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自動書記 “ebrah k’dabri”(夢日記: あの世の円卓にて)

“この言(ことば)は初(はじめ)に神(かみ)と共(とも)にあった。
すべてのものは、これによってできた。できたもののうち、一つとしてこれによらないものはなかった”
(新約聖書 『ヨハネによる福音書1:2-3』)

 おお神よ、オレは真面目です、クソ真面目なんだ。だからこそ迷うんだ。ビョーキなのは自覚してる。重度の潔癖症で、眼球や鼻や耳の穴まで綺麗に洗わないと気がすまない。(ホントいうと、アタマの中も洗いたいんです) さもないと、世の中を漂う忌々しい穢れにたちまち窒息させられるから。
 正直あんな俗物どもと、同じ空気も吸いたく無い。でもわかってます。それがアナタが課した、試練なんですよね。
 こんなオレでも、これだけは知ってるよ。オレも神で、彼女も神だ。オレのバアちゃんも神だし、アイツとその兄ちゃんとその恋人とその赤ちゃんも神だ。とりあえず世界平和とかアンタに向かって毎日祈ってます。よろしくな。

“犯罪者や自称芸術家、偉い神学者や変態的
量子力学者は紙一重。愚民は、奴らに宿る神秘にも近い純粋さと探究心に憧れ、僻み、忌み嫌うが、決して自身らではそのゾッとする真理には到達できないことを知っている。だから奴らを磔刑にするんだ、腹いせに、ゴルゴダの丘でね”

“虫の方がお前らより賢い。もう、死んだら?いや、イヤミじゃなくってさ、お前らの為を思って”

“正気を100年以上煮詰めています。ピュアな狂気というジャムができました、ご賞味ください”

“宇宙と自然。ワンネスとスピノザの視座、空(くう)、マルチバース、死後と精神世界の橋/あるいは出入り口”

 神さま、オレらは自分が神だなんて思ってないです。そもそも、オレらが信仰するのは今んところ、カネと欲、しかもむせ返りそうな程ムラついたさ、粘っこい汁がタラーっと垂れた、とびきりやらしいやつ。それだけなんでさ。
 それどころか、神なんて実のところいねぇんすよ。違いますか?届け物をしたってさ、不在通知は幾つ溜まってるか知れたもんじゃない。ハロウィンにセックス。ブラックフライデーで特別なオモチャを買い、葬儀明けにそれ使ってまた交尾。蓋開けりゃ所詮みんなそんなもん。
 何を高尚ぶってんだ。世の中、カネ持ってるモン勝ち。でさ、ああいう目付きのああいう奴ら。ね?普通じゃないでしょ?あんなキチガイ共に人権なんか必要無いんすよ。殺しちゃえ。

“特異点上。シャブで脳溶かしセックス、精虫たちは彷徨わず陽気に合唱する、”ウチへ帰ろう””

“ カネの無い奴はカスだ。ジュクジュクの粘膜、そのビラビラの、すえた匂いの裏にこそ生きる真理がある。食って寝て性交、以下同文。インテリぶるんじゃねぇたかが大卒のバカが”

 何をいう、お前たちなど神でもなんでもない。吐き気を催す呪いをベラベラ吐きおって。神の不在だと?あの方こそ神だ。この、罰当たりで穢らわしい悪魔どもめ。

“神が御子を遣わしたのは、裁くためでなく、世が救われるためである”

“誰でも、あの方をよらねば、真理たる神の身元にいくことはないのだ”

 あ、悪魔です。でも、生まれの地方では昔から神として篤く信仰して頂いてましたけど。時代なんですかね。所変われば、ボクは悪魔ってことみたいですね。いっちゃあなんですが、人間って随分と身勝手なイキモノなんですね。まあ、それぞれ視点が違うので、そう言われちゃうのも、仕方ないかな、と。

“バナナとオレオは好きだ。だがその言葉遊びだけは本当のボクを殺すんだ、取るに足らない虫歯がやがて脊椎を蝕むようにして”

 わかりますそれ。私なんて、見た目で悪魔とか魔女の使いって決めつけられ、虐殺されてきました、あらゆる国、あらゆる時代で。不吉だーとかなんとかいわれてね。煎じ詰めると、善悪や美醜、正義や不正義、そんなの人間如きが勝手に断定すんなよっつうか。いちいち全部、呆れる位に嘘臭いのよね…

“人々は嘘をつく、それがやがて既成事実になるまで。嘘から生まれた事実に更なる嘘と真実を混ぜ、私のタペタムは突きつける。何が悪いっての?真実が紛れ込んでキラキラ乱反射してるのが気に食わないから?青い血はただカブトガニだけのものじゃない。赤い血は100年の孤独と悲しみを好いている”

長い夢をみてた。

おお、ヤバい、寝過ごした、遅刻した。まあいいや。
いやいや、僕は、何に対して、遅刻するんだろう?遅刻はそもそもダメな事だっけ?
僕もあんたも、悪くないよね、きっと。
何の為に、脳が機能し、心臓が動き、意識は在り、心は浮き沈みするんだろう?
魂は、人のカラダの何処に宿ってるのかな?
何故、人は生きる為に、別な魂を殺さなければならないんだろう?
死んだ時、魂はどうなるの?

いつもは自分でさえ見えない心のヒダの奥底に、下世話で無意味な焦りも、気休めの白い嘘も仕舞い込んでおこう。いつだって死ぬ準備がキチンとできるようにね。だから”正しく生きれる”んだと思う。アンタは聴こえないフリをしてるけど、みんな、子宮にいた頃から葬送曲は聞こえていたハズだよ。

ところで神さま、誰でもいいから、教えてくれよ、毎日敬虔に祈ってるんです、でもホントに何にもわかんないんだ。何一つね。

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