平泉澄に猛省を促した高僧 或いは人格攻撃
「平泉澄氏の猛省を促す」という強烈なタイトルの論文が『大日』(大日社)1939年10月号に掲載された。筆者の村上素道(西暦1875~1964年)は曹洞宗の僧侶で、長崎の皓台寺住持である。「実に師が十年一日の如く教運の興隆に力めるの功労は著しく、徳聞日に弥々高し」(現代仏教家人名辞典刊行会編『現代仏教家人名事典』現代仏教家人名辞典刊行会、1917年。331頁)とある高僧だ。猛省を促されている平泉澄(1895~1984年)は東京帝国大学教授で国史学者である。
平泉は1939年