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キレる子どもと食事

私事ではありますが、10数年間、幼児教育について勉強しています。特に、発達の領域や興味関心、意欲心情態度について興味を持っているのですが、本日は、食生活と発達について。

食生活と精神とは深い関係にあることは、これまで多くの人達が指摘してきました。岩手大学名誉教授の心理学者大沢博先生が書かれた文章を読み、益々最近の子ども達の食生活に怖いものを感じました。私の娘たちも含めて、若者の多くがコンビニ弁当やファーストフード、インスタントラーメン、甘味飲料などを中心とした食事で済ましているのは大変危険なことだとおもいます。

少年犯罪が増え、それも極悪非道というか、これが人間のすることかと言いたいほどの残虐性をもった事件が次々に起こっているのは、ただ教育とか家庭環境の問題ではなく、脳の働きを含めた生命活動を充分に維持できる食生活がなされていないためだそうです。

心は脳のはたらきの反映で、脳は栄養欠乏状態では働けず、「教育」は脳が正常な栄養状態であることを前提にしています。

精神医学者・犯罪心理学者・精神鑑定医の福島章著「子どもの脳が危ない」では、衝撃的な犯罪を犯した少年達の脳をMRI(核磁気共鳴像)等で調べたら、側脳室に左右差があったり脳の萎縮、欠損が認められたということです。また海外では、殺人者と対照者各22人をPETという最新の技術で、脳の各部分の血流量や糖代謝などを画像診断した結果、殺人者群では前頭部の糖代謝が全体的に低下し、特に前頭葉では著しく低下していました。

脳はエネルギー源としてグルコース(ブドウ糖)だけを消費しますから、低血糖は非常に危険です。脳にグルコースが充分に供給されなければ、いらいら、疲労、めまい、不眠、鬱、集中力の低下、物忘れなどの症状が出てきます。

低血糖症のメカニズムは、意外なことに糖分の取りすぎです。穀物などから得られる炭水化物は複合炭水化物なので、ゆっくり消化されてブドウ糖は血液に少しづつ溶けますから血糖値は一定に保たれますが、砂糖などの単純炭水化物は分子が少なく、すぐに分解され血糖値が急上昇します。血糖値が高くなりすぎると、膵臓からインスリンが出て血糖値を下げます。これを繰り返す内、膵臓が敏感になって血糖値の上昇に反応しやすくなります。コーラや甘味飲料など低温で飲む飲料は少しの砂糖では甘みが感じられず、かなりの量の砂糖が使われています。このような甘味飲料を子ども達は大好きで、日に何本も飲んでいるようですが、少し控えるよう大人が学び、指導をすべきですね。

子どもは自分で体内に取り入れるものを選択しがたいですから。大人も子どもも、自分の意志で正しいものを選択できるようにしたいものです。

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