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「私友達いないんです」発言は身の安全が脅かされる

 人生においてエネルギッシュに取り組めること、とはそう多いものではない。人によっては何事にも精力的に取り組んでいたり、いろいろなことにチャレンジしたりしているのだろうが、私はそんな気力などもうどこにも残っていない。

 まだ26歳の時分でこんなことを書いていると方々から呆れられそうではあるが、人生に対しての諦観が強すぎるのだから仕方ない。

 生まれた環境や性格、歪な育てられ方や数知れない絶望の経験によって人間はこうも空虚な存在に成り果てるのかと暗澹たる気持ちになってくる。


 そんな陰鬱な人間がつい取ってしまいがちな行動といえば、自己啓発的なよくわからん本を読んだり、インターネットの世界で無意味な現実逃避をしたりすることである。

 しかし自己啓発的なよくわからん本を読んでも大概は「信頼できる人間を頼って~」とか「友人やパートナーなどと協力して~」みたいな文言が書かれており、「そんな親密な人間関係が築けるような人間だったらハナからこんな本読まねーンだよ印税分けろ!クソが!ああああああああああああああああああッ!!」という最悪な心持ちになってしまうのである(そりゃ確かに誰もこんな人間と親密な関係を築きたくはないだろう)。

 まともな大人なら休日に顔を突き合わせて深い話をする友人が最低一人ぐらいいるよね、という勝手な前提で話を進めようとしてくるエセ人生アドバイザーが多すぎる。そもそもまともな大人であればわざわざ赤の他人に人生をアドバイスされる必要はない。

 一時期テレビ番組なんかで容姿端麗な若い女優やタレント、アイドルなどが「私友達一人もいないんですよ」とカミングアウトし、「えぇ~ッ!?」という反応をされることがかなり多くあったが(個人の所感です)、そういった"プライベートは孤独に過ごすキャラ"みたいなものを前面に押し出そうとしすぎて「友達おらんてホンマか?嘘ついとったらお前のことをホンマのダチ公だと思っとった奴は今頃ショック受けとんで?なぁ、そうやろ?ウチらの絆って、そんなもんやったんか……?」と要らぬ心配をする関西のお調子者スケバン(人類は全員友達だと頑なに信じ込んでいる)が続出したのは未だ記憶に新しい。

 そう、この現象を見るにつけても友達がいないというのはフィクションであればキャラクター性を補完する食材にはなり得るが、ノンフィクションであればあるほどテレビでは言えないぐらい凄絶な毒物となってしまうのだ。

 つまりテレビで友達がいないと発言している芸能人は大体友達がおり、タレントなどが「私友達いないんですよ~」とのたまっている場面をたまたまその友達が目撃してしまうと「えっ○○ちゃん友達ゼロ人って公言してる……私のこと友達だと思ってなかったの?いや思ってたとしてもテレビで売れるキャラ付けのために事実捏造を……?ショック……結局友情より金なんだわ、キーーーーーーーーーッ!!」となってしまい、そのタレントは恨みを買った元友達に密かに毒殺され、こうして芸能界から「私友達いないんですよ~」という孤独キャラタレントは裏側で不穏に、しかし着実に淘汰されていくという仕組みである。

 脱線しすぎた。とにかく要するに私には友達がいなさすぎるという話である。そんな哀しい結論のためになんでこんな無意味な文章を書き連ねなければいけなかったのか。
 毎回思うけどこのnoteは筆者の限りない貴重な人生の時間を割いている割に書いた内容がくだらなさすぎる。まさしく時間をドブに捨てているような感覚だ。でもそれが気持ちいいんだよな、そうだろ?なぁそうだと言ってくれよ、これを読んでいる駄文アディクションのみんな~!


 時間をドブに捨てているといえばインターネットでの現実逃避も無論、全く意義のない行為である。最近はなんかもう無意味すぎて逆に何らかの意義がありそうに思えてくるぐらいインターネットの水風呂に浸かっている。ブルーライトを浴びて"ととのう"領域まで来たらもうインターネット中毒に近い。

 そんな私は今のところインターネットで燃えているSNSアカウントを観察することが人生で一番エネルギッシュに活動できることである。いやそりゃそんな奴友達一人もいねーに決まってんだろ!!


おしまい


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