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フェルスタッペン完勝、王道への歩みを始めた開幕戦

フェルスタッペンが開幕戦バーレーンGPを完勝し、タイトル3連覇へ好発進を決めた。スタートでポールポジションから順当に1コーナーを制すると、2位の僚友ペレスに11秒差、3位アロンソに38秒差をつけた。開幕戦勝利は自身初で、チームにとっても開幕戦1-2は初めてだ。予選はフェラーリが健闘したが、レースではレッドブルの速さばかりが印象に残った。

長期政権を視界に入れるフェルスタッペン

気は早いが、フェルスタッペンは一時代を築く王道ドライバーへの歩みを始めたように思える。F1のタイトル連覇はミハエル・シューマッハの5連覇が最長で、それに続くのはファンジオ、ベッテル、ハミルトンの4連覇。その次はアロンソやハッキネンらの2連覇で、現時点では『3連覇どまり』の事例は存在しないことになる。

あくまで過去のジンクスに基づく仮定の話に過ぎないが、仮に今季のフェルスタッペンが3連覇を決めた場合、2024年以降も4連覇、5連覇と続きうることを示唆する。チームの開発力とホンダRBPTのパワーユニットの実力を考えると可能性は十分ある。

今年は2002年型シーズンに?

今回の開幕戦はシューマッハが3連覇を決めた02年と似た雰囲気を感じた。当時のシューマッハは00年にシーズン最終盤まで続くハッキネンとの死闘を制してフェラーリに21年ぶりのドライバーズタイトルをもたらし、翌01年は8月後半のハンガリーで、02年は7月(!)のフランスでタイトルを決めてしまった。

今回のフェルスタッペンの強さで思い出した2002年のシューマッハ

一度修羅場をくぐった王者は年を追うごとに手がつけられなくなる。それを過去の事例が教えてくれる。02年については、ライバルはチーム内のごたごた(マクラーレンのニューウェイ移籍騒動など)や開発失敗、ミシュランタイヤの熟成不足などの要因で勝手に沈んでいった。

今回のレースも、フェルスタッペンを追うべきフェラーリ勢はレースペースの悪さとトラブルで潰れてしまった。個人的には、ホンダの名称復活とはいえ、レッドブルが席巻する「2002年型シーズン」は勘弁してほしい。フェルスタッペンの好敵手は年内に現れるだろうか?

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