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「2023年内はNISA始めないほうがいいのか問題」に答える!

フォレスト出版編集部の寺崎です。

2024年から新NISAが始まる話を先日noteに書きましたが、今日は「じゃあ、2023年(今年)はどうしたらいいの?」問題を取り扱います。

「今年はNISA始めないほうがいいの?」

このような疑問に答えます!


2023年のNISA口座開設は不要?

 あなたがもし、この本を2023年の半ばくらいに手に取ったのであれば、「話題のNISAは2024年かららしいし、今年はいいかな」と考えるかもしれません。
 しかし、それはもったいないチョイスです。
 2023年のNISAは開設しておき、2024年以降の新NISAとは別に併用しておいたほうが非課税枠を最大化できます。
 仮につみたてNISAに3年分、120万円の資金を積み立てた人がいて、このまま持ち続ければ最大で「新しいNISA1800万円+2023年までのNISA120万円」とその運用収益を非課税で投資することができるわけです。
 これは2023年までにNISAをしていた人へのご褒美みたいなものなので、使わない手はありません。
「話題のNISAは2024年かららしいし、今年はいいかな」と考える必要はまったくありません。
 2023年に使える枠はもう1年分しか残っていませんが、それも問題視する必要はありません。つみたてNISAでも一般NISAでも、「むしろ小手調べとしてはちょうどいい枠」だと考えてみればいいと思います。売却したければいつでも売却できるわけですから、その点でも不利益はありません。
 なお、開設最初の年は、つみたてNISAも「残りの月÷40万円」のような設定が可能なので(通常は月あたり3・3万円以上積立できない)、今からでも年40万円の枠を使い切ることができます。
 例えば10月からの積立開始に間に合った場合は、月10万円×4カ月で年40
万円の非課税投資を行うことが認められます(もちろん、月数万円の設定で無理なく利用してもOKです)。

山崎俊輔『新NISAとiDeCoでお金を増やす方法』より

結露から言うと・・・
新旧NISAをあえて併用することで非課税枠を最大化させることができる。
というわけです。

「2023年までの旧NISAはなるべく満期保有する」がポイント

 2022年以前からNISAで保有している資金がある場合は、できるだけ満期保有を目指していくといいでしょう。
 今あるNISAの5年ないし20年という非課税投資期限はもう回復することはありません。5年を待たずに売却をしてしまうと、非課税投資のチャンスは終了し、その後どんなに上昇したとしても、その収益を非課税で得ることはできなくなります。
 お金が必要になって、借金をしないためであれば、解約をためらう必要はありませんが、定期的に積立を行っているような人は、5年もしくは20年の満期が到来するまで非課税投資を続けていきたいものです。
 また、新しいNISA制度のほうは1800万円の投資枠が何度でも復活しますので、どうしても少しお金が必要になった場合も、2024年以降の新しいNISA制度のほうで売却をしてしまう方法も考えられます。
 今あるNISAの非課税期間を上手に活かしていきたいものです。

山崎俊輔『新NISAとiDeCoでお金を増やす方法』より

ところで、従来のNISAと新しいNISAはどう併存していくのか、気になる人もいるでしょう。

それについても見ていきましょう。

従来のNISAと2024年以降の新しいNISAはどう併存するか?

「2023年までのNISAと、新しいNISAはどうつながるの?」

 このような疑問を抱く読者も多いことでしょう。
 答えを先にいえば、2023年までの分と2024年までの分は別で管理され、つながりはなくなります。
 2023年までに開設された一般NISA、つみたてNISAは、それぞれの期限まで非課税投資を続けることができます。
 例えば、2022年に開設した一般NISAは5年目の年末にあたる2026年末
までそのまま非課税投資ができます。2023年に開設したつみたてNISAも、20年後の2042年末まで保有し続けることが可能です。
 それ以前に開設したNISA口座も、所定の5年ないし20年の非課税投資を継続することができます。
 ただし、新しいNISAとは連続性がないので、5年目の年末(一般NISAの場合)に、翌年のNISAに引き継ぐことはできません。売却をして現金化をするか(運用益は非課税)、売らずに証券口座に移動させるか(この場合、年末時点の時価で購入したものと処理されるので、そこまでの値上がり分は非課税になる)の選択となります。
 もちろん、現金化した場合はその資金を用いて新しいNISAでの買付をすることは可能です。

山崎俊輔『新NISAとiDeCoでお金を増やす方法』より

旧NISAと新NISAは別管理になることはわかりましたが、拠出上限額の管理はどうなるのでしょうか?

新旧NISAは拠出上限の管理も別々になる

 拠出上限の管理も「2023年までNISA」と「2024年以降の新しいNIS
A」は別カウントされます。
 例えば、年40万円のつみたてNISAを2018~23年まで全額使い切っていた人がいて(元本で240万円)、2024年から新しいNISA制度に毎年360万円の上限を入金し続けたとします。2027年末には旧NISAで240万円、新しいNISAで1440万円、合計で1680万円が非課税投資されていることになりますが、新旧NISAの非課税枠は別にカウントされるので、2028年にはまだ360万円の投資を行えることになります。
「新旧NISAの枠は被らない」と覚えておきましょう。

山崎俊輔『新NISAとiDeCoでお金を増やす方法』より

ここは大事なポイントなので、まとめておきましょう。

【ルール❶】
2023年までのNISAはもともと設定されていた非課税投資期間を満了するまで保有することができる

【ルール❷】
2023年までのNISAは2024年以降のNISAの「1800万円まで」の上限枠と別に管理される

【ルール❸】
2023年までのNISAから新NISAへ直接株式や投資信託を引き継ぐことはできない

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