いい加減、自分に諦めたらいいのに。

わたしは33年生きて、今が1番幸せだと思う。
なぜなら、存在を心から肯定してくれる人がいるからだ。

手を振りあい挨拶する、仲の良い職場。
困り事や楽しいことを共有できる、義理の家族。
いつもたわいのない話ができる、友人達。
喧嘩しながらも、最後にわたしの笑顔を重視する夫。

これだけいたら、幸せしかない。
でも、この幸せを掴むためには苦労した。
それは諦めるという苦労だ。

わたしは強い人間であることを諦めることに苦労している。
経緯から話すと、32年間「作り物の強い人間」で生きてきたからだ。
実力の1200%が出せないといけない生活をスタンダードとして、できない自分を責め続けた。
何度とストレスで入院しただろう。何度と自分を否定し続けただろう。
それでも、1200%の自分以外は認められなかった。
「そんなこともできないクズ。
努力足りてないんじゃん。
ダメ人間。
大学卒とかいうけど、3流より下。
笑顔で媚びるだけが能な売女。
33歳にもなって、子供もいなければ、正社員でもない。」

他の人のことは許せるくせに、1200%出せばできる私は許してくれない。
1200%努力すればできてしまっていた。でも、わたしは低スペックといわれることだけは避けたかった。
それは見捨てられが発生してしまうからだった。

わたしは厳格な親に「見栄のために制限されて生きてきた」。いや、制限されて生かされた。
全部を壊すような、わがままをいうことはなかった。
両親が褒めることは少なかった。だが、1200%努力したら褒められた。
そこから、いきる為の手段で1200%を出し続けることで両親のご機嫌とりをしていた。
わたしには「いらない子供だ」と言い続けた祖母がいた。そう、すでに捨てられる経験はしていた。
ここで両親からも捨てられたら、本気で虐待されて死ぬのではないかという恐怖があった。
今思えば、捨てられた方がよかったかもしれない。だけれど、わたしは捨てられないように頑張ってしまった。
ここが最大の間違いポイントだとも気が付かずにね。


そんなわたしは夫とのやりとりで1200%を諦めることになった。
1200%の努力で、夫を恋に落とした。恋人になった。
でも、わたしは1200%を維持できなくて、八つ当たりしたのだ。そこで別れる選択肢も彼にはあったと思う。八つ当たりの内容は彼に関係ない、とばっちりなのだから。

その時に夫から、なみさんはゆるくやれば何でもできるから60%まで落として生きろと言われたのだ。
しかし、わたしは60%どころか1200%で生きている。そんなことできるわけがない。
「出来るわけない」と突っぱねることにした。

そういう度に夫は何度もわたしに説明した。
身体を壊す、心を壊す、入院をする、そんな生活は僕にも負担だ。
今なら心も身体も持っている。今のうちに病院にいけ。
これだけで3ヶ月の攻防があった。

そうしているうちに心にヒビが入った。修正はすぐにできた。反省した。
壊れる前に病院を探すことにした。力を落として生きることにした。
おかげで心を壊すことなく、生きている。

1200%で生きているのをやめるのは怖かった。
そこで60%で生きることを勧めた、夫の前で100%でいることからはじめた。
そうすると、とても居心地がよかった。
夫は変わらずに、わたしを可愛がっていた。夫の説明も減っていった。

次に職場で最大100%でいることを職場の人から求められた。
「なみちゃんは、なみちゃんのままで。ここでは貴女らしさ、貴女のよさは出して。できないことは他の仲間に助けてもらおうね。」
研修終わりに先輩がかけてくれたセリフも、1200%のわたしをやめさせてくれるきっかけになった。
100%の自分をみても、ケラケラしてくれる仲間がいた。ダサくてもいいって思えるようになった。

ここまできたら、友達の目の前で100%でいられるのではないかと思った。
何度もnoteにダサいことを書いて、見てもらった。
いいじゃん。かっこいいよ。なんていってもらったりした。
まだ友達の前では150%くらいだけれど、ちょっとずつ失敗しながら80%くらいになりたい。
早く諦めたい。力を落としたいよ。

本当はダサく泣いて、心の声を出したい。
切望するほどの願いは口にしたい。
カッコつけないわたしでいたい。

ダサい自分でもいいか?なんてまた聞いてしまうんだろうね。
全然成長しない自分に悔しくて泣いた。









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