見出し画像

子供が少しずつ離れていく感覚

「2階に自分の部屋が欲しい」

帰宅するなり娘(10)がそう言ってきた。

小学4年生の娘はまだ年頃の素振りを見せることも無く、父である私と2人で出掛けたり、一緒にマインクラフトをしたりする仲だ。

いずれ「お父さんなんかと居れるわけないじゃん」「くせーんだよあっち行け」「・・・・(無視)」となるのだろうと思って覚悟はしているが、今は楽しくやっている。

段々大人っぽくなってくる娘に未だ甘えられるのは悪い気はしない。
そんな娘からの意外な要求だった。

確かに今の娘に与えられているスペースは狭い。
学習机と3段の白いカラーボックス、40cm四方のローテーブルを置いて歩く隙間もない2.5畳の部屋だ。
そのローテブルは「ドレッサー」と称してプチプラの化粧品がズラリとならんでいる。

休日ともなれば朝一番に化粧から始まる。ルーティーンらしい。

そんな彼女の部屋は構造上湿気が上がってきやすく、油断すると壁との隙間にカビが生える。

お文具さんやら、ちいかわやらの自慢のコレクションが飾ってある白いカラーボックスの裏はいつの間にかカビだらけになっていたので今回の要求となった。

「お父さん!!見て!!!カビ!?真っ黒!!」


寝室は別に用意しているが、いずれ1人で寝れるようにしてあげないといけないと思っているし、手狭なのもわかる。

でもそうやって目の届かない個室に入ってしまうといよいよ何をしてるのか分からなくなる。

いや、それが普通で当然なんだろう。
思春期を迎える女の子がいつまでも父親の目と鼻の先で充実したプライベートを送れるわけがない。

しかしやはり心配だ。

それは実体験から来る不安だ。
私自身、同じような年頃だったとき与えられた自室でよからぬ事を色々したものだ。

火遊びをしたり、机の引き出しにハムスターを飼ったこともある。
コンビニで買ったおにぎりが押し入れの隅っこで謎のドロドロになって異臭を放っていたこともある。

子供はそうやって自らの好奇心に身を任せて成長していくんだろう。
そうやってまたとない経験で大人になるんだ。

しかし今日のSNSの普及により、一線を超えたことだけはしないで欲しいと切に願う。
やはりライブ配信やら動画投稿やらに興味津々なので、そこのところは注意したい。

自分の欲求を解放することによって彼女自身の成長になるんだろうから、この機会は大切なものとして妻とよく話し、進めていきたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?