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年10万以上贈与をしてみて実感するソーシャルキャピタルの増加と幸福論

人にプレゼントを贈るのが好きだ。
クラウドファンディングとかを求められると、自分のことよりそっちに惜しみなく投げ銭をしがちだ。
ふと気になって家計簿アプリで一年間の総額を計算したら10万円をこえてちょっと引いた。

別に自分はめちゃくちゃ金持ちってわけではない。
欧米諸国のように寄付文化のもと育ったわけではない。

経済的てきにはゼロサムゲームなのだけど、贈与に関しては使ったコスト以上にポジティブな感情や関係性の深まりなど、全体として富の総量が増える(気がする)。

今日はそんなテーマで筆を取る。

ちびっ子時代のマンションの仲良かった家族の話

昔より人の繋がりの「耐用年数」が下がったと思う。
社会の流動化、選択肢の増加が加速度底に進んでいるから。
すると、誰とともにあるか、どんな価値観を持つか、そういうものも移ろいゆく。

一つエピソードを。
埼玉の比較的都市部に生まれ育った僕は、6階建てマンションに住んでいた。
子供時代、2フロア違いに住む2家庭&同じフロア両隣ぐらいの人たちとだいぶ仲が深かった。
3家庭ぐるみでスキーに行ったり、カレーパーティーをしたりと、少なからずとも楽しく遊んだ。鬼ごっこをして怒られたこともあったっけか。
子供をちょっとお互いの家に預けてみといてくれっていうのもよくあった。

我々子供達の成長過程につれ、それらの関係性は希薄になった。
子育てというライフステージが似たようなものから個別具体へ分岐化して、持ち寄るテーマがなくなったかもしれない。
はたまた我々世代が自立して手がかからなくなったり、趣味趣向、興味関心が変わっていったのかもしれない。

利害無き今、親御さん同志はともかく、子供同士だった我々は完全に「他人」のようによそよそしく、もはやあの頃のことすらなかったようなことになっている。

一方で、地域で暮らして感じるのは、日々が贈与の連続であるということ。ご近所さんが若もんたちで食えって色々と頂き物をしたり、職場の人が料理をつくって持ってきてくれたり、お世話になったことは計り知れない。

市場経済にのせて金銭による等価交換とは全くの別システムで地域は物事が回っている。これが贈与経済か。
〇〇いっぱいもらっちゃったから食べて、とか引っ越すから誰か家具入りませんか?とか、さながらクエスト。
時に家が出回ったり僕なんかは車が手元に転がり込んできた。
ゲームで言えば確実にSレアアイテム。

金銭を介さないからこそ関係性が"Finish"しない

Finance(金融)の語源であるFin とは元来終わらせる、精算するという意味合いを持つと聞いてホゲェ〜って納得したことがあるが、まさしく先だって書いたような経験をたくさんしているからだろう。

コンビニの店員さんとの関係性は商品のやり取りだけで終わりで、なんの借りも貸しもない。

お隣さんとのご挨拶からは、ちょっとの安心感が生まれる。
頂き物をすると、健全な負債が生まれる。それを返そうとする。

何かでお返しをできればと思い、先日は電球を取り替えるのをお手伝いした。

そういう方がわざわざ業者をよんであれこれするコストがかからないだけでなく、〇〇さんの直接的に役に立っているという充足感と感謝がある。

非常に興味深い、沖縄と東京の年収格差、幸福度格差

統計データで、東京都民の平均年収は日本でトップの620万円、対して沖縄県はワーストの377万円というものがある。

一方で、幸福度はほぼ真逆で、沖縄がナンバーワン、東京は46位という調査がある。

この真逆の相関性はなんなのか? 沖縄には「ゆいまーる」という概念がある。
「結い」=共同体「まーる」=順繰り という意味をする。お互い様、相互の互助を基本とする精神性が寄与している。

僕も以前沖縄の知り合いを訪ねて行った時は、色々と世話をしていただいたし、地域の人も、一瞬しか滞在できないことを言うと、あら〜じゃぁこれ持ってけ!と快くおまけをいただいた。

この精神性は、社会関係資本によって物事が回り、全てを市場経済に乗っけないことと強く相関しているのではないか?という仮説が導き出される。

年収だけで見れば、確かに東京に行くことが合理的かもしれないが、そうして得た職業機会と金銭資本を何と交換するかを常に突きつけられるのは、幸福かどうかで言えば、ちょっと疑問。

それよりか、生活がいい奴らと助け合って生きることの方が、社会性を持った人間としてはよりあるべき姿なんじゃないかな?と思える。

いや、わかっている。先だって記したものはいささか牧歌的で、そんなのは無理だと。

みんな、ギフトしようぜ。

どちらか一方に偏りすぎることで、不調をきたしたり不幸を引き起こしてしまうので、バランスをとりに行けばいいんだ。

多分これを読んでくれている人は、きっと市場経済が優位に働いている状況だろう。
ライフスタイルがどんどんと変わりゆくから、その流れは仕方がない。

そこで、おすすめなのは人に金融資本を通じたGiveをすること。
お中元や、誕生日、快気祝い、何かの合格などを祝していろんな人にちょこっとずつギフトを送っている。

僕のおすすめはgiftee 数百円から数千円(もちろんもっと高額なも)をEギフトにしてリンク1本で相手に送れる。

スタバのチケットでも、ハーゲンダッツでも、ブラックサンダーでも。
コンビニでちょっと買い物するぐらいの感覚で人に贈り物をする。

300円を自分で食うために買うことと、300円を人に贈り物をすることで使う額は一緒でなくても、そこには両者にとってのポジティブな気持ちという利子が社会関係資本として乗ってくる。
結果、社会全体の富は増大する(と思う)。

こういう小さな連鎖がどんどんと起こることから社会を豊かにする、そんな幸福論へのアプローチも一興かなと思うのでした。

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