デザイン史(概論)#02 デザイン前夜(1)
はじめに(毎度の挨拶)
これは、大学での講義をまとめて不定期に少しずつ記事にしていっています。
専門的になりすぎず、なるべく平素にわかりやすくなるよう、努めていきます。
しかしボリュームがあるため、いつ終わるかわかりません。(汗)
前回の記事(一応)
こちらの記事は、一応、下の記事の続きになってますが単独で読んでもいただけます。
デザイン史はいつから?
本来ならば、「デザインとは何か?」みたいな話が複雑に色々あって、実際の講義でもその辺りは半コマくらい使って話すのだけど、ネット上にも多くの記事もあって論議は尽きないし、ここはすっ飛ばすことにいたします。デザインを色々学んで、やってみて、それで自分なりの「デザインとは何か?」が出てくるのかもしれません。
前回の記事では、デザインという言葉がルネサンスの時代にまで遡る話をしたのですが、便宜上というか、学術上というか、”デザイン”というものが始まったのは、つまりデザイン史というものが始まるのは、一般的に、産業革命後の19世紀中頃からだとされています。
これは面白いと言おうか、当然のことと言おうか、やはりデザインは、産業と強く結びついていることを示してもいるのです。
これに対して、建築史というものは、大抵、「古代」から始まりますよね。ここは大きく違うところだなと思います。建築史で言えば、近代からが、デザインの始まりとされているのです。
次の時代を示唆するものが生まれる
そういうわけで、今日的なデザインというものが、産業の始まり以降に語られるのですが、それは突然始まったのではありません。
大抵の場合そうであるように、その前の時代の中に、のちの時代の重要な要素となるものが萌芽しているものなのです。このことを知るのは、デザインを理解する上で大切なことだと思います。
逆に言えば、今現在の中に、未来につながる要素というのはすでに存在している。ということでもありますね。
続きの記事
こちらの記事「デザイン史(概論)#02 デザイン前夜(2)ウエッジウッド、トーマス・シェラトンの見本帳、など」へ続きます。
https://note.com/francis_dubreuil/n/n27769dc04f63
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