コロナによってあらわになった病③ ~ミス、失敗、トラブルに神経過敏な大人たち~

「コロナの問題よりも、

 仕事の問題の方が大事だ」

昨今のコロナの影響で、

こうした違和感のある発言や態度が

周りで目立つようになりました。

感染者と疑われる社員がいたとなると、

社員の体調の心配よりも、

仕事の邪魔をされたことに腹を立てたり、

コロナ感染を疑われ長期間休んだら、

部署異動を命じられたり、

クビになったという話も聞きます。


どうして仕事の問題の方が大事だと

思ってしまうのか。

1つ目が、

「考えたって、どうしようにもない」と思っているから。

2つ目が、

自分の問題になっていないから。

コロナももちろん恐ろしいですが、

この2つの心が私たちの人生全体を闇に染めているのではないか。

そこで、1つ目の心について詳しく述べています。

前回は、

手の打ちようがない、万策尽きたならば、

「考えたって、どうしようにもない」と思うのは、

もっともな事。

しかし、

手の打ちようがない、万策尽きた状況に

なっていないにも関わらず、

手の打ちようがない、万策尽きた状況に

なってしまったと思い込んでいる。

まだ1%悪くなっただけなのに、

100%全部悪くなったと思い込んでいないか。

ここまで書かせて頂きました。


私たちは始めて人と会う時に、

何を大事にされているでしょうか。

ほとんどの人が、

第一印象だと言われるでしょう。

メラビアンの法則によると、

印象形成に重要なものは、

見た目・表情・しぐさなどの「視覚」が55%、

声の特徴・話すテンポなどの「聴覚」が38%、

会話の内容などの「言語」が7%を占めているとの事。

つまり、最初の見た目でほぼ勝負が決まってしまう。

その後、どれだけ一生懸命話しても、

第一印象が悪いと挽回することは困難になってしまいます。

だから、

ちゃんとチャックは閉まっているか、

服にシミが付いていないか、

靴下に穴はあいていないか、

鼻毛は出ていないか、などなど。

人と会う前に、

なかなか鏡の前から離れられないのは、

この第一印象を気にしての事でしょう。


それだけ、第一印象を気にするのは、

1%でも悪い所が見つかると、

100%悪い事になってしまう。

そんな心があるからでしょう。

これは第一印象に限った話ではないでしょう。

こうした心により、仕事においても、

とにもかくにもミスを出さないようにする。

失敗を避けようとする。

トラブルを起こさないようにする。

そこに毎日神経を使っている人が

少なくありません。

その心があまりにも過剰な組織になると、

ちょっとしたミスを見つけては、

いつも怒鳴り散らす上司がいたり、

いつまでも起きたトラブルに根を持たれ、

陰湿なイジメや無視が起きるようになります。


良い話ならいくらでも聞くが、

悪い話は聞きたくない。

ゼロからプラスに伸びる努力はしたいが、

マイナスからゼロに戻す尻拭いはしたくない。

その思いが、

悪い話、面倒くさい話は完全にシャットアウト。

1つ悪いと、全部悪いことになる。

そうして、事実はまだどうにかなるにも関わらず、

「考えたって、どうしようにもない」

すぐにお手上げになり、

白旗を揚げる人が多いのではないでしょうか?


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