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お山の選び方とルート設定を工夫してみる_広げる登山への第一歩⑧

前回の記事では、読図で横着をするとどのような事態になるか、について書きました。

横着こそが最大の敵!?_広げる登山への第一歩⑦

今回はすこし趣向を変えて、今度行くお山をどのように選ぶか?ということについての一工夫的なものを私見から書いてみたいと思いますw

<行くお山をどのように選ぶ?>

「週末にお山に行くぞ!」と決めた場合、さてどのように行く山を決めるでしょうか?通常は、市販の登山地図であちこちを眺めてみたり、雑誌や本などで興味を持ったところを調べるなど、色々あるかと思います。

さて掲題にも書いた、選び方の工夫という事ですが、このnoteの趣旨が地形図による読図なので、ズバリ、地形図から行きたい山を選ぶ、という順序について書いてみたいと思います。

<最初から地形図を見るとどうなるか?>

通常ならば、最初に述べたように登山地図や本などで知ったところを、その次に地形図で詳細を詰める、というのが一般的だと思います。
(私はそう思いますw)

これを敢えて、最初から地形図を眺めて、行く山を決めてみるとどういう変化があるか...前述の順序と何が違うのか...

例えば、手元に山と高原地図がある場合、それとWEBで閲覧できる地形図を並べて眺めてみてください。すると、それぞれに特徴があるのが分かるかと思います。

・両地図の特徴

山高地図は極端に言えば縮小した概略図であり、等高線があるにはありますがうっすらと描かれているだけで、各お山の位置関係とそこに至るまでの主要ルートを把握することに役立ちます。

一方で地形図はというと...広範囲な位置関係の把握では登山地図には及ばないですが、ズームしたりで各ポイントでどういう地形になっているかを把握することに関しては強力なツールです。
そしてもうひとつ目につくのは...登山地図に比べてやたら色々な道が描かれてあるのが目につくのではと思います。

<地形図ベースでルートを決めてみる>

その、地形図にあれこれ描かれている道から、どのようにお山を登っていくかを決めてみます。
この段階では、まだ草案です。

線を引き終わったら、そこで市販の登山地図を開いて、モデルとなるルートとどう違うかを見比べてみます。
恐らくですが、モデルルートとはだいぶ異なるラインになります。

「あれ、登山地図にはこんな道は案内がないぞ...?」

こういう感想が頻繁に出るのではと思います。
はっきりとしたことは分かりかねますが、もしかすると昔は道がついていたものが、いまは廃道になっているか、何らかの理由で案内をやめた、ということが考えられます。

・改めて登山地図でルートを設定する

それから改めて、登山地図を見てルートを設定すると...正規ルートの周辺に、案内されていない不思議な道がポツポツとあることが認識できたことと思います。

そうして出来上がった地図を手に当日のお山歩きに向かうと、お山を歩きながら
「あの道はどうなっているんだろう?」
「あの道って確かこの先から枝分かれで入っていくんだよな...ちょっと見てみるか」
といったふうに、普通に山頂を踏んで下山するだけの行程に、ちょっとした探検的な味付けを楽しむことが出来ます。

筆者の経験では、そういう道はわざと道標を立てて、あたかもそっち方向には道がないかのように演出していることがままありました。
その道標の裏手を目を凝らしてみると、、、うっすら踏み跡がのこっていたりして、そういうのを見つけると楽しかったりしますw

筆者が直近で見たものは以下の部分です。

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これは青梅市にある高水三山です。高水山から岩茸石山へ移っていく途中、南へと尾根を降りていく道が記載されていますが、山高地図に記載がなく、図中の分岐点(のハズのところ)には道標がドスンと立ててあり、さもそっちには道はないといわんばかりですw
ただうっすら踏み跡があり、踏み入ってみると、斜面区間から尾根筋にのっかると、より明瞭な踏み跡が残されていました。(その先がどうなっているかは分かりませんがw)

<注意点について>

案内のない道というのは、なにがしか理由あってのことのはずなので、このような歩き方をする場合には、充分な注意が必要だろうと思われます。
具体的には、、、

・ちゃんとモデルコースから設定し、何かあった場合にちゃんと下山できるようにすること
・通いなれた、土地勘のある山域で試すこと
・ちゃんと地形図から地形を読むこと

等々があると思います。

筆者はいちどこれを怠ったことがあります
(^^;

上図と同じ高水三山の惣岳山でのことです...

無題 - コピー (2)

★印からすこし北へ戻ったところで東へ降りて行ってます。これが最初に地形図ベースで引いた行程のラインですが、モデルルートはそのまま御嶽駅の北側へ下山します。
計画段階でそれを確認せずそのまま現地を歩いていたら、、、筆者が引いたラインは電力会社の巡視路でした
(^^;
このような道を歩くのは初めてで、めちゃくちゃドキドキして膝も笑いながら歩いたことを記憶しています。
楽しかったことは楽しかったですが、こんなミスは何回もするものじゃないなと反省もしましたw

今回は、筆者の事例も含めて地図での遊び方のひとつを書きました。
是非是非、安全に気を付けながら、地図を活用して楽しいお山歩きを模索してみてください☆
(^O^)

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