2022年振り返り - 褒める方

2022年公開作品の中から個人的見解として非常に優れた作品だと思われる作品をいくつかざっくりとご紹介。重ねて言うが、あくまで個人的見解です。


1. X (監督: タイ・ウエスト / 主演: ミア・ゴス)
すでに褒める方でしっかりとなぜ面白いのかについては、説明済みなので詳細は割愛。一言で言うと「愛の不一致による闘争」。この闘争により巻き起こる流血と爆笑は、2022年ベストシネマに値する。

https://note.com/fourtwosixx/n/n09cd376ba4e0

2. RRR (監督: S.S.ラージャマウリ / 主演: NTR Jr. , ラーム・チャラン)

https://www.youtube.com/watch?v=3PuaC0H4Bbc

すっかり魅了されたにもかかわらず褒める方に投稿しなかった作品(ただの筆不精)。そのアイデンティティたる"歌って踊って"が性に合わず、敬遠しがちだったインド映画。話題になっているからと渋々劇場に向かった割りに上映開始10秒で「これは名作!」と確信したのが、このRRRだ。

*以下、若干のネタバレあり。

何が素晴らしいのかと一言で言うと「終始どうかしてる」という点だ。人知を超えたビームとラーマの"強さ"(神話からインスパイアされているという点からも十分納得できる"強さ"だ)は、もはや常軌を逸している。そして、その強さが繰り出す"世界一かっこいい肩車"や"世界一っっこいい少年救出シーン"など挙げればキリがないほどずっと「どうかしている」し、それを観ている我々ももはや「どうかしている」のだ。

さらにこの2人のヒーローが展開するスペクタクルは、MCUの遥か先を行っている。まずラーマ登場シーンの"1対めっちゃいっぱい"は、MCUに描かせれば超人的なパワーによって大雑把にまとめて吹っ飛ばして終わりだが、ちゃんと肉弾戦で一人ずつ倒していく(ちゃんとアクションコーディネーターの指導の元、撮影されたという安心感)。また前半のクライマックス、"武器=動物"のシーンでは、虎、熊、豹、そして"鹿"という草食獣を奇想天外なアイデアに加え、その獣たちを「割と手懐けられていない」という一段階上のハードルを用意する極めて高いセンス。それらは、MCUに到底実行できない選択肢である。

そして、劇中歌として最も印象的な"ナートゥ・ナートゥ"も 見逃すことはできない。

https://youtu.be/o-XuZA3WGSI

インド音楽固有のメロディとグルーヴ、そして緻密かつ正確なダンス。その中毒性は、もはや「覚醒剤よりも高い」と言っても過言ではないだろう。

正直1時間半そこそこでまとめられそうな内容を3時間にまでこってこてに塗り固める超高カロリーな映画に仕上げたRRRは、2022年最大級のインパクトを与えた作品であることは間違いない。そして上映終了後、劇場内が明るくなった途端、劇場内がざわついた映画は、後にも先にもRRRしかないだろう。


3. トップガン・マーヴェリック (監督: ジョセフ・コシンスキー / 主演: トム・クルーズ)

https://youtu.be/hyLAo_MAr0M

こちらもすでにその素晴らしさについては、説明済みなので詳細は割愛。一言で言うと「老害大歓喜ムービー」。特に"前作を上回る"完コピオープニングは、映画史に残る傑作アヴァン・タイトルと言ってもいいだろう。

https://note.com/fourtwosixx/n/n138e9d0c8a8d


他にも”ベルファスト”、”西部戦線異常なし”、”Lamb”、”NOPE”、”リコリス・ピザ”、”コーダ・あいのうた”、”ザ・バットマン”、”ユダ・アンド・ブラックメシア”、”ウエスト・サイド・ストーリー”、”ハウス・オブ・グッチ”と枚挙に暇がないが、強いて揚げるなら、この3作品が2022年ベストということになるのかもしれない(但し、個人の見解)。

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