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ONEFARM深谷でアグリワーケーションを始めた3つの理由、辞めた経緯

「ワーケーション」

ここ最近よく聞く言葉です。温泉などで働きながら休むという新しい働き方として注目されています。

ある日ネットサーフィンをしていて、自分の眼光に突然現れたのが「アグリワーケーション」でした。
自分はこのアグリワーケーションをやってみようと決断。
その決断に悩みは一切なく、衝動買い的な感覚に近かったかもしれません。

久しぶりのnoteになってしまいましたが(汗
今回は自分がアグリワーケーションとの出会いから決断にいたる経緯を
「僕がアグリワーケーションを始める3つの理由」と題して綴ろうと思います。


そもそもアグリワーケーションってなんだ?

自分もそうでしたが、多くの方はアグリワーケーションについて
よく分からないかと思います。

株式会社オプティムが運用する「SMART AGRI」によると
アグリワーケーションについて以下のような内容で記されていました。

リモートワークを活用しながら休暇先で仕事をするワーケーションが広がってきている。そのワーケーションの滞在先として農山漁村で過ごす「農泊×ワーケーション」のこと。






アグリワーケーションは、ワーケーションに農業が加わったイメージです。


理由1:働く&休むのオン・オフの切り替えを実現させるため

アグリワーケーションのことが何となく分かったかなと思いますので本題に戻ります。

1つ目の理由は、働く&休むのオン・オフの切り替えオン・オフの切り替えの実現のためです。

ここ最近普及した「テレワーク」。
個人的には毎日片道2時間の長距離通勤を余儀なくされていたため、
通勤ゼロで働けるテレワークは、一言で「最高」でした。

しかし、人間というのは実にわがままな生き物というか、、
1年以上のテレワークをしていくなかで、ある変化が生じたのです。
それは、休んだ気がずっとしなくなっているということ。

以前は家と職場という全く異なる場所で働くことで
自分のなかでオン・オフの切り替えができていましたが
テレワークになったことでそれが難しくなってしまいました。

もしかしたらもっと以前からそうだったのかもしれませんが
以前に書いた記事の通り、自分は昨年の終盤はほぼ毎日休みなしで
0→1++をやっていたため、変化に気づく余裕すらなかったのかもしれません。

当時の激動状況を綴った記事はこちら

ネットで調べて快適なテレワーク環境づくりにつとめました。

ゲーミングチェアを買ったり、メンタリストDAIGOさんのYouTube動画で
勧められてた観葉植物も買ったり、ありとあらゆることをしましたが
どれも根本的な解決には至りませんでしたね。

そんななか、ある日偶然ネットで以下のプレスリリースを見つけました。

「何これ、すごい面白そう」
「集中部屋もあり、外でも働けるっぽい」
「合間時間に農業もできる」

如何せんできたばかりというのもあり、ONE FARM深谷に関する口コミや評判に関する記事が全くない状況でしたが、それ以上にここだったらオン・オフの切り替えができる環境になるかもしれないと直感的に感じたのです。


理由2:農業への可能性と貢献したい気持ち

働きながら、自分の知らない全く新しい次世代農業を体験できるというのも個人的にとても興味・関心が湧きました。

なぜなら、自分自身農業への関心が高かったためです。
今から10年以上前の話になりますが、家の庭を改造して畑を作り、家庭菜園に挑戦しました。以下の画像が当時のものです。

ただ、やってみて分かったのが「農業の難しさ」です。

台風で半滅してしまったり、せっかくの野菜が鳥に食べられてしまったり、、思うようにいかない状態が続いたことで心が折れてしまいました。
家庭菜園クラスでこんな落ち込んでたら、本格的にやったら耐えられないなと。。

でも、その後もニュースなどで、全国的に農家が不足している状況は見ていましたし、
身近なところでも、うちの妻のおじいちゃんおばあちゃんは農家だったのですが、2人とも亡くなってしまい、今や畑は雑草だらけの荒れ地状態になってしまっているそうです。

農業への思いはあるけど現実は甘くない。そんな状態で10年以上経過していくなかでの今回のONE FARM深谷。DXによって自分が当時苦しんだ問題を解決してくれるかもしれない。体験したいと思わないはずがありません。


理由3:渋沢栄一さんに刺激を受けたことと、ONE FARM深谷のコンセプトに感銘を受けた

「青天を衝け」

今放送されているNHKの大河ドラマでは渋沢栄一さんが主役となっています。その渋沢さんの生まれ育った場所が埼玉県深谷市。

ONE FARM深谷からも近い距離に生家や記念館があります。
渋沢さんの功績は凄まじいものがあり、とてもここに書ききれる内容ではありません。
多大な功績などは以下、記念財団WEBサイトをご覧いただければと思います。

渋沢さんは江戸末期から明治、大正、昭和初期という時代において
常に変化適応されてこられた方。
たとえば、パリ万博でフランスに行った際、真っ先にちょんまげを切り
西洋の服装に着替えた話は衝撃でした。そして常に挑戦し続け、日本経済だけでなく、日本資本主義を築き上げた功労者と言っても過言ではありません。

