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まいくろー部

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微生物の豆知識をまとめていきます。
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1-2 微生物を友だちに ~人間と微生物~

1-2 微生物を友だちに ~人間と微生物~

人間と微生物微生物はどこにでもいます。もちろん私たちの身体の中にも。人間は60兆個の細胞から構成されています。そんなヒトの身体の中に微生物は100兆個存在するといわれています。ヒトの細胞より多い微生物が体内に存在するのです。

 私たちの腸内の細菌はビフィズス菌やバクテロイデスや大腸菌など多種多様です。人間の健康に益をもたらす菌もいれば、糞便の中に病原性のあるO157大腸菌(病原性大腸菌)が含まれ

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1-1 微生物を友だちに ~微生物はどこにでもいる~

1-1 微生物を友だちに ~微生物はどこにでもいる~

”微生物はどこにでもいる。極限環境下から人間の周辺の環境まで。そんな微生物との共生関係の構築が人類にとって今後重要になっていく。”

微生物はどこにでもいるゴジラの体内にも微生物は存在します。ゴジラは映画の中の話ですが、実際に地球上に存在する生命にとって苛酷な極限環境 (図1) (砂漠、火山、温泉源、高濃度の塩湖、深海など) にも多様な微生物(好熱菌、低温菌、好塩菌、好酸性菌、好アルカリ性菌、好圧

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1-3 微生物を友だちに

1-3 微生物を友だちに

“微生物はどこにでもいる。極限環境下から人間の周辺の環境まで。そんな微生物との共生関係の構築が人類にとって今後重要になっていく。”

微生物を友だちに 微生物は、“幸いにも”目視できる大きさではありませんから、パニックに陥らずにいますが、人間の体表面、口腔内、室内、室外を問わずあらゆるモノの表面、空間に無数の微生物が存在します。
気温、湿度、その他の外的な環境の変化に限らず私たちの体調の変化、加齢

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2 微生物解析技術の劇的な進歩 ~微生物研究のこれまで~

2 微生物解析技術の劇的な進歩 ~微生物研究のこれまで~

なぜ今さら微生物なのか。それは近年の微生物解析技術の劇的な進歩により微生物の利用に新たな可能性が見出されたからである。

微生物研究のこれまで微生物が初めて認識されたのは17世紀後半、オランダの織物商人レーウェンフック (A. van Leeuwenhoek, 1632〜1723)によって顕微鏡が発明された時でした。レーウェンフックが観察し記録した観察資料はイギリスの王立協会に送られ、50年にわた

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