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#15 誰かにオススメしたい本・映画・アニメ・ドラマ 「書く習慣」 1ヶ月チャレンジ  ”民主主義から脳科学まで、人が何を考えるか、新しい視点をくれた3冊”

オススメしたい本を3冊紹介します。

新しい視点をくれる3冊

1冊目は日本語に翻訳されていないので、あまり知られていないと思いますが、民主主義について歴史と現在をつなげて、個人のあり方を問いかけてくる本。

2冊目は、TEDのトークも日本語字幕がついているリサ・フェルドマン・バレット博士の脳科学で感情をレッスン形式で解説する本。

3冊目は、数学のレンズで周りをみると、こんな風に見えるんだと思える不思議な視点が手に入る本。


『On Tyranny』

副題は、20世紀からの20のレッスン。
著者は、政治学者のティモシー・スナイダー(Timothy Snyder)。

20世紀で起こったことから学べることを、21世紀の私たちに投げかけています。

amazon.comでは、20,000件あまりのコメントがついていてインパクトの大きさがうかがえます。

実際には小さい冊子サイズです、厚みも1cmほどです

レッスンを一部紹介

  1. 予め従わないこと (Do not obey in advance)

    • 権威主義が強まるとき、人々は行政が求めていることを、訊かれる前に行うってしまう。(日本語の忖度に似ているかもしれません。)

  2. 言語に配慮する (Be kind to our language)

    • 他の人が言っていることをそのまま使わないように。自分なりに考えて話そう。


『バレット博士の脳科学教室 7½章』

心理学者・脳科学者のリサ・フェルドマン・バレット博士の2冊目の著書。

前書の『情動はこうしてつくられる』は専門的で読み進めづらかったですが、こちらは、脳の性質が7と1/2のレッスンになっていて、さくさく読める本です。

内容は驚きです。
日本のメディアの脳科学者の打ち出し方より、賢明で静かなトーンで書かれており人類の知見が進んだことが感じられます。

英語版のハードカバーが素敵です

レッスンの一部を紹介

  1. あなたの脳は考えるためのものではない (Your Brain Is Not for Thinking)

    • 脳は考えたり、感じたるするためにあるのではなく、私たちを生き延びさせ、身体予算管理 (body budget)の調整のためにある。

  2. 脳は秘密裏に他の脳と連携している (Your Brain Secretly Works with Other Brains)

    • あなたが誰か大切な人といるとき、呼吸がシンクロし、心拍も合ってくる


『数学する身体』

独立研究者、森田真生氏の初の著書。

数学が身体を超えて、道具として発達してきたことを人類の歴史とともに語ってくれる本です。

帯が、みずみずしく本を紹介しています

単数と複数は、単数→(から)複数で移行するイメージですが、私たちの世界には同列に存在しています。


『数学する身体』より

図をみて、パッと分かる数が4つまでだと、初めて気がつきました。
これは人間の能力だとのこと。

5つ以上は、実際に数えないと分からないです。

数学は元々抽象的な、真空の中に存在していて発見されるのを待つ存在ではなく、自分達の営みから出てきたと思うと、親しみを感じます。


著者に興味を持たれた方のための関連サイト

TED トーク リサ・フェルドマン・バレット博士
あなたは感情に流されているわけじゃない―感情は脳で作られる

『計算する生命』をより深く楽しむために 森田真生が選ぶフェア
https://store.kinokuniya.co.jp/event/1620551764/

Photo by Dollar Gill on Unsplash

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