見出し画像

給与グロスアップー海外出向者税務

グロスアップ計算とは?

海外関連会社に出向者を送る際、出向者が現地で負担すべき所得税を会社が負担するケースがあります。
(国によって税率が違ったりするので不公平感を無くすため??)

例えばAさんの年収が1000万の場合(通貨単位は省略)、ここから所得税を支払って、手取り金額は800万程度になるのですが、この所得税相当分を会社が負担して、Aさんの手取り金額を1000万にすることです。

実際は、会社が所得税額を負担しているように見えても、所得税額を控除(源泉徴収)した残額をAさんに支給し、会社がAさんの所得税を代わりに納付しているだけです。

これを行うには所得税を支払った後の手取り金額が1000万になるような正しい給与収入額を逆算する必要があります。こちらをグロスアップ計算と呼びます。

グロスアップ計算をやってみる。

所得税の税率が一律30%であると仮定し、グロスアップ計算をやってみましょう。
Aさんの年収1000万に対する所得税30%に当たる300万を会社が負担しようとした場合、この300万は給与源泉で、Aさんが所得税を納めたという形にしなければなりません。

単純にこの300万を所得に足し、年収1300万として所得税を再計算すると所得税は、1300万円×30%=390万となってしまいます。
これではAさんの手取り額が1000万になりません!

そんな簡単じゃないんですっ!とは言いつつ、そんなグロスアップ計算を簡単にしてくれるのがエクセル・ゴールシーク(Thanks God you are here!!!)
ゴールシークの機能の使い方はMicrosoftさまが教えてくれます↓

この428万+1000万=1428万がAさんの実際の給与所得になります。検算してみますと、1428万×30%=428万となり、手取りがちょうど1000万になりました:)

実際は各種所得控除や累進課税になっており、もう少し複雑な計算になりますが基本的な考え方は同じです!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?