SDGsよりも、ESG。
SDGsにモヤモヤ
以前にも触れましたが、私がSDGsにモヤモヤするのには、いくつかの理由があります。
その理由は、政府の原因があるとも考えられますが、それをヨシとしているのも現状の日本・世界ですよね。
いまさらSDGsについて、云々説明する必要はないでしょうし、私が説明しところで十分な解釈とは言えないでしょう。詳しく説明されているサイトがたくさんあるので、そちらを参考にしてください。
仮に、SDGsを受け入れるとして
SDGs17項目を世界標準とし、しかも正当化するとして成し遂げようとすることが何なのか。
こと細かに分析すると分かることがあります。それは、
ESG(※下記)投資の観点から、これら(SDGs)17項目を分析すると、その解釈が企業によって、全く異なる
ということです。つまり、これら17項目がいかに曖昧かということです。
ESG投資
ESGの課題解決に積極的な取り組みを行う企業に対し投資を行うことを指します。
さきほど触れたように、ESG3項目について、SDGs17項目のどれがEか、Sか、Gか。企業によって分類の解釈がさまざまです。つまり、ESG3項目を無理やりSGDsに当てはめようとすることに無理があります。
ESG投資を行う上での判断基準のひとつにSDGsがある、と知っておけば良いでしょう。
ESGの構成を知り、投資に役立てる「統合報告書」
ESG投資で重要となるのは、有価証券報告書に代表される財務情報と、その他に非財務情報となる情報の2種類です。これらを合わせたものとして「統合報告書」を発行する企業が増えています。
【投資判断で重要な情報を統合】
・財務情報;貸借対照表B/S、損益計算書P/L、キャッシュフロー計算書など
・非財務情報;ESGの構成を知る本質的な価値情報
統合報告書の作成は義務ではなく、任意で発行するもので、IIRC(国際統合報告評議会)の指針に則って作成されます。
▼統合報告書の要素
組織概要と外部環境
何を行う組織か。事業展開を行う環境。ガバナンス(財務情報にもあり)
組織の構造、価値創造能力との関係。機会とリスク
組織の価値創造能力に影響する具体的なリスクとその対応。戦略と資源配分
目指すところと、過程。ビジネスモデル
課題解決のためのモデル。実績(財務情報にもあり)
目標の達成度。資本への影響に関するアウトカム。将来見通し
組織が抱える課題、不確実性の見通し。将来への潜在的な影響。
▼今後の投資判断
これまではビジネスの拡大、利益の創出こそ企業価値とされてきましたが、これからは、企業価値拡大ではなく社会課題解決モデルと言えます。
これまで以上に企業には、社会的責任=課題解決力が求められます。
たとえば
・地球温暖化や大気汚染などの環境課題(E)
・エネルギー問題や食糧問題などの地球規模の課題(S)
・公正、適切な事業活動(G)
をもって説明できることが大切と言えます。
投資の判断材料(手段)と目標(ゴール)
このように、投資を行う際の判断材料がESGであり、そのゴールのひとつがSGDsと言えます。あたかも、SGDsが最終目標となっているような認識が多いなか、本来の目的が何のか・・・いま一度、確認しておきたいところです。そして、SDGsを知ることも大切ですが、投資活動においては、ESGの観点を忘れないようにしておきましょう。
投資判断;ESG(SDGsを含む)
目標のひとつ;SDGs
ESG関連の指数
昨今の、いわば「ESG」の流れを反映した指数が多くあります。企業を環境・社会・企業統治の観点から評価し、その評価において優れた企業で構成された株価指数です。
DJSI World INDEX
MSCI KLD 400ソーシャルインデックス
MSCIジャパンESGセレクト・リーダーズ指数
S&P/JPXカーボン・エフィシエント指数
FTSE Blossom Japan Index
FTSE Blossom Japan Sector Relative Index
モーニングスター先進国(除く日本)ジェンダー・ダイバーシティ指数
MSCI日本株女性活躍指数(WIN) ほか
それぞれの指数が意味するところは、各指数の提供者のサイトにて確認いただき、賛同できる/共感する/投資してみたい、と思ったところで判断材料にすれば良いです。
ここまで読んでくださってありがとうございました。
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