とにかくあまりにも偉大すぎるため、渋沢さんみたいになるなんて軽々しいことは言えません。しかし、渋沢さんのことを知ることによって、今の自分を少しでも変え、そして1mmでも近づけようと思うことはできるかなと。

その1つがアグリワーケーションというわけです。

そしてONE FARM深谷のコンセプト、これも明確に定まっているのかはわからないのですが、自分が見学に行った際にこのような話を聞きました。

「深谷を起点に近隣地域にも拡大させていき、そして農業問題の解決に寄与したい」

ただただ感銘を受けたと同時に、少しでも力になりたいと思ったのです。それは本当に微力ではありますが、何もやらないよりはやったほうがいいわけで、まず動かねばと感じました。


自分の課題だけでなく、社会の課題解決の一助になりたい

アグリワーケーションを行うにあたっては、自分自身の課題解決もですが、それと同時に社会の課題解決にもなれたらなと思っています。

今世間では「SDGs」が注目されていますが、渋沢さんの考え方と共通点が多々あるなと感じるのです。玄孫にあたる渋澤健さんも書籍としています。

自分も以前の記事「2020年は何が熱くなる」のなかでSDGsについて少し触れており、着られなくなった服はリサイクルへ。レジ袋はもらわないなど、自分なりにできることをやっていこうと綴っています。

アグリワーケーションもその1つです。自分なりにできることで応援していきたいと思います。


※2021年7月追記 退会と失敗とムダにさせないために


決断は失敗に…ONE FARM深谷を退会しました。
当時考えていた上記3つの理由に対して、現実が思うように伴わなかったためです。


まず、理由1の「オン・オフの切り替え」に関して
4月は一定の成果を感じてました。外で働くのは気持ちいいですし
気温20度前後で晴天で無風の日は快適であることは間違いありません。


しかし、5月に入ると天候がやや不安定になり
気温25度を超えた日は長時間での外の勤務は難しく
テントの中も暑い。農耕施設内のスペースには冷房がありましたが
直射日光が当たり、カーテンをしても働ける環境ではありませんでした。


さらにONE FARM深谷は風の影響を受けやすい場所であることも分かり
5月は強風の日が多かったのですが、外で働くのもかなりキツかったですね。


上記公式WEBに掲載されているCG図では
コワーキングの広々したイベントスペースやドッグランもありました。後日できるのかなと思っていましたが、当面できるような感じはなかったですね。


今後のことは分かりませんが、その辺りの計画を、記録に残るメールで確認されるといいかもしれません。
猛暑のときや極寒のときはイベントスペースがなければ、働くということはまず不可能ですので。


イベントスペースができなければ、個人差はありますが、外で働けそうかなあと思う時期は4月と10月あたりかなと。農耕施設内のスペースに関しては個人差あると思うので実際に目で見て確かめるといいかと思います。


理由2に記載した次世代農業の学びについても何もなかったですね。
前述の伺っていた想い(「深谷を起点に近隣地域にも拡大させていき、そして農業問題の解決に寄与したい」)と現状のギャップがかなりありました。
個人的に本当に残念だったのが管理。


「こちら側でしっかり管理をし、もし収穫時期になったら連絡をする」
「万一収穫時期に来られない場合でも、代わりに収穫をして収穫物を預かるようにする」
と、責任者の方は契約前にはすごく頼もしいことを言っていました。しかし、言動が完全に行動に伴うことはありませんでした。


One Farm深谷は、コロナの影響を理由に6月から休業しているのですが、その連絡があったときに、「農作物はどうなるんだ?」と思いました。


この辺りは後々揉める可能性があります。口約束だと言った言わないの水掛け論になるため、休業連絡があった際に、記録の残るメールで確認しました。結論、収穫時期がきたら連絡するというエビデンスをいただいています。


しかし、現実はその約束が守られず。明らかに収穫時期があったと思われるのに連絡をいただけませんでした。
「さすがに納得できない」
責任者の方に電話して伝えるも、その約束自体を忘れていたようです。


「虫が出てしまったから収穫できなかった」
「こちらの管理に否はない」
「納得できないのならこちらは何をすればいいのですか?」
など、まるで自分側に問題があるのかのような言い方をされてしまいました。こっちは収穫時期になぜ連絡をくれなかったのかを聞いているのに、とにかく噛み合わないのです。


「管理の物差しが違うと思う」など、その場は大人の対応に徹しましたが、心底には、なぜ素直にミスを認めて謝らないのかという不信感、当初の信頼や応援しようという気持ちがこのときに一気になくなりましたね。


臨時休業になる前は週1ペースで行っていたので、自分の目で見て農作物の状況を見ることができていました。しかし臨時休業になったことでそれが難しくなってしまったわけです。コロナが悪いと言えばおさまりはいいかもしれません。


それにしても、日々のコミュニケーションなど、それ以外の点については親切な対応だっただけに、純粋に自分で買ってきた苗が育ち、収穫時期に収穫して食べたいという会員の気持ち。ここを理解してもらえなかったのが本当に残念でしたね。


