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未完成だからいい、完璧じゃないからいい

”完璧主義”。
忌み嫌われがち、直したほうが良いと思われがちですよね。

私も神経質だし完璧主義に思われることが多いし、実際に自分でもそうだと思うんだけど、その牙城を一気に成し崩してくれた1曲があります。

私は『PRIDE』という曲が大好きで、この曲をキッカケにまだデビュー前のAぇ! groupを好きになったんですけど…
(どうせジャニーズやん、という色眼鏡を外して聴いてほしい1曲)

この歌のメインボーカルを務めている末澤くんは、男性でも珍しいほどのハイトーンボイスの持ち主。

高音はもともと得意だけど、さらにトレーニングを積み重ねた結果、この曲ではhiGまで出してます。ホント化け物よ…(褒めてる)

そしてこの音源は2021年のライブ映像なんだけど、この公演から半年ほど経った去年の夏に別番組でPRIDEを聴く機会がありましてね。

その時、歌声がめっちゃ変わってて!


この音源よりももっと声が安定して、高音もさらに伸びやかになって、ますます磨きがかかってるんだなぁ~って変化を感じたんだけど、私はちょっとそれが寂しくもあったのですよ。

え、私、なぜ寂しいんだろう?って自分の感じたことに耳を傾けてみれば、

未完成だったからこその良さがあり
限界ギリギリで魂込めてる姿が好きなんだな

って。


命を燃やしている感がダイレクトに伝わるからこそ、魂が揺さぶられる。歌声も、歌詞も、全てが突き刺さってくる。

私は実際にライブで聞いたわけじゃないけど、今まで他のライブには数多く足を運んできたから、大きなアリーナやホール規模の場所で聞く生の歌声・演奏がどれほど胸に響き、感情を揺さぶるかはよく知っています。その現場の熱がぎゅっと瞬間凝縮されて、画面越しに届いた感じ。

SNS上でも「魂に響く」っていうコメントが多くあって、あぁ同じように感じた人が沢山いたんだなぁと嬉しくもなった。

その時に、

未完成ってこんなにも美しいんだなぁ

ってしみじみ感じたのです。


いやもちろん彼らは本気でやってるわけだし、公演で披露するのにGOサインを出されているほど完成度は既に高い。

だけど、その時の限界ギリギリに手を伸ばす懸命な姿で、全身全霊の魂込めて何かをやろうとする人の姿は本当に突き刺さる。

何かを全力でやることよりも、軽やかに自然体で成功することが善きこととされることも多いけど、私はこういう生身の人間臭さが滲み出るものが好きでたまらない。

綺麗にまとまってない、まだ完成されていない、いやきっと永遠に完成することは無い、そういう無限の可能性を魅せてくれるものに、どうしようもなく心惹かれてしまう。


未完成とは、可能性の宝庫だから…。

だからこの曲を聴くたびに【完璧じゃなくて良い。未完成のままでこんなにも美しいのだから、そのままでぶつかっていけ】っていつも励まされる。

そして完璧主義という不器用な私のままでもいいじゃないか、って思うのです。

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