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ノコの元気基準

2023年2月18日(土)
 土曜日はノコ(娘小3)の習い事が午後からなので、親子ともども気がゆるむ。
 私は毎朝5時起床だが、今朝は7時。一人時間を楽しみ、軽い朝食を済ませ、ノコと本日休日のむーくん(夫)が起きてくるのを待つ。
 8時になっても二人とも起きてこないので声を掛ける。

 ノコは居間に下りてきたものの、ソファーに丸くなっている。食卓につこうともしなければ、返事もしない。こんなぐだぐだの朝もあるが、まずは検温。
 37度。
 …微妙だ。目が覚めてくるのを待つがソファーから動かない。
 1時間後、37度9分。
 あぁ、こりゃ具合悪いほうのぐだぐだだ。

 ノコをベッドへ戻す。日頃からノコは水分を摂らないので(いくらいっても!)発熱すると本当に困る。口当たりのいいゼリータイプの経口補水液を「少しでもいいから」といって飲ませる。
 「寝なさい寝なさい。熱あるよ」
 そういいながらノコの丸く形のいいおでこを撫でると、難なくノコは眠りに落ちた。

 居間に戻り、発熱外来のある近所の小児科に電話する。まず、1つ目はノコが夏に新型コロナウイルスに感染した際、お世話になった病院。本日休診。2つ目は予約でいっぱい。3つ目も同じく。この辺りは小児科が少ない。夏もそうだったが、こういう時に行き詰まる。
 土曜日ということもあり、どこも午前のみの診察で混んでいるようだ。
 受診はあきらめて様子見とする。もし熱が高くなったら救急外来に行こう。

 むーくんは職場に電話し、家族が発熱した場合の出勤について問い合わせる。明日出勤できるかどうかだ。それから、新型コロナウイルスの抗原検査キットを用意する。夏にノコとむーくんが新型コロナウイルスに感染した経験から、スポーツ飲料、果物ゼリー、お粥などのレトルト食品は備蓄してある。

 様子を見に行くと、ノコはすーすーと寝息をたてて、深く眠っていた。
 時折、太陽に雲がかかって陰るものの、今日は風もなく穏やかだ。
 日当たりのいい居間はあたたかい。
 家族3人のんびり家にいることなんて珍しい。ノコの体調が急変しない限り、平和だといえる。
 お昼を食べた後、むーくんと私も居間でしばしお昼寝。

 午後3時。
 ノコが「お腹空いた」と起きてくる。38度3分。熱が上がっている。
 プリンを2個たいらげて、水分補給をする。37度6分。
 「もう少し寝ようね」
 ベッドに連れていくと、絵本の読み聞かせをねだってくる。
 ノコが児童養護施設から持ってきた絵本「しろくまちゃんのほっとけーき」を読むと、嬉しそうに私の顔と絵本をチラチラと見る。ノコが下あごを突き出して、舌っ足らずの口調で喋る。これはノコの”甘えモード”だ。
 「ママァ、ホットケーキ焼いてぇ」
 「食べられるの? それなら、お夕飯はホットケーキにする?」
 ノコは掛け布団を鼻先まで引き上げると、大きく見開いた目をぱっちんと閉じた。
 ソ・ウ・シ・テ!

 夕方5時にノコの様子を見に行くと、眠れないらしくベッドのなかで目をぱちぱちさせていた。
 一緒に居間に行き、検温。大好きなテレビをしばし見てもいいことにする。
 テレビをつけると、目下決勝戦中の全日本ブレイキン選手権のニュース映像が流れた。ノコがいきなり真似て激しく踊りだす。
 あ…
 むーくんと目が合う。二人して思わずうなずく。
熱は、その後も37度5分前後をウロウロしたため健康体とはいえないが、静かだったノコがTVアニメに一喜一憂、ソファーで「ぎゃああああ」だの「ワー!」だの叫んで大暴れ。
 むーくんと顔を見合わせて再度、うなずく。

 うるさくなったら、大丈夫

 3年半、一緒に暮らしてわかってきたノコの元気基準。
 もちろん油断はしないけれど、体調不良だとノコはまこと静かになる。
 夕飯はノコだけホットケーキ。バターをたっぷり塗って1枚食べた。

 寝る前に、新型コロナウイルスの抗原検査キットを使う。鼻腔に綿棒を入れてぬぐうタイプだったから拒むかと思いきや、すんなりやらせてくれた。
 発熱からまだ10時間なので判定結果の信ぴょう性は微妙だが、一応「陰性」なり。

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