通話することになりました。(向こうはアメリカ時間なので、その日ということですね)
肌感覚では、秒で返事が返ってきてびっくりしたんですが、まず通話しましょうとなって、1月に通話をスケジュールしました。
応募したトーク内容の確認をして、スピーカーにあっさり決定しました。
うれしかったこととして、このミーティングでこんなフィードバックがもらえたんですね。
「あなたが一番早く応募してくれたから、じっくりproposalを読む時間が確保できて助かったよ!」
「今のところ、あなたのproposalが一番詳しく書いてあったから、すぐ通話のスケジュール調整ができた」
「合気道っていうあなたのもう一つの一面が見えて、すごく良い!Gatsbyではあなた自身がどんな人なのかをトータルで知ることを大事にしているからね」
褒め上手だなあ、Gatsbyチーム 笑
でも3つとも意識してたことだったので、気がついてもらえてうれしかったです。
(応募フォームにも、早めに応募してくれた方が助かるって書いてあった)
話してみるとすごいいい感じで、めちゃフレンドリーだったし、初回ミーティングからとてもオーガナイズされてて、楽しかったです。
お互いポジティブな印象を持ったので、登壇する方向で、そのまま話が進みました。
スライド準備: ローンチ前機能のテストユーザーをさせてもらえた
それから、もうちょい詳しいトークのドラフトを共有して、タイトルを編集したり、トークの方向性の最終調整をしたり、SNS共有用のカード画像作ってもらったりして、本格的に登壇するんだと実感していきました。
ここで貴重な経験だったのが、GatsbyConfでリリース予定のGatsby Cloud Hostingを使ってプレゼンしてみない?と提案してもらえたことです。
これ、好きな技術がある人で、その技術から「この機能、テストで使ってフィードバックくれない?」って言われたらめちゃくちゃ舞い上がりますよね...!
私のGatsby愛は凄まじいので、この連絡をもらった時には「うおおお!マジかあああ🔥」と盛り上がってしまいました 笑
速攻ホスティングの引越し作業着手でしたね。(Netlifyも好きなんだけど、ちょうどドメインの契約更新時期だったから、すまんな)
しかもSwag Storeのクーポンまでくれて、こっちが何かもっとリターンしたいくらい 笑
秘密を守るのだけはすごくがんばりました、ローンチまでは極秘だったので。
そのほかにありがたかったのは、プレゼンのテーマスライドテンプレを用意してくれていたこと。
スライドのデザインはお任せして、コンテンツに集中することができました。
そして登壇用のスクリーン背景も渡してくれました。
リハーサル
テック監修付きでプレゼンリハーサルをして、今回は通信状況が登壇中に悪くなるリスクの回避のために、全員ワークショップと司会、エンディング以外は録画で挑みました。
リハーサルは、初回のミーティングから連絡を取ってくれていた、VP of Partnershipの人と、この後に書いているインタビューをしてくれた、Senior Content Marketing Managerの人と行いました。
話したいことがいつもありすぎて、大体与えてもらった時間の倍になってしまう私のリハを、すごく笑顔で聞いてくれて、しかも細かいスライドの仕込みにも気がついてくれて、うれしかった😭
(ソースコードって見るだけだと面白くないから「Hello, world」をわざと「Konnichiwa, world」にしたり、ミニクイズ用意したりね)
30分だったトークを15分になんとか収めることができたのは、彼らのおかげです。(ほんと、リハは良い経験になった!)
リハの様子ですが、提出期限2週間くらい前に好きな時にスケジュールリクエストしてねってことだったので、これも連絡きてから即ブッキングしました。
理由は、英語ネイティブではない私は、言語のフィードバックも必要なので、フィードバックが多く必要な分、リハをあわよくば2回させてもらえたらと目論んでいたからです。
結果、リハを一度して、2回目は必要ないと判断しましたが、スライドの細かいスペルミスにも助言をもらえてよかった...!
