アメリカの大学の成績(GPA)について

米国大学での成績はレターグレード(Letter Grade)と呼ばれるABC評価か、合格/不合格(Pass or Fail)評価が一般的です。※基本的にはLetter Gradeで成績をつけられ、クラスによってはPass or Failシステムを使用しています。

アメリカの大学では、GPA(成績)維持することが非常に重要になってきます。なぜなら、日本の大学のように留年制度はなく、一定の成績を維持できなければ退学になるからです。アメリカ人の学生も成績を維持するために、真剣に授業を受けている学生が多いです。

1. 成績のシステム
先ほど、記述した通り、米国大学ではLetter gradeとPass/Failシステムを使って成績を評価しています。Letter gradeの場合はA 〉B〉 C〉D〉F順に評価されます。Dまでは合格で、Fを取ると不合格となり、そのクラスの単位を落とすこととなり、再履修が必要になります。また、同じAでもA+、A、A-と細かく別れていることもあり、提出するペーパーやレポートにも学期末の成績表にもアルファベット評価で成績がつけられます。ほとんどの大学は全学生の平均成績はB-からC+くらいですが、Grade Inflationと呼ばれる傾向が強い場合は、あるクラスに限ってまたは大学全体において平均成績がB、ときにはB+にまで引き上げられていることもあります。

2. グレード選択の概要
学期始めのクラス登録時に、レターグレードの代わりにパス/フェイルで単位の認定をしてもらうように申請できる場合があります。こう行ったクラスは数が限られていることが多く、また一度申請したら変更はできません。また、Incompleteという成績表示もあります。これは必要条件を期限までに満たせなかった場合に未修了という意味で与えられる成績です。
いい成績をとる自信があるのであればもちろんレターグレード評価の方がいいでしょう。Aをずらりと並べてしまえば、大学院進学や就職の時にいい印象を与えることができます。パス/フェイルの成績評価の良い点は、CやDばかりが並んで全体の成績があまり良くない場合に、GPAを一定レベルに保ち、また単位を取得したことのみを強調できるので成績の悪さをある程度誤魔化すことができることです。従って、パス/フェイル評価を選ぶのは、専攻を決定し、勉強が大変になってくる3、4年生か、少し無理をして多くのクラスを履修している学生に多い印象があります。

3. GPA
GPAとは成績の平均を数字で表したもので、レターグレードA=4、B=3、C=2、D=1、F=0に各クラスの単位数を掛けたものの合計を総単位数で割ったものです。GPAが一定レベル(通常2.0以下)になると停学の警告を受けるので注意しましょう。高校時代のGPAは大学進学の際に、また、大学時代のGPAは大学院進学、就職の際に重視されます。高いGPAをとるには前に述べたFとインコンプリートに特に注意する必要があります。日本では不合格になったクラスはあまり問題視されず、それよりも合格したクラスの成績だけに注目して平均点を計算する傾向がありますが、米国のGPAでは不合格となったクラスでも0点としてGPAの計算に加えられるため、一つでもFをとると確実にGPAを下げることになります。

このような状況のもと、学生はもちろんAを狙って勉強するのですが、実際には良い成績をとることの難しさから、平均C以上の成績で最終的に卒業証書を手に入れることを第一の目標にしている学生も多いのも事実です。

ちなみに、日本の大学生は大学入学後、総時間では高校時代の半分しか勉強しないと言われていますが、米国大学の学生は高校時代の2~3倍勉強すると言われています。それほど勉強しなければ、良い成績を授業でとることは難しいということです。

GPA = (成績×単位数)+(成績×単位数) / 総単位数


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