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アデル、ブルーは熱い色を観た

週末、あまりにも暇だったのでプライムビデオで何か見ようと思ったらオススメに出てきたアデル、ブルーは熱い色を観た
あまりにも美しく、悲しく、辛い、そして素晴らしい作品でした

ちなみに私はLGBTQについてはなにも思わない(と言ったら誤解を招きそう、なにか言えるほどの知識がないよっていう話、偏見はゼロ)のでなにか不快に思ったりそれは違うんじゃないか、とかあったらすみません、映画を観たただの感想です

アデルは本当に特出して可愛いわけでも(個人的には小動物みたいで可愛いと思ったけど絶世の美少女とかではないかなと)頭が特別いいわけでもない、労働者階級所謂普通の女の子
でもそういう子の方が魅力的に見えるよね、わかるわかる
アデルのいつも少しだけ開いてる口元、セクシーだなと思うのと同時に精神的に不安定そうな顔に見えるな、と思ったり
緊張したりすると髪をくしゃっとするのが癖なのかな

エマはもう本当にきれいかっこいい、何回も観ていて悶えちゃったこんなに笑顔が素敵な人いる??こんなんすれ違ったらそりゃアデルじゃなくても忘れられないよねって、笑顔がずっと頭から離れません
才能にあふれていて社交性もあって、実家も裕福、アデルとは対の場所にいる子、ブルーの髪にブルーのデニムジャケットが印象的で本当によく似合う

まず最初に驚いたのが、アデルがベアトリスにキスされて、自分はレズビアンなのかもって思い始めたところ、ベアトリス、キスしておいてそりゃなくない?と私でも思いましたけど…友人同士でただ盛り上がったからってそんな…頬とかならまだしも…唇にキスしておいて特別な意味はないってそんなひどすぎる
そしてエマがアデルの学校に迎えに来た時(ここのエマとんでもなくかっこよかったよね、私だったらすごく舞い上がっちゃうな)友人の一人(名前忘れちゃった)がアデルをレズビアンだ!って非難するところ、なんかちょっとびっくりしちゃったけど、あれかな、自分たちじゃなくてエマのところに行ったのが許せなくて、そこまで本気で思ってはないけど思わず言っちゃったみたいな若い子によくあるやつなのかな、その場面のベアトリスの何とも言えない表情が印象的だったな

アデルとエマが初めてあのベンチで二人でお話してる場面の別れ際エマが唇にキスしてくれるかも…ってなぜか私までドキドキしちゃった、一人で観ながら叫び出しそうだった笑 結局唇にはキスされなかったわけだけどもう心臓に悪すぎる笑
そのあともっと親密になって二人で寝転んで女の子と初めてキスしたのはいつ?なんて話をしているときのエマの表情があまりにも綺麗でなんか気持ちはアデルってかんじ(?)憑依してるかと思った、魅力的すぎる、自分より年上の才能あふれる人にこんな近距離でそんな話されたらドキドキしない人いないと思うわ

と楽しいのはここまでで、お互いがお互いの家に行くあたり、ここで私はもうだめでした、この二人うまくいかないんだろうなと察してしまった
エマは家族に自分がレズビアンなのをオープンにしていてそれを家族も受け入れている、っていうところまではまぁ、でもアデルが海鮮ダメなのを伝えておかなかったのがね、個人的におや?っと一番最初になったところ
好きな人を家に呼んで食事をって話になったら苦手なものとか伝えておくよね絶対っていう

そしてそれよりもアデルの家にエマが行った時の、哲学を教えてくれる先輩っていうやつ、一切親には恋人といわないというか言えないっていう、もう見ている側は胃がキリキリしちゃった、エマのことは大好きだけど家族に本当のことは言えないってもうそれは将来を考えられないやつじゃん…っていう、いやこれからもっと真剣に考えていく中でどこかのタイミングでいうつもりだったのかもしれないけど、それでも親に嘘とか誤魔化しをしている時点でね、そして両親の話や食事、おうちから二人の家庭の社会的な格差を見てしまって、あぁこの二人は合わないあまりにも育ってきた環境と価値観が違いすぎるなと

社会人になったアデルが寂しくて同僚と浮気をしてしまうの、アデルが悪いけど気持ちはわからなくはない、時系列ぐちゃぐちゃかもしれないけど、エマのパーティーのサポートを頑張ったアデル、頑張っているのに気が付かずにエマがリーズととんでもなく楽しそうにしていたり、大量の洗い物を終えてエマが待つベッドに行ったのにエマはありがとうも言わなかった(よね?)り、その日に抱いてほしいとお願いしても抱いてもらえなかったりそりゃ寂しいしつらいわ
エマの周りの人たちは自分と生きる世界が違う人でアデルは仲良くなれなそう…ってなるのもつらい、ここは自分が入れるコミュニティじゃないんだなって思っちゃうよね
浮気して家に帰ってきて喧嘩というかエマが一方的にアデルを追い出す場面ももうやめてあげてよォとしか言えなかった、さっきも書いたけどそりゃアデルが悪い、浮気はいけないでもその浮気する原因作ったのはエマでしょうがっていう、話し合いもせずに一方的に怒鳴り散らして出て行けっていうのはどうかと思うよ…わんわん泣きながら開けてって泣いてるアデルみてこっちまで泣いちゃった…

この映画を観ているとき基本的にはアデルに感情移入することが多かったんだけど、喧嘩をしてアデルが家を出た後からはもうアデルに感情移入できなくて、もちろん一般人な私はエマにも感情移入できなくて、ずーっと第三者視点(もとからそうなんだけど)
カフェでやり直したかったアデルにはもうあきらめなよ…な気持ちだし、キスされるのを拒否しなかったエマにもそこは拒否しないといつまでもアデルは引きずっちゃうでしょ…だしそんな思いは持ち続けるなんて言われたらアデル一生エマの事忘れられないじゃん…って
でもあそこでずるずると身体の関係だけ続けないのはエマ偉いな、と思った
エマは完全にアデルと距離を置きたいわけじゃないもんね…
ちなみにこのエマが去ってしまった後のエマがひとりになった場面で大号泣してしまった、なんでかわからないけどすごく悲しかった
エマの展覧会に呼ばれたアデルがブルーの洋服でいったところ、もう他人から見てエマ=ブルーという感じじゃないのに、いつまでもアデルだけエマと幸せだった時を引きずってるみたいで辛すぎたな…

終わり方がシンプルすぎて、あれ??って感じでそれがさらにつらかった
レズビアンだからとかじゃなく、男女の恋愛でもきっとよくあるようなすれ違い方だったと思う。
アデルに感情移入してたからか前半の幸せさと後半のつらさの差がきつすぎた。でもたまに見返したくなるような美しい作品でした。観てよかったな。




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