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【コラム】5年生への進学~入学願書記入に際しての注意事項

ドイツではほとんどの州において、小学校(Grundschule)は4年で終了します。今回は、4年から5年へ移行する際のプロセス、とりわけ願書の記入方法についてお話ししたいと思います。なお、プロセスは例によって州ごとに異なるのですが、僕が住んでいるヘッセン州の場合、全体的な流れは下記のとおりです:

11月 保護者向け説明会の開催
1~2月 各学校にてオープンキャンパスの開催
2月下旬 小学校の担当教師との個人面談の実施、願書の入手
3月上旬 入学願書の提出
5月下旬 合否結果の発送

今回のテーマである願書には、氏名や住所といった個人情報のほか、①Bildungsgang(教育プログラム)、②Schulform(学校種)、そして③志望校を記入します。教育プログラムはHauptschule・Realschule・Gymnasiumに分かれ、生徒がどの学校種のカリキュラムを受けたいかに基づいて選択します。学校種としては、ヘッセン州で通学可能な学校のタイプを選びます。例えば、「学習内容としてはギムナジウムのカリキュラムに興味があるけど、それをGesamtschule(上記三校の要素を併せ持つ総合学校)で受けたい」という場合は、教育プログラムはGymnasium、そして学校種としてはGesamtschuleを選択することになります。志望校は、第一志望と第二志望を記入します。

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どちらの志望校にも入れない場合(キャパの都合上、却下されるケース)、まだ空きのある学校に進学することになります。その際に備えて、志願者は別紙にて①願書と同じ学校種か、それか②家から近い学校のどちらかを選択します。「願書と同じ学校種(例えばGymnasium)」を選択した場合、他のGymnasiumにまだ空きがあれば、居住地からの距離とは関係なく、そのGymnasiumが進学先として指定されます。「家から近い学校」を選択した場合、居住地近くの例えばGesamtschuleに空きがあれば、そこに進学することとなります。

なお、以前は願書に加え、子どもを何としてでも第一志望校に入れるべく、子どもの写真や小学校での功績、自慢話などをまとめたブ厚いファイルも送るケースがあったようですが、さすがにそれは公平性を欠くということで、ヘッセン州では不可となりました。にもかかわらず、願書以外の『資料』を提出したというケースも多少はあったようで・・・どの親も、自分の子どものためなら必死になるものですね。

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