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ただ生きることの難しさ

1人で居る時、誰かに成り代わらないと生きていけない。せめて夢の中だけでもいいから誰かに成り代わらないと生きていけなかった。
私にも夢があった。中学2年生の時に病気さんに奪われてしまったけど。
友達と楽しい時間を過ごしていても不意に悲しみが溢れ絶望の現実が目の前に姿を現し私の心を八つ裂きにする。涙を堪える日々に、毎晩目を腫らす日々にあとどれだけ耐えれば病気から解放されるのか。
同い年の友達と話していたら辛くなる。ただ楽しくお喋りしていたいだけなのに、どうしても歪んだ身体と心が邪魔して苦しくなってしまう。君達みたいに将来を明るく描けないよ。本当は子供だって好きになりたかったよ、悲しいな。
街を歩いても、私は将来あんな風に歳をとれないんだあんな風に歩けないんだって虚しくなるよ。みんなは笑って好きな服を着ても、私は着たい服すら着れない。毎日悪くなっていく身体の事を考えながら生きないといけない。死ぬまで一生向き合っていかないといけない。14歳の時、医者に諦めないといけないんだよと事実を突きつけられ選択を迫られ、もう分からなくなってしまった。
あの子みたいにまっすぐ歩けたら。生きること死ぬことを深く考えない心だったら。
あの子と何も変わらないはずなのに私にはそれら普通が備わってなかった。偏って生まれてきてしまった。
私が生まれなければ良かったのに
毎日喧嘩の怒鳴り声。家族に味方とか敵とかないのにね、私のこと悪魔って、でもさ、それは私のせいなのかな?身体の異変に気づいていたのにどうして病院に連れて行ってくれなかったの。私の身体ではもう人を傷つけることしか出来ない。
お母さんとお父さん結婚なんてしないで。私を産まないで。辛くてどうにかなりそうだよ。
ここまでなんとか生きてこれたのは間違いなく音楽なんだけど、これからも音楽に支えられ音楽と一緒に生きていくんだろうけど、この身体じゃ明日を描けない。

5.13

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