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元カメラ修理者が語る#4 修理の七つ道具を披露します!!

みなさんこんにちは。fotomotiの中の人 『HIRO』です。

前回の『元カメラ修理者が語る #3』から少し時間が経ってしまいましたね。これまでのバックナンバーはこちらからどうぞ。

・元カメラ修理者が語る#3 プロの静電気対策教えます!

・元カメラ修理者が語る#2 梅雨時期のカビ対策

・元カメラ修理者が語る#1 梅雨の時期はご用心!

本日は、実際にカメラを修理する人が使用している修理ツールをご紹介していきます!
新型コロナの影響で、ご自宅でのプラモデル・模型製作など、新たな趣味を見つけた方もいらっしゃると思いますが、参考になればと思います。

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具体的なツールの紹介に入る前に、私からアドバイス!
世の中にはたくさんのツールがあふれています。色、形、デザイン、価格も様々。。。どれを選んだらよいか迷うことも多いですよね。

そんな時は、

その道具を使う『目的』をしっかり考えること。

・小さなものをしっかり掴みたい
・柔らかいものをつぶさずに挟みたい
・しつこい汚れをゴリゴリ落としたい

さまざまな目的があると思いますので、それに合った道具を選ぶように心がけましょうね。

では、七つ道具をご紹介していきます。

■ しっかり かつ早く回せ!!

七つ道具 その①
まずは一番使用頻度の高い『ドライバー』
漢数字の十に似ているので、十字ドライバーと呼びます。

ドライバー

ドライバーの先端部分が短いものと長いものの2種類。
ビスの取り付け場所や、ビスの大きさによって使い分けています。

注目していただきたいのは、黒い部分。
これはシリコンゴムでできていて、

手にフィットさせた際の滑り止めの役割

をしています。

こんな感じで人差し指の付け根に押し付けて使います。
私の手を撮影したんですが、爪きれいでしょ?

ドライバー

カメラに取り付けられているビスは、きつく締められているものが多いので、しっかりと そして早く外せるよう、こういった工夫をしています。

黒いゴムだけどっかに行っちゃうことがよくありましたね。。

■ しっかり つかめ!!

七つ道具 その②
次に登場するのは『ピンセット』

ピンセット

小さなビスや電子部品を掴みやすいよう、先端のとがったものを使用しています。ピンセットの材質にはプラスチックやスチール(鉄を主成分とした合金)など、さまざまありますが、お薦めは非鉄金属

非鉄金属とは、鉄を主成分とした合金以外を指します。磁化しないので、

掴んだものがくっついたままになりません。

作業効率を重視する修理者にはお薦めの素材ですね。

先端がとがってますから、取扱いには注意してくださいね。
実際私も、先端が手に刺さり、流血事件に発展したことが何回かあります。

しっかりつかむ道具と言えばこんなものも。

にっぱらじ

七つ道具 その③④
『ニッパ』『ラジオペンチ』です。
(ニッパは掴むというよりも、切るという役割ですね)
これらは、大きすぎず小さすぎずで、手にしっかりとなじみ、ホールド感の良いものがおススメですね。

■ しっかり 塗ろう!

カメラやレンズを分解した後、必要な個所にはグリス(潤滑剤)を塗布しています。
こんな感じです。

レンズ注油

七つ道具 その⑤ として活躍するのが、『筆』
グリスを絵の具のように筆に取り、必要な個所に塗布していきます。
筆は画材屋さんで売っているものを使用していますね。
狭い隙間に塗布することもあるので、いくつかのサイズを使い分けています。

ふで

■ しっかり キレイにしよう!!

カメラの修理は、『清掃』も大事な仕事の一つ。
清掃で使用しているアイテムをご紹介します。

七つ道具 その⑥
まずは『刷毛ブラシ』

ブラシ

私が10年愛用した年代物をご用意しました!
カメラ外観のホコリを清掃するのに使用しますので、毛先がふにゃふにゃと柔らかいものは×。比較的固いコシのあるものを選んでください。

金属の部分をテープで覆い、カメラに傷がつかない

よう工夫しているところがポイントですね。

七つ道具 その⑦
次に『クリーニングクロス』

クロス

刷毛ブラシで汚れを落とした後、仕上げ作業に使用しています。

指紋や細かな誇りを除去するのに便利

ですね。

セーム革(シカやヤギの革)のものが良いとされていますが、天然素材の為取扱いに注意が必要ですし、耐久性も十分ないため、修理の現場では化繊を使用することが多いですね。

修理の途中で、ついついこれで汗を拭いちゃう。。。なんてことはさすがにありませんので、ご安心ください!!

■ とことんこだわる

修理の際によく使用しているツールを7つ道具としてご紹介いたしました。

七つ道具おさらい
 ①ドライバー
 ②ピンセット
 ③ニッパ
 ④ラジオペンチ
 ⑤筆
 ⑥刷毛ブラシ
 ⑦クリーニングクロス

いろいろとご紹介させていただきましたが、皆様にお伝えしたい事は1つ!

修理を早く 正確に行うため、とことんこだわってます!!

一日も早く修理品をお返しする為、そして再度同じようなトラブルが発生しないよう正確な修理を日々行うべく、自分自身の修理スキルを磨くだけでなく、道具にもこだわっている修理者がいることを覚えておいていただけると幸いです。

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