Kate

観たのはだいぶ前ではあるけれど、今年の愚痴は今年のうちに吐き出しておくために。

暗殺業を生業としているケイト。あるヤクザの暗殺に失敗し毒を守られ、命リミットは24時間だと知らされる。そんな中、ケイトは自分をはめた真のターゲットを殺しに向かう、というお話。

舞台は、近未来的東京。もはやこの時点で"スノーホワイト"と"マレフィセント"くらいしかメジャー作品を撮っていないフランス人監督には、"ブレードランナー"しか思い浮かばなかたのだろう。なんとも発想が古典的、そして安易で完全なるクリシェだろうか。日本に縁もゆかりもなく、日本のポップカルチャーへのリスペクトも一切ない監督に描ける日本など、誰でも知ってる映画で得たざっくりとしたイメージと、何となくメディアや未知の国・日本のパブリック・イメージである、サムライ、アニメ、これぐらいしかアウトプット出来なかったのが、全編渡って如実に現れている。

そして、言語的設定の甘さがあまりにも酷い。主人公・ケイトは、かなり日本語スキルが高く、敵対するヤクザ(國村隼)と込み入った会話を日本語で交わしている。にもかかわらず、別の場面では、日本人設定のキャラクターと至って簡単な会話を英語でのみ交わしている。あのレベルの会話が出来るケイトが、場面によって語学スキルにバラつきがありすぎるのは、全くもって理解不能だ。中途半端に日本語を使わせるくらいなら、全編英語の方がマシ。

この映画で唯一褒められるのは、主演のメアリー・エリザベス・ウィンステッドによるアクションくらい。それ以外は、観るだけカロリーの無駄。

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