自作脚本『世界を遊び尽くすために』
ホワイトが少しくたびれて座っている。
そこへ、ブラックがやってくる。
ブラック「こんばんは。」
ホワイト「こんばんはー。」
ブラック「もうクエストやった?」
ホワイト「やったよ。そっちは?」
ブラック「今来た。」
ホワイト「そっか。今日のデイリークエスト、そんなに難しくないよ。」
ブラック「今確認する。」
ホワイト「一緒に行こうか?」
ブラック「大丈夫。引き留めて悪かった。」
ホワイト「いいよ。今日は暇だから。これから何するか考えてたところ。」
ブラック「そっか。」
ホワイト「やっぱりデイリー一緒に行っていい?」
ブラック「あー、まあ、いいよ。」
ホワイト「一緒に遊ぶの久しぶりだね。」
ブラック「また初心者助けようと寄り道するなよ。」
ホワイト「何で?」
ブラック「お前下手。」
ホワイト「ひどいね。始めたのそっちの方が遅いのに。」
ブラック「俺は初心者を助けない。助けるほど上手くない。」
ホワイト「でも初心者からしたら助けてもらえるって嬉しいしありがたいことじゃん?」
ブラック「それはね。」
ホワイト「私も最初の時に助けてもらって、この恩を誰かに繋げたいなって思ってるんだよ。」
ブラック「分かるよ。でもそれはそれ、これはこれ。お前下手じゃん。それに上級者からしたらお前も初心者。」
ホワイト「上級者からしたらそうだよ!しかも下手なのは分かってるよ!ただ、それでも何か出来ないかなって。」
ブラック「そんな人のためばかりになるなよ。」
ホワイト「ううーん、一応自分のためでもあるんだけどなあ。」
ブラック「初心者助けてる自分格好いいって?」
ホワイト「そう。」
ブラック「やべえやつだよ。」
ホワイト「逆にブラックは上手いのに何でクエスト中に初心者助けないの?」
ブラック「俺上手くないから。ショトカとかRTAとかはしないで、初心者がいたら正攻法で攻略するくらいはするよ。あとちょっと気にかける程度?そのくらいしかしない。俺は俺が楽しんでこの世界を遊び尽くしたい。」
ホワイト「そっか。」
ブラック「お前ちょっと焦りすぎなんだよ。」
ホワイト「?」
ブラック「早く上級者になりたいのは分かるけど、こればっかりは慣れとか経験が物言うから、そんな頑張って初心者助けなくて良いと思う。」
ホワイト「そうかなあ。」
ブラック「やるとしても余裕があるときとか、無理しない程度に。」
ホワイト「うーん、じゃあ、ちょっと回復手伝うくらいでも良いかなあ。」
ブラック「それは知らん。」
ホワイト「何なのさ。」
ブラック「自分が思った善意をどう捉えるかは相手次第だから。」
ホワイト「そーーーなんだよなあ。」
ブラック「とりあえずデイリー行くぞー。」
ホワイト「はーい。」
ブラックがクエスト受注するため去る。
ホワイト「ゲームの中でくらい、ヒーローになりたかったなあ。」
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