これ、自分の考えが間違っているのかと自問自答していましたが、第三者の方にエビデンスのメールを見せたら100%責任者が悪いと。あと、現場の方もエビデンスのメールを見せたら理解してくれました。
収穫時期があったことを素直に認めてくれ、その連絡を約束していて、連絡できていなかったことはこちらの責任だと謝ってくれたのです。
今後はしっかり連絡するなどの話もしてくれましたね。


ただ、責任者の言動と行動が伴わないこの一件で、自分のなかでどうにも切り替えられない部分もあり、すべての苗を差し上げることにしました。


繰り返しですが苗はすべて自腹で買ったものです。
収穫できていた分の野菜を返してくれとか、全く考えないと言ったら嘘になりますが、、それ以上にONEFARM深谷と距離を置きたいという気持ちが勝ったためそのようにしました。


あとはここのおかげで日経新聞の一面に掲載させていただいたので。これはいくらお金を払ってもできることではない。そのきっかけをいただけたという意味ではとても感謝です。


その場でも伝えましたが、再発防止の徹底。もし今後も、次世代農業的なことが継続されていくのであれば、管理の物差しに関してしっかり取り決めて何かしらの記録に残すことは必要かと思います。
繰り返しですが、言動と行動が伴わない可能性がないとは言えませんので。


理由3については、とてもそこまで辿り着けなかった感じです。
アグリワーケーション自体すごく話題性があり、可能性を感じましたし
地域創生のコンセプトには強く共感しました。
一方で認知施策が不十分であったことと、ブランディングにおける計画や戦略がされているのかを感じることができませんでした。
自分の仕事柄見えてしまっただけかもしれませんが。


まず立ち上げ、状況を見ながら軌道修正していくという考え。
今の時代においては正しい考えではあるのですが、会員からしたら不安になる方もいるのかなとも思いますし、声をもっと拾うための施策はあってもいいのではないかなと感じました。


自分の社会人人生で設立1年目の会社で働いていた経験があり
新しいことを始める際は色々なことがあるということも分かっていましたが
毎回行くたびにほぼ自分一人だったのはちょっと不安でしたね。


言動と行動の不一致によるトラブルはいいものではありません。繰り返しですが、自分のような思いを他の方にはさせてほしくないと思っています。


責任者の方にもメールで伝えて、その辺りの理解はあったものの、こういうのは時間の経過とともに風化される可能性もあります。個人もメディアになれる時代、自分の言葉で真実をここに残しておき、一人でも多くの方の目に留まることで、言動を真に受けないとか、大なり小なりプラスに働いてくれれば自分の決断は失敗ではなかったと言えるので。


今もツーリングの方が泊まれるようにしたり、色々なことをされているようです。ベンチャー的に言えば、こういうスピード感は重要。ただここについてはどう捉えるかは会員次第です。


「共に滑った転んだしながら進んでいく気持ち」
会員自体にその辺りの理解があればより良いかなとも感じますね。
あとはこのビジネスを選んだ深谷市も、出資金以外にできる限りのサポートをしてあげて欲しいなあとは思いますが、さすがにそれは難しいのかなあ。。まあ、そもそも地方自治体がこういうことに出資自体がすごいことだし。


ちなみに責任者の方は現在独立され、地方創生のコンサルとして再出発されているようです。そのためOne farm 深谷と今後どのような関わりになるかは分かりません。

掲げられているビジョン的なものは大変素晴らしいものですし、地方創生に向けて頑張って欲しいと心から思います。以前助言したインスタとの連携もされてますね。


その一方で、私も元コンサルタントだったからこそ分かるのですが、その対応を誤ると「コンサルって口だけだよね」と言われてしまいます。つまり言動と行動が伴わないということ。これは誰かが指摘しなければなかなか気付けません。ましてや上の役職にいけばいくほど。 

なあなあな顧客で仲良しさんなら、笑ってごめんで許されるでしょうし、今はそういう方ばかりなのだから、心配ないですが、新規はそうはいかないでしょう。

責任者の方にそれを裏付ける事実があったということは、環境は変われど、顧客が事前に知っておくことは、今後のコミュニケーションにおいても大切だと感じました。


繰り返しですが、農作物の管理を巡る点以外においては、とても素晴らしい対応をしていただいています。ただし、「信用を失うのは一瞬」という言葉があるように、信用を失うのはたった一回の信じられない言葉や行動です。これは責任者の方にとっても本当にもったいないですし、自分と同じような思いを他の人にもなって欲しくありません。ましてやコンサルにおいて信用を失うということは仕事を失うということ。これは経営的にも痛手です。


この記事だけが全ての解決策にはなりませんが、ほんの少しでもこれをきっかけに事実が共有され、釘をさすことで、細心の注意が意識づき、今後の事業においてプラスに働いてくれたらなと思います。





WEBディレクター5年、WEBプロデューサー3年、WEBアドバイザー(コンサル)3年を経て、現在は自社部門のWEBマスターをしながら、デザイン、ブランディング、動画編集スキルなどを勉強中のゼネラリスト。