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【ドラフト】中日6位・田中幹也内野手【潰瘍性大腸炎】

昨日10/20(木)。
2022年度のドラフト会議が、開催されました。

本指名69人
育成選手過去最多の57人
合計126人がNPB球団からの指名を受けました。

その中に、コンがもっとも注目していたある選手が含まれていました。
その選手とは…
亜細亜大学の田中幹也内野手です。

田中幹也さんとは…
東海大菅生時代から注目されていた、俊足堅守のショートです。
高校2年の夏には、1番ショートで甲子園ベスト4に貢献しました。

大学進学後も、俊敏さを武器に活躍。
1年生の春からリーグ戦に出場。
本職ではないセカンドでの出場で経験と実績を積み重ね、
この年、大学日本代表に選出されました。
その後は、ショートのレギュラーの座を掴み、
3年春のリーグ戦では、ベストナインを受賞する大活躍。
4年春のリーグ戦では、1試合6盗塁リーグ最多タイの盗塁を記録。
大学選手権ではMVPを獲得し、20年ぶり大学日本一に大貢献しました。

50メートル5秒9の快足華麗な守備で、尊敬する広島菊池涼介選手と同じように「忍者」と呼ばれるドラフト候補選手。
これほど才能ある選手ですが…
コンはドラフト指名はされないと思っていました。

それはなぜか…
身長166 cmが、プロ選手としては小柄だからでしょうか?
いいえ、そうではありません。

実は田中幹也さん。
大学3年生の時に大病を発症し、大手術を受けていたのです。

その病は「潰瘍性大腸炎」
国指定の難病です。

安部総理大臣も発症し、首相を続ける事ができなくなってしまった病気です。
「お腹痛くなっちゃって辞めちゃった」「子どもみたいだ」
当時、とあるニュースキャスターさんはバカにしていましたが…
国指定の難病というだけあって、「潰瘍性大腸炎」大病です。

完治する方法もなく、症状が進むと命にかかわる事態に発展します。
薬物治療の甲斐なく、田中選手は大手術の決断をします。
受けた手術は「大腸全摘出」

大腸全摘出手術を受け、プロ野球選手になった人は1人もいません
それほどの大手術を、大学3年の秋に受けました。

その後の奇跡的とさえ思える回復ぶりは、さっき書いた通りです。
4年春のリーグ戦で本格的に復帰。
手術前以上のハッスルプレイで、完全復活をと遂げました。

でも、いくら回復復活をしていても…
大病を発症したこと、大手術を受けた体である事。
それは、揺るがない、紛れもない事実です。

素晴らしい選手ですが、リスクのある選手
NPBからの指名は難しいのでは…そう思っていました。
今年ダメでも、社会人や独立で、数年プレイして、プロ生活が送れることを証明し、改めてドラフト指名を受けるしかないのかなーと、考えていました。

しかし、結果は…
中日ドラゴンズが指名しました。
なんと育成ではなく、本指名
ドラフト6位で、田中幹也選手は指名されました。

田中選手は、今の中日に足りないショートセカンドを、かなり高いレベルで守ることができます。
また、立浪監督が好きそうな「戦う顔をした選手」でもあります。
試合中の集中力が高く、また一生懸命なプレーで、
ひとつでも先の塁、一個でも多くのアウトを必死に掴み取るタイプです。

本人も会見で語っていたように
「小柄な選手、同じ病気の人に希望を与える選手」になって欲しいです。


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