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FR0SCのこっち側 【FR0SC】

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“Inside FR0SC”。 FR0SCの中の人達が、活動の裏側や、考えていること、クリエイティブな活動を語ります。 (それぞれの記事は個人の見解であり団体を代表するものでは…
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#一人旅

トラブルの多いトラベラー、九州に初上陸する

私はなぜかいつもトラブルの多いトラベルをしている。うっかりスパイ容疑をかけられたり、スラム街に迷い込んだり、Google マップの案内に騙されて崖を滑り落ちたり、飛行機が欠航になって空港に丸一日放置されたり……と枚挙に暇がない。 自分自身のうっかりミスに起因するトラブルもあるが、外的要因による防ぎようのないトラブルも多いのはなかなか理不尽。とはいえ私は1度寝れば大抵のことはどうでもよくなるタイプなので、「まあトラブルも旅の醍醐味だよね」というなんともドMな発想で旅を続けてい

大地の果てを目指し鈍行列車で北へ向かった話【中編】

鈍行列車に乗り放題の「北海道&東日本パス」を用いて青森県の竜飛岬へ向かう旅行記。前回は松島観光を済ませたところまで執筆したため、今回は東北本線の松島駅からスタート。 盛岡を目指す郡山からずっとボックスシートのある列車だったが、ここからはひたすらロングシート地獄。東北地方の随所で見られる 701 系電車の登場だ。 で、サクッと終点の小牛田(こごた)に到着。 小牛田は南北に連なる東北本線の他に、西から陸羽東線、東から石巻線が交わるジャンクション駅だ。……といっても駅周辺に何

大地の果てを目指し鈍行列車で北へ向かった話【前編】

2021 年夏、相次ぐ緊急事態宣言によって外出の自粛が続きオリンピックも無観客での開催となっていた。そんな中、私は院試の勉強をもくもくと続けており旅行などとは無縁の生活を送っていた。 8月に院試は無事に終わり開放されることになるが、数ヶ月に及ぶ受験生活で体は限界を迎えており、今すぐ旅に出かけないと気が狂いそうな状態にあった。コロナ禍ではあるが試験直前の2ヶ月はほぼほぼ自室に引きこもっており、外部との接触はわずかだったため病原菌にはなり得ないだろう……という気持ちで家を飛び出

突如JRのタダ券を貰ったのでチャリを持って北へ向かった話

旅行の際、現地までの移動手段や宿泊先はどれくらい前に決めるだろうか。 私は計画通りに動けない人種のため細かい旅程はほとんど決めないが、大まかな旅程はかなり早めに決め、全速力で飛行機や宿の予約を取るタイプである。海外旅行だと3ヶ月前、国内だと2ヶ月前くらいに決められると満席になることも少なく、値段的にもかなりお得だ。 しかしながら、珍しく宿も取らずに出発してしまったのが今回のお話。 JRのタダ券を貰う2018年の夏、秋の文化祭に向けた準備やサークルの方針について話し合うた

中国でスマホを落とした話

海外旅行において重要なアイテムは何だろう。まずいちばん重要なのは命で間違いないと思われる。 2番目以降は人によって意見が異なると思うが、スマホと答える人が多いのではないか。私としてはその後にパスポートと身分証明書、財布やクレジットカード類が続く。 地図の確認はもちろん、ルートや観光情報の検索、翻訳などなどとにかく海外旅行ではスマホがないと生きていけない。そんな超重要アイテムであるスマホを落としてしまったのが今回のお話。 ちなみに前回雨の中南京を観光した話の続きになる。

晴れ男が油断してたら中国でずぶ濡れになった話

突然の自慢だが私は晴れ男だ。 もちろん科学的根拠はなく「認知バイアスでしょ」と言われれば話は終わってしまうわけだが、記憶にある限りでは大切な用事がある日に雨が降ったことはない。 その一方で、他の人にとって大切なイベントでも私がどうでもいいと思っているとガッツリ雨が降るという迷惑な性質を持っている。学校の入学式や卒業式では雨を降らせまくったし、高校の入学式では4月の東京にも関わらず雪が降るという異常事態を起こした。 そんな私にとって一番重要なイベントは、やはり旅行である。旅

中国最古の橋を見にバスを乗り継ぎ田舎へ行った話

鉄道旅に比べて、地方の路線バスを使った旅というのは難易度が高い。 というのも、鉄道ならマップに駅や路線がガッツリ見える上に時刻もある程度正確だが、バスだとそもそもバス停がどこにあるのかもわからず、時間も不正確。さらにバスの乗り継ぎがあると難易度は爆上がりになる。 そんなハードコアなバス旅だが、歴史的建造物の中には観光地として整備されず、鉄道も直通バスもないという強制サバイバルモードなものも存在する。今回はそんな観光地化されていない中国最古の橋、安済橋へ行った際のお話。ちなみ

