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仏語学習のあれこれ3 読む

今日は「読む」ことについて書いてみたいと思います。

「読む」ことは、自分で簡単にできて語学学習では欠かせない勉強方法です。テキスト、新聞、雑誌、説明書、本などいろいろ材料があります。初級のうちはまとまった文章を読むのは難しくても、レベルがあがれば読めるものが増えて、楽しさも増えていきます。私はもともと「読む」ことが好きなこともあって、自己学習の大部分を占めるようになっています。

今はインターネットで探せばいくらでもフランス語の文章が出てきますが、私の場合は、新聞社などの記事でない限り、情報をとるために読むぐらいにとどめておいて、教材として「読む」ことはしません。その文章に間違いがあった場合に気づけなくて鵜呑みにしたり、悩んだりすることを避けたいからです。ちゃんと編集されている本、あるいは雑誌、新聞などを入手した方が安心です。またそれが教材として適当かどうか判断することも必要です。

初級の間は仏語学習用のテキストにある読み物や学習者用に推薦されている本などを読んでいるのが適当だと思います。雑誌や新聞なども魅力的なのも分かるし、私も興味のおもむくままにチャレンジしていました。ですが日本語でもそうなように、書き手のキャラクターが強い文章は読みにくい場合があります。初級のうちは教材としてそういうものは避けたいところです。その点、語学テキストの中の文章や推薦されている本は比較的読みやすくニュートラルなものを選んであると言えます。

中級になって自分の好みでネイティブ向けの読み物を学習に使う場合、皮肉っぽい言い回し、詩的、文学的な表現、タイトルやテーマにかけてあるひとひねりした文章など、文法的に既習でも意味が分からない、どうしてこういう書き方をするのか、辞書に表現が載っていない、などで悩むことがあります。私は読み取りが苦手なくせに悩むことに時間をかけてしまうという性格で無駄な時間を費やしたなと思います。一人で無駄に悩む時間は減らしましょう。私の経験から言うと一人で悩んでも解決できない場合が多いので諦めておくことも一つの手です。一旦は諦めるにしても、やっぱりこれは重要だと思う点は書き留めておいて、機会がある時に解決しましょう。また、こういう事態を避けるために、選択の幅は狭まりますが、対訳、あるいは翻訳のあるメディアを教材にするとメリットがあります。

「読む」時、辞書を使うかどうかがよく問題になりますが、初級の間はもちろん辞書を使いましょう。レベルがあがって、ある程度の理解に支障がなければ、読む速度や量をあげるという目的で辞書なしで読み進めていくというのは有効に感じます。ある一つの文章がわからなくても話を追うと全体で分かるという時があります。物足りない場合は、分からなかった場所にとりあえず印をつけておいて、あとで確認するという方法で対応できます。読む速さや量の点で強化したい時は辞書なしで、文法事項や新しい語彙、表現を強化したい時は辞書を使って分析的な読み方をするということですね。

「読む」ことから、一歩すすんで力をつけたい時、学んだ事をあとで自分でアウトプットできるか、オリジナルの練習問題をつくることができます。私は面倒くさがりなので、電子辞書のヒストリー機能にたよっていて、問題を作るというところには至らないですが、電子辞書の仏和辞典なら仏和辞典の画面でヒストリーボタンを押すと、私が調べた単語がずらりと出てきます。フランス語が一行目に書いてあるのでその部分をちょっと隠して、日本語を見てフランス語を言うという練習をします。もっとちゃんと勉強しようと思えば、単語や学んだ表現を含む文章を日本語で書いておいて、あとでそれを見てフランス語でアウトプットするという練習もできます。もともとのフランス語を見れば答え合わせもできます。

目的に合った本を選べるかというのも「読む」学習のポイントになると思います。私なら速度をつけたい時にはエンターテイメント系のさっと読める本を選ぶし、分析的に読むなら雑誌の記事か思想系(と言っても入門書程度)を選びます。どちらにしても、自分の好みに合って「読みたい」気持ちになる事が一番大事だと思います。また、一度読んだ本をしばらくたって読みなおしてみると、当時よりすらすら読めてちょっと感激することがありますので、学習に疲れた時におすすめです。

次回は、私が読んできた本を少し紹介したいと思います。

では、今日も読んで下さり有難うございました!

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