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継続は苦労なり。

跂つ者は立たず跨ぐ者は行かず
老子

意味は「爪先では立てない。大股で歩くものは長くは歩けない」となるらしく、要するに身の丈に合わない頑張りは続かないので自然体を心掛けよ、とのことだ。


継続は難しい。今まで受験勉強というものは何度か経験して、第一志望にも合格したけれども、ついぞ継続する習慣は身に付かなかった。
毎日英単語を勉強しようと志しては挫折し、毎日数学の問題を解こうと机に向かってはYouTubeを見てしまっていた。

しかし、どうやら私たちは習慣化することは得意なようである。
私的な例ばかりで恐縮だが、英単語を毎日勉強することは身に付かなかったものの、分からなかった英単語の意味を調べることは受験勉強を通じて完全に身についた。今でも学生という身分から英語に触れる機会が多々あるが、分からない英単語はその都度調べるようにしている。


継続することと習慣化することは同じだと思っていたが、実は違うようだ。先ほど「継続する習慣」と使ったように、継続することそれ自体も習慣化の対象なのである。
つまり、「〇〇を継続すること」は、「〇〇をする習慣をつけること」と「毎日その習慣を欠かさないこと(=継続すること)」の2つから成っているのだ。

プログラミングでは、繰り返し処理に関係するコードとして、だいたいどの言語にもforとifというものが存在する。大まかに説明するとforが繰り返しの回数・頻度を事前に決めて反復させるもので、ifがある場合が発生した場合に予め定めておいた追加的な処理を行うものである。
私たちは、なんらかの状況や条件に置かれた際に決めておいた作業を行うことは得意なのだが、特に決められた状況になくても日付が変わったというだけで作業を開始することは苦手なようである。ifは得意だがforは苦手なのだ。


この発見についておそらく脳科学や心理学を学んだことのある人であればなんらかの示唆を与えることができるのかもしれないが、私にそのような経験はない。ただ、私が勉強を、プログラミングを、ゲームを、特定の時間・場所でやっている傾向にあることを踏まえると、あながち的外れな発見でもないように思える。

人生いくつになっても学ぶことばかりだ、と老齢になった先輩が口を揃えて言う。学びたいが続かないという人に、この発見がヒントになれば嬉しい。

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