中国上海 アート旅 ー 2日目 西岸エリアなど
2日目は建築とアート三昧の1日。
日中は「西岸エリア」を訪れ現代アートの魅力に触れました。上海のアートエリアといえば90年代末ごろから「M50」などの古い工場跡地をリノベーションした場所が有名ですが、西岸エリアは「黄浦江」を下った川沿いのエリアで、上海アートシーンに於いて最も欠かせないエリアです。
夕方からは長寿路〜漢中路エリアへ移動し、ユニークな建築が特徴の鴻寿坊(HONG SHOU FANG)や千樹(1000TREES)で食事と散策を楽しみました。
西岸エリア
川沿いのエリアは地下鉄の最寄駅がなく少し不便です。
ホテル最寄りの陝西南路駅(Shaanxi Rd.)から、地下鉄12号線で龍華中路(Longhua Rd.)へ、ここから自転車で龍美術館へ向かいます。
上海はシェア自転車もとても便利で、どこでももたくさんあります。
龍美術館(Long Museum)
龍美術館 西岸館の概要
龍美術館 西岸館(Long Museum West Bund)は、石炭埠頭の跡地に建てられた美術館です。このエリアはかつて石炭の荷揚げ場として使用されており、その名残を活かしたユニークな建築が特徴です。
建築の特徴
美術館の設計は、上海を拠点とするアトリエ・デスハウス(Atelier Deshaus)が手掛けました。建物は「ヴォールト・アンブレラ」と呼ばれる片持ち梁構造を採用しており、垂直に立ち上がった壁が上部に向かって傘のように広がっています。このデザインは、構造的な美しさだけでなく、機械・電気設備や既存の地下構造物との統合も特徴の一つです。
歴史的背景
1950年代に建設された石炭荷揚げ用のホッパー橋と、隣接する地下2階建ての駐車場を基に一体化して設計されました。
龍美術館の設立者
龍美術館は、著名なアートコレクターで投資家の劉益謙(リウ・イーチェン)氏とその妻、王薇(ワン・ウェイ)氏によって設立されました。彼らは2012年に最初の龍美術館をオープンし、その後2014年には上海・浦東地区、2016年には重慶にも美術館を開設しました。
ゆっくりと見ていたら予定を大幅に過ぎていました。ボードウォーク沿いに散策しながら軽くお茶をして一休みします。
西岸は美術館の集積地との情報を得ていましたが、お目当ての美術館はクローズしていたり、展示期間外だったりして残念です。
West Bund Art Center
カルティエの展示会が行われていました。
カルティエTRINITY 100 テーマ展
上海を皮切りに、この後シンガポールを経て、東京に来る予定です。
LOAM
個性的な外観が目立つカフェ。内装も木が茂り、ピクニックのようです。
TANK SHANGHAI(上海油罐艺术中心)
TANKという名前は元々燃油タンクとして使用されていた巨大な構造物から取られています。面積は約60,000平方メートルを誇り、5つの巨大なタンクが展示スペースとして利用されています。屋外には広大な公園が広がり、アートインスタレーションやイベントが開催されることもあります。
行った時には展示会の開催がなく、中には入れませんでした。
West Bund Museum
デビット・チッパー・フィールドによる設計で2019年にオープンしました。
外壁は白ボードに覆われたようなデザインで遠目から見た時には、大規模修繕中のように見えてしまいました。
パリを代表する美術館であるポンピドゥー・センターは2024年までの5年間限定の美術館でしたが、5年間の延長が発表されました。
ここから自転車で地下鉄龍華中路駅へ、そこからの7号線で長寿路(常熟路)駅へ
長寿路〜漢中路エリア
鴻寿坊(HONG SHOU FANG)
中国の古い街並みが再現された、コンパクトなモールです。古い煉瓦を用い、ドアや門など伝統的な建築様式を復元しています。新天地も手がけた会社による「都市再生」プロジェクトで、1933年にあった石庫門の建物と路地が復元されています。
2階建ての建物には飲食店やスーパーが入っています。1F、2Fの飲食店は地元の人で溢れかえっていました。
その地元感がより観光地としても魅力的なのかもしれません。新天地よりもカジュアルで、古い街並み風の小径はインスタスポットとなっていました。
お店は地元価格で良心的。翌日の朝ごはん用にお焼きのようなパンとライチを買いました。
あまりの暑さで食欲があまりなく、夕飯は2Fで飲茶を。
蘇小柳点心
小籠包や餃子、春巻が中心の点心屋さん。目の前のオープンキッチンで作りたてが供されます。一皿のポーションが小さく、どれも美味しく、お腹が空いていなくても色々注文して食べられました。
ここから車で10分ほどの場所、千樹へ
千樹(1000TREES)
蘇州川沿いの湾曲する部分、かつて製粉所があった場所に奇抜なデザインのモール。2021年12月オープン。「浮遊する森林」をテーマに、山のような形の建物に木が植えられた特徴的なデザインは、イギリスの建築家トーマス・ヘザーウィック(Thomas Heatherwick)によるもの。
地上5階建てで、木が植わるポットのあるテラスからは蘇州河沿いの風景を眺めることも。橋から見た外観は圧巻。
ヘザウィック・スタジオ(Heatherwick Studio)
トーマス・ヘザーウィック(Thomas Heatherwick)が1994年にロンドンで設立。ど世界各地でプロジェクトを手掛ける建築スタジオです。日本では麻布大ヒルズを手掛けました。
歩いて漢中路駅(Hanzhong Rd.)へ
2日目終わり
漢中路駅(Hanzhong Rd.)から1号線で、ホテル最寄の陝西南路駅(Shaanxi Rd.)へ
日本の名所・史跡を気軽に散歩 Found Japan
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