北京で乗っていたバスが人を轢いた話

海外(特にアジア)に行くと驚くのが交通マナーの悪さではなかろうか。日本よりも交通マナーのよい国はなかなか存在しない。 しかしながらマナーが悪いなりにも何かしらの秩序はあるらしく、事故はほとんど起きないわけだ。日本人としてはあまりピンとこない”カオスな道路の流れに乗る力”には、海外に行くたびに感心させられている。 ……と思っていたのだが、遂に事故現場に遭遇してしまったのが今回のお話。 半年ほど前に記事にしたが、2019年の11月末に中国へ鉄オタ活動しに行った。滞在期間は10日

台湾で鉄オタ活動をしていたら駅員さんと仲良くなった話

今回は台湾の台北に遊びに行った際のお話。 なんで台湾に?台湾を行き先に選んだ理由は特になく、とりあえず海外に行ってみたいという気持ちだった。そもそも私は大学に入るまで旅行などほとんど行かない人生を過ごしており、宿泊を伴う一人旅もしたことがなかった。 そんなわけで大学では一人旅に挑戦しようと考え、どうせなら国内よりも海外の方が面白いのではないかと思い、速攻でパスポートを取得した。 しかしながら初の一人旅が海外というのはなかなか挑戦的であったため、距離的、文化的に最も日本に近い

猛暑日のワシントンDCで大学のバスに置き去りにされた話

集団行動できない人は置き去りにされる運命にある。今回は留学中に大学のアクティビティでワシントンDCへ遊びに行った際のお話。 留学中は普通の授業に加えて専門分野の特別講義や、美術館や博物館へ行くアクティビティが頻繁に開催されており、出席は取られないもののほぼ強制参加となっていた。 アクティビティに関してはかなり自由に行動できる上、入場料や交通費も大学が出してくれるため非常にお得。その中でもワシントンDCは一番のビッグイベントとなっており、ワクワクしながら当日を迎えた。 突然

日本海と恐竜を見に行ったら路面電車が田園を爆走していた話

タイトルだけでどこへ行ったのかわかる人いたらすごい。 2019年5月、世間は史上初の10連休に大騒ぎしていた時期だが、私の大学はそのような俗世界(天国)とは完全に隔離されていた。 というのも、嫌がらせのように連休をぶった切る形で通常通りの講義がねじ込まれ、結果としてただの3連休になるという有様。中間考査前ということもあり、休日も遊びに行くどころか大量の課題を消化するために消え去ってしまった。 そんなこんなで中間考査が一通り終了した月末の普通の土日に、福井へ行く用事ができた

地球一周したら日本の象徴が制服姿のJKであることに気づいた話

今日から日本文化を語るのに困ることはなさそうだ。 今回は留学から帰る途中でいろいろと寄り道しながらもようやく東京に戻った際のお話。 今までのまとめ本題に入る前に少し今までの旅の軌跡をまとめたい。 まず、アメリカにはLAから入国。5日間ほど滞在し、崖から滑り落ちたりアメリカ版コミケに参加したりした。 その後留学先のフィラデルフィアへ。鉄分補給も欠かさずに一ヶ月ほど勉強。留学後はアメリカを出るためNYへ。空港に一日放置されるという拷問を受ける。 そして偏西風に流されてイ

灼熱地獄のアブダビで死にかけた話

日本の夏は油断していると暑さで死にかけるが、アブダビでは油断しなくても死に直面する。 今回は前回のベネルクス3国に引き続き、留学から帰る途中でアブダビに立ち寄った際のお話。 アブダビについてアブダビはアラブ首長国連邦(UAE)を構成する首長国で、アブダビ市はUAEの首都となっている。 UAEと言えばドバイが有名だが、連邦の面積の80%はアブダビが占めており経済規模もアブダビが圧倒的に大きい。 ( Wikipedia より引用) とはいえアブダビの経済は石油依存の割合

雨のブリュッセルで駆け込み乗車に失敗した話

東京では毎日駆け込み乗車という名のエクストリームスポーツが開催されているが、私は参加したことがほとんどない。 今回は前回に続き、留学から帰る途中でベネルクス3国に立ち寄った際のお話。 なぜベネルクスへ?このパターンに飽きてきた感はあるが、またしても特に理由はなく、予約した最安の飛行機の便がアムステルダム発のため、ナンシーからアムステルダムまで移動する必要があったのである。 そしてついでにルクセンブルクとブリュッセルに寄り道していこうという思惑だ。 ルクセンブルクへナンシ