20歳

とある山の奥で育った少年は小さな部落で育った
小学生の頃には母親は病気でいなく父親と二人暮らしをしていたがとても酒癖の悪い人だった
ドラマにでも出てきそうな話だが本当の話だ
一年のうち仕事に行くのは半年ほど
あとの半年は毎日家で酒を飲んで寝ている生活
ご飯はあったがとても健康的とは言えなかった
服も親戚のお古をもらい、学校や近所からは煙たい目を向けられて、家に帰れば酔っ払いに殴られ、気が済むまで相手をさせられ、助けてほしいと願っても誰も助けてはくれなかった
それが当たり前。
中学になり初めて児童相談所に引き取られやっと助かった。楽になれる。安心したのはほんの一瞬。
家に返され毎日怯える日々が戻った
本人はどうか知らない。
周りからしたら大したことはないかもしれない。
でも、当時の僕は酒を飲んだ父親にいつ殺されるのか。今日か明日かと毎日布団で震えてた。
20を超えた今でもあの時の記憶はとても綺麗に残ってる
体格も力も僕の方が上だとしても恐怖で体が震える
息苦しくなる
たとえ体に傷がなくても恐怖は深く刻まれている
どうして今この話をしているのか自分でもよくわからない
書きながら思い出すだけで吐き気がする
ただ言えるのは、僕はこの先ほとんどの人を信用できないと思う。てかしない

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