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フェルナンデス破産の報に思う

フェルナンデスという国産ギターメーカー、なんやいろいろあるみたいだけどここではメーカーと呼ぶことにする、そのフェルナンデスが破産したとのニュースに触れた。

俺がギターキッズだった1985年頃、キッズの3分の2はフェルナンデスのギターを持っていた印象。俺はグレコだった。裕福な家の子らは当時新しく発売されたフェンダージャパンを持ってた。

あの頃に比べてギターキッズの数は半数ほどだろうか。もっと少ないかもね。フェルナンデスのメイン購入層ってギターを始めたばかりの彼や彼女だろう。ただでさえその数が少ないのにアニメなどの影響でヤマハだのフェンダーだのが人気になってるらしく、そりゃ買ってもらうのに苦労するわ。

かつてのギターキッズ、今の45歳から60歳あたり、は今やヴィンテージとかオールドとか呼ばれる高価な中古が大好物で、たとえフェルナンデスを買うとしてもそれは80年代のフェルナンデスだったりする。石ロゴとか言って。

高級中古いくら売れてもフェルナンデスの収入とはならない。出版社と中古書籍の関係と同じ、かろうじて中古も扱う販売店が潤うだけ。

収入がないんだから会社は続かない。当たり前だが困ったもんだ。

ギターを作る工房やメーカーはそれぞれの努力でもって素晴らしい技術を伝承、維持してくれている。その努力をメーカーだけに押しつけていていいものか、考えさせられる。

世界のゴキゲンが増えるといいなって考えたりしゃべったり書いたりしてます。ありがとうございます。