技術に関する部分のチェックも入れてくれるので、よかったです。
(間違ってるところがなかったようなので、特に指摘はなかったけど、安心感あるよね)
ここまででも、Gatsbyのマーケティングスキルの高さや、登壇者への充実したソース、登壇者へのサポート内容がすごくて、めちゃくちゃ学ぶことが多かったです。
配信プラットフォームガイド&登壇者顔合わせ
それから登壇1週間前くらいには、オンライン配信で使うプラットフォームのガイドがミーティング形式であって、タイムゾーンを意識して、2つのタイムゾーンで片方に参加するという形式でした。
イベントではhopinを使ったのですが、ライブQ&Aをする人と、そうでない人の違いを見せてくれたり、当日の流れなどをまとめてさくっと30分くらいで伝えてくれたので、忙しいスピーカーにもしっかり必要な情報を伝えてるなという印象でした。
イベント前日は、本来オフラインであれば会食だったはずなので、それをオンライン前夜ミートアップとして代用してくれました。
スピーカーとGatsbyチーム全員と顔合わせをすることができてよかったです。
Gatsbyを私が特に気に入っているところが、一人一人を個人として見てくれることです。
この顔合わせでもそれは意識されていて、「自己紹介に、fun fact about yourselfを含めてね」で自己紹介をしていったので、登壇後にもスピーカーとの交流が生まれました。
(シニアソフトウェアエンジニアを含むGatsbyチームからTwitterフォローされたりしたのは尊すぎて、舞い上がってます 笑)
オープンで活発なコミュニティと、繋がり、そして一人一人を個人の人間としてみてくれること、私が仕事をする上で求めることの全てがGatsbyは揃っていました。
Gatsbyに事前記事インタビューされて学んだこと
実は登壇直前に、事前インタビュー記事も書いていただいています。
こちらですね👇
Gatsby公式ブログに載るだけでも光栄すぎるのに、インタビューもすごく楽しかったです。
オンラインでもちろん行ったので、やりとりは1通ずつのメールのみですが、インタビューしてくれたSenior Content Marketing Managerも、私のプログラミングメンター講師経験で共通することがあったようで、そこを掘り下げて聞いてくれたのは本当に嬉しかったです。
オンライン登壇で、オーディエンスとのやりとりで学んだこと
さて、当日です。
一瞬ひやっとした登壇開始直後
実は正直に言うと、マサカリではないですが、登壇開始直後に「音が小さくて聞こえないんだけど」という人がいて、一瞬答えるか迷った瞬間はありました 笑
HSPで傷つきやすい私には、チェーンソーで首切られた感覚 笑
突発的に思った心の声は「いや、私の環境は聞こえてるし、他の人もそのこと言ってないから、自分で調整してくれや」
ですが、理性を保とうとした私の声は「Gatsbyチームが配信関連はコントロールしてるから、私が答えると登壇内容からオーディエンスの注意がそれるな、チームの人を待とう」と判断。(正しいかはわからないけど)
これがよかったかはわかりませんが、オーディエンスの他の人が「さっきも音声のブーイングがあったけど、重箱の隅つつくのはもうやめようや、こっちは問題ない」とナイスフォロー 笑
こういう優しい世界好き 笑
そこからは順調でした。
ライブチャットで質問に答えるタスク
私は15分みっちり喋ってしまったので、ライブQ&Aはできない代わりに、登壇中に飛んでくるチャットの質問にライブチャットで答えるタスクがありました。
本当はライブQ&Aものすごーくしたかったんですが、何度頑張っても15分未満に収められなくて(15分と数秒で、実はオーバーしてるし)泣く泣く諦めたんですが、ある意味、ライブチャットで答えることに集中できてよかったのかなと思いました。
理由は簡単。
英語圏のカンファレンスやイベントは、質問がビュンビュン飛んでくるから。
想定してましたが、私にとってはめちゃ質問きてて、一部返しきれなかったこともありました。
(そこはログを取ったので、英語記事で今日、明日くらいに書いて答える予定です)
ちゃっかり開発中のLilac(ライレック)のプロジェクトもGatsbyで開発してたので見せたのですが、デザインが好評だったのと、TypeScriptも使ってるので、そこも着目してもらえたのが嬉しかったです。
そして、私のトークの目玉だったGatsby Cloud Hostingも、Netlifyから引っ越しも簡単だったこと、自動SSL certificatesの発行、爆速セットアップの内容も着目してもらえたように思います。
日本人エンジニアも見てくれてた!
