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センスはどうやって磨かれる?

こんにちは。写真の先生をしてます大野朋美です。

今日は、私が写真塾でお話しているような、実際にセンスを磨いていただくための話をしてみようと思います。

ただ、「そもそもセンスは学ぶものだろうか?」そう考える方もいると思いますので、まずはそこのところをお話します。

「センス」と同じように使われる言葉に「感受性」があります。でもここでは、これらは別モノと考えてください。このふたつを一緒にすると、話が分からなくなりますから。

感受性とは文字通り、何かを見たときに感じたり、味わったりと、受け取るものです。でもここで言うセンスとは、表現に関わる言葉です。

表現とは、表に現すことです。受け取ったもの、感じたことを、自分の外の世界に向けて、どう形にしていくのかというハナシです。たとえば「あの人はファッションセンスがいい」なんて言います。だからセンスというのは表現です。こう前置きさせていただいて、ここから、写真のセンスを磨く話に入っていきます。

たとえばカメラ教室で、露出を変える方法を教わったら。写真の明るさを変える方法を学んだのだから、写真が暗すぎたなどといった失敗は減るでしょう。自分で写真の明るさを調整できるようになりますから。でもそういったことが分かっただけでは、センスは磨かれませんよね。

写真の明るさは、見る人にどういう印象を与えるのか、それを知ることがセンスを磨くことに繋がるのです。

全体的に明るい写真というのは、見る人にどういう印象を与えるでしょうか。明るさは見る人の気分を左右します。明るい写真は、見ていて気分が明るくなります。

晴れた日の日中に、緑あふれる公園で写した写真を見ると、どういう気分になるでしょう?

大抵の人は、明るい気分になると思います。爽やかな気分になることもあるでしょう。

そんな公園も、夜になって街灯のあかりだけが照らす暗い公園の写真を観ると、どんな気分になるでしょう?

文字通り暗い気分になるかもしれません。暗い気分というより不安な気分になるかもしれませんし、逆に落ち着いた気分になるかもしれません。

全ての写真がそうだというのではありません。そもそも写した対象が、気持ちを暗くするもの、明るくするもので変わってくるのは当然です。

しかし純粋に「明るさ」が、観る人にどう感じられるのかを知っておくと、爽やかな雰囲気の写真にするにはどうすればいいのか、落ち着いた雰囲気の写真にするにはどうすればいいのかが分かるわけです。

他にも色やコントラスト、構図など、表現の要素それぞれについて、同様のことが言えます。

こういったことが分かるようになることで、センスは磨かれていくのです。

他にも写真について考えるヒントを話しています。ちょっと読んでみませんか?

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