2019年5月の記事一覧
夕焼けこやけに囚われて
窓から射し込む夕日のせいで校内は橙色に染まっていた。何処からともなく聞こえてくる生徒達の笑い声や運動部の掛け声が何だか遠くに聞こえる。私は階段の一番上に立って踊り場を見下ろしていた。踊り場にいるのは同級生。それがただ立っているだけならば私は階段の一番上で足を止めたりしないだろう。手すりに手をかけたまま動かないのは同級生が俯せに倒れたままピクリとも動かなかったからだ。
最初はふざけているのかと思った
窓から射し込む夕日のせいで校内は橙色に染まっていた。何処からともなく聞こえてくる生徒達の笑い声や運動部の掛け声が何だか遠くに聞こえる。私は階段の一番上に立って踊り場を見下ろしていた。踊り場にいるのは同級生。それがただ立っているだけならば私は階段の一番上で足を止めたりしないだろう。手すりに手をかけたまま動かないのは同級生が俯せに倒れたままピクリとも動かなかったからだ。
最初はふざけているのかと思った