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【フリーズラボ】 「日本の最新技術を使って、食とビジネス双方の問題解決を」 - 中小企業診断士がフリーズラボを体験

みなさんこんにちは、フリーズラボ(freeze-LaBo)です。

フリーズラボは、千葉県・柏の葉キャンパスにある、急速冷凍技術を用いた食と生活のイノベーションを起こす実験室です。noteでは、日々研究室で起きているイノベーションのタネ、またこの活動で拡がるコミュニティの話題から、「ミライの食」について、考えていきましょう。

フリーズラボには、飲食関係を中心とした様々な方が訪れ、急速冷凍の技術を体験し、また新しい食の可能性の実験を行っています。

そんなラボへのお客さまをnoteでもご紹介します。今回のお客さまは、中小企業診断士の森琢也さん。

森さんは中小企業診断士として、企業の経営の支援や補助金の申請をサポートするだけでなく、複業・独立の事業プランナー、パーソナルコーチや子育てコーチとしてもご活躍をしています。

共働きの子育て世帯として、ご自身でも料理をするという森さんは、フリーズラボをどのように感じたのでしょうか。

YouTubeでも、森さんのラボ体験をご視聴頂けます。
前編 https://www.youtube.com/watch?v=y7WVf0JeXKo
後編
 https://www.youtube.com/watch?v=hfg3S_RBdcQ

冷凍にまつわる「失敗体験」

ご自身でも料理をするという森さんは、家庭での冷凍にまつわる失敗体験について次のように話しました。

「唐揚げなどは冷凍食品も販売されていますし、家庭でも作り置きして冷凍ができる料理です。子どもには野菜を食べてもらいたいと思っているのですが、野菜の冷凍が難しいですよね。

例えばカレー。挽肉がふんだんに入ったキーマカレーは良いのですが、普通のカレーだとダメです。ニンジンがぼそぼその食感になってしまいます。そのため、冷凍するなら形がある具を入れないようにしなければなりません。

肉じゃがも絶対にダメですね。根菜は特に難しいと感じていました」

離乳食作りにもチャレンジしていたという森さん。製氷皿に砕いた食材を流し込んで冷凍し、食べる時に解凍する定番の離乳食作り。

これも、時々食べてみると、野菜がおいしくない、風味が悪くなっているという問題があることに気づいたと言います。

そんな実体験から、冷凍の難しさを日々感じていたそうです。

今までの常識が通用しない「びっくりした」


そんな森さんに、フリーズラボで急速冷凍を施した料理を召し上がって頂きました。その感想の第一声は「びっくり」でした。


「びっくりしました。難しいと思っていた根菜や肉じゃがも、風味や食感がしっかりと残っています。ブラインドテストをやっても、みんな冷凍だと気づかないのではないでしょうか」

また、大きく予想を裏切られたというのがインゲン。絶対に食感でボロが出ると思っていたそうですが、冷凍の野菜の常識を見事に崩されたと驚きの表情を見せていました。


また、森さんが着目したのはサンドウィッチです。

「パンの冷凍はあるかも知れませんが、調理されたサンドウィッチを具ごと冷凍して解凍している点は驚きました。

具から水が出ていないため、パンのふわふわの食感があり、とてもフレッシュさを楽しむ事ができます。これは今までできなかったのではないでしょうか」


企業や大学の中で問題となる「食堂稼動問題」に光

そんなフリーズラボでの食の体験をして頂いた上で、今度は中小企業診断士としての視点でお話をうかがいました。

「実際に見て、機材のコンパクトさに驚きました。キッチンのレイアウトを変更しなくても、導入できる場所は多いと想います。

例えば給食センターやセントラルキッチンのような、まとめて料理を作っているところなら、フィットしていくのではないでしょうか」

また、この急速冷凍機は、コロナ禍以前から問題となっている食堂の稼動問題の解決にも寄与する可能性があると指摘しています。

「例えば、企業や大学の食堂の存続にとって、大きな可能性があると思います。

地方のメーカーの本社・工場には10箇所以上食堂があることも珍しくなく、お昼時だけでなく夕方営業している所もあります。しかしそれでも、社員は忙しいと、なかなか食事を採ることが難しいこともあります。

そうした中で、コロナで社食の稼働率や運営方法に課題が生まれ、社食を辞めてしまおうか、と言う会社も少なくないのが実態です。

急速冷凍機は、双方の問題を解決する可能性があります。社食で作った料理を急速冷凍し、帰り際に販売をすると、夕食に困っている社員さんから喜ばれ、社員の食生活を支える新しい福利厚生になります。

同時に、社食をきちんと稼動させ、存続させるという点も両立することができるでしょう」


また森さんは、大学の学食でも、学生にとって喜ばれる食生活のサポートと学食の稼働率の向上を両立できると言います。

最近の学生は授業も忙しく、お昼時に食事を採ったり、一人暮らしの学生が自炊で栄養バランスを整えることが難しくなっています。

コロナ禍でリモート授業も一般化し、食堂の稼働率も極めて低くなってしまっています。学生が大学に来ても食堂がやっていなくて、食事にありつけない、という悪循環も生じてしまいます。

そこで、食堂で調理したメニューを急速冷凍し、学生に販売したり、親がサブスクリプションで子どもの食生活を支援することで、食堂の稼働率を高めながら、学生に健康的な食事を提供する仕組みができあがります。


補助金を活用し、日本の良い技術でビジネスに貢献できる

中小企業診断士で補助金のサポートなども行っている森さんは、外食産業での強みについて、「回転数を上げられる点」だと話します。

「これまで、キッチンの回転数を最大まで高めることはできませんでした。すぐに食べられる食事以上の調理をすれば、食品のロスにつながるためです。

しかし急速冷凍機を導入すれば、コンパクトさにもかかわらず、非常に短い時間で冷凍でき、味や食感といった品質も保つことができます。

冷凍まで含めて、キッチンの回転数を高めることができ、結果的に調理に関わるコストを下げることができます」

また森さんは急速冷凍機を導入する際には、国の支援制度の活用できると指摘しています。コロナ以前から用意されていたものづくり補助金に加えて、コロナ禍で設定された事業再構築補助金も利用できます。

これらの補助金を活用する事で、導入コストの2/3、3/4を賄うことができ、新しいビジネスにチャレンジしたり、急速冷凍機を核として、自社以外の周辺の飲食店の料理の急速冷凍を代行する新しいビジネスを作り出すこともできる。そんな可能性を森さんは示してくれました。

「2021年2月15日以降に事業を開始した企業に対しても、遡って補助金の申請を出すことができます。そのため、既に始めている企業も、ぜひ補助金の活用を検討して欲しいと思っています。

これらの補助金の審査は中小企業診断士が勤めます。補助金がもらえるから、ではなく、補助金がなくても自社で取り組むんだ、という意欲ある企業を支援する性格があります」

森さんは急速冷凍機の体験を通じて、「日本の技術を使った最新の設備を使って、産業・経済に貢献する新たなビジネスへのチャレンジができる」との考えに至りました。

皆様もぜひ、フリーズラボを体験し、新しいビジネスのヒントを探しに来て頂ければと思います。

freeze-LaBoでは、飲食店や飲食チェーンの経営者の方々、不動産や投資家の方々にラボに来て頂き、様々な実験にご参加頂きたいと考えております。ウェブサイトで詳しくご案内しています。
https://freeze-labo.com/

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