大英博物館

今回は独りが苦手な江上の一人旅のお話。in London。

週末を一人ロンドンで過ごすと伝えると、”Brave man”とホストファザー。安心しておくれ、江上は華奢だが決して乙女ではない。完璧にロンドンを楽しんでみせよう。そう心に誓い、旅はスタート。

友達との旅行でも行き当たりばったりなタイプ。どこへ行こうかなんて考えてると、ふと思い出した”大英博物館、行列見て入るの諦めたわ”の一言。イギリスの博物館はガリガリ君のハズレと同じくらいの確率で入場料が無料。行列ができるのも頷ける。せっかく早朝のロンドンに降り立ったのだ、待ってろ大英博物館。

グーグルマップで場所を確認。徒歩圏内じゃん、ラッキー。閑静な住宅街を抜けると鉄格子に囲まれた巨大な建造物が。あまりにも到着が早すぎたのか、行列はおろか人混みすら見あたらなかった。ちょうど観光バスから一クラス分くらいの白人観光客がそそくさと門をくぐり抜けていく。その最後尾に江上も続き、荷物検査をクリアしていざ入場。違和感を感じつつもフロアガイドを頼りに展示品を鑑賞。そろそろ次の目的地にでも向かおうと出口を探して気づく。あれ、なんか滅茶苦茶混んでね?やっと気づいた違和感の正体。

”裏口から入ってた”

狭い通路を抜けるといきなり展示品の後ろ姿が目に飛び込んできたことも、パンフレットが全然無かったことも、”団体客”で唯一のアジア人の荷物検査がアホみたいに長かったことも。気分はシャーロック・ホームズ。点と点が繫る快感。言うてる場合か。ジェームズ・ボンド顔負けの”侵入”を涼しい顔で成し遂げていた。もちろん退場は正規の出入口から。

Brave manとはよく言ったものだ。



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