これはすごく心強かったし、嬉しかったです。
タイムゾーン的に、日本は朝の5:45-6:00。
物凄い早起きしないと見れないので、きっと時間的にこれは減りそうだな...と思っていたのですが、日本在住、アメリカ在住、ヨーロッパ在住の方など、本当にたくさんの日本人エンジニアの方達が駆けつけてくれて、ライブでチャットも書いてくれたり、すごく嬉しかった😭✨
母国の人たちからのパワーって、やっぱり何ものにも変えがたい。
ライブで見てくださった皆さん、本当にありがとうございます!
登壇中に仲良くなって友達ができた
ここで想定外で嬉しかったのが、登壇中、要するにライブチャットで答えている最中ですが、英語圏やヨーロッパ圏のエンジニア達と意気投合して友達になりました。
これは本当に意外でした。
登壇者も含みますが、登壇を通してエンジニアで意気投合する友達ができたのは本当に嬉しい経験でした。
その繋がりで英語Podcast Anonymous.fmの方で何人かインタビューが予定されていますので、よかったら後日アップした時に聞いていただければ嬉しいです。
オーディエンスとして参加したワークショップで学んだこと
2日目は、登壇が終わっていたので、純粋にオーディエンスとしてワークショップに参加しました。
私がライブで参加したのはこちら👇
Contentfulによるインスタ風webアプリケーション開発のライブdemoです。
最近実は似たwebアプリケーションプロジェクトを学習目的で開発していて、そちらはStrapiでできているんですけど、Contentfulでも見れて勉強になりました。
チャットでコメントとか書き込んでいたら、目の前でdemoをしてくれているContentfulのDevRelさんが
「昨日の登壇見たよ、すごく興味深かった!」
と言ってくれて嬉しかったです...!
登壇者は18人いて、Track 1と2で同時時間配信もあるので、DevRelとしてContentfulの内容をピックアップして見ているだろうとはいえ、嬉しかったです。
demoで学んだことは、オーディエンスと一緒に何をしたいかというオプションを聞いてくれるスタイルだったので、オーディエンスと一緒にワークショップを進めていた姿が、プロだなと思いました。
私はまだ、ライブdemoができるほどではないので、純粋にこれはもう尊敬です。
もう1つ学んだのが、トラブルに遭遇しても、それを隠さず、しかもオーディエンスと一緒に考えている姿がエンジニアとして、もう本当に素晴らしかったです。
わからないことも隠さないし、オーディエンスとの対話で一緒に切り抜けたり、おそらく感覚的に言うと、シニアソフトウェアエンジニアが、コーディングチャレンジのお手本を目の前で見せてくれている感じでした。
まとめ
学んだことが多くて、まだ脳内がかなり飽和状態なんですが、本当にすばらしい機会と、すばらしい登壇者、そしてGatsbyチームとこうして短い期間でも一緒にイベントや登壇に向けて働くことができたのは、本当に嬉しかったです。
エンジニアとして、とても誇らしい経験でしたし、これからも機会があればこういった登壇経験を積んでいきたいと思っています。
今年は、エンジニアとして大きくステップアップしたい、個人サービスLilacのリリースをなんとしてもしたい年なので、まだまだ残り10ヶ月、2021年を全力で駆けていきたいと思っています。
宣言してしまうと、さぼれないのでね 笑
では、ちゅーす
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