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新NISA始めたけど、そもそも「投資信託」ってなんだっけ?

フォレスト出版編集部の寺崎です。

本日よりアマゾン発売開始となった水瀬ケンイチさんの『改訂版 お金は寝かせて増やしなさい』ですが、すぐにアツいレビューも付けてくださっていて、とても嬉しい週の始まりを感じております。

ちなみに本書で網羅的に解説しているインデックス投資とは、本書でも繰り返し述べられている通り、「世界中に分散したインデックスファンドを積み立て投資して長期保有すること」です。

それはわかった。で、その「インデックスファンド」ってなにさ?

ですよね。ということで、今日は「インデックスファンドとは何か」と、そのメリットについて書かれた部分を抜粋してご紹介します。

インデックスファンドは「投資信託」の一種

 インデックスファンドは、「投資信託」という金融商品の一種なのですが、そもそもその投資信託とはなにか。
 投資信託とは、私たち投資家から集めたお金をひとつの大きな資金としてまとめ、運用の専門家が株式や債券などに投資・運用する金融商品です。
 投資信託はその運用先が株式や債券であり、株式や債券の価格変動によって、投資信託の値段(「基準価額」といいます)は変動します。
 預貯金は少なくとも名目上は減ることはありませんが、投資信託は運用がうまくいけば値上がりして利益を得られる一方、運用がうまくいかなかった場合は、値下がりして損をすることもあります。投資信託は元本が保証されている金融商品ではありません。
 投資信託の基準価額が値下がりして損をするのは投資家だけで、運用会社は損をしません(ここは重要なポイントですよ!)。価格変動のリスクは投資家がすべて負います。そのかわり、基準価額が値上がりした場合は、利益はほぼすべて投資家のものになります。

水瀬ケンイチ『改訂版 お金は寝かせて増やしなさい』第1章より

ここでのポイントは――

  1. 投資信託とは投資家から集めたお金を専門家が株式や債券などに投資して運用する金融商品

  2. 運用がうまくいかなかった場合の損失は投資家が被る

  3. ただし、うまくいった場合の利益はほぼすべて投資家のものになる

――という3点です。最後の「すべて投資家のものになる」はなかなかいい響きですね。

さて、こうした投資信託には具体的にどんなメリットがあるのでしょうか?

投資信託のメリット① 少額から購入できる
投資信託のメリット② たくさんの銘柄の株式や債券に分散投資できる
投資信託のメリット③ 運用に携わる金融機関が破たんしても資金が守られている

それぞれ見ていきます。

投資信託のメリット① 少額から購入できる

 投資信託は1万円から始めることができます。証券会社によっては、5000円や1000円、すごいところだと、100円から購入できるところもあります。
(中略)
 この投資信託の最低購入金額のハードルの低さは、世界的にも日本が進んでいる部分だと思います。世界中を見回しても、100円から投資信託を購入できる国はそうそうないでしょう。私たち日本の投資家は、海外の投資家よりも投資のハードルが低く、恵まれた環境にあると言えます。
 にもかかわらず、日本の個人は投資信託をほとんど活用していません。米国の個人の投資信託保有比率が11・9%であるのに対して、2023年3月末時点で日本の個人はわずか4・4%しかありません。株式を含めると米国の個人保有比率が51・3%もあるのに対して、日本の個人は15・4%しかありません(日本銀行調査統計局「資金循環の日米欧比較」2023年8月25日より)。

水瀬ケンイチ『改訂版 お金は寝かせて増やしなさい』第1章より

最近ではNISAの優遇枠の拡充もあって、自分の周りでも「投資を始めた」という話をちらほら聞くようになりましたが、これまでは「投資はギャンブル」と考える人が多かった気がします。

ところが、個人における投資環境は海外よりも充実しているそうです。これに乗らない手はないですよね。

投資信託のメリット② たくさんの銘柄の株式や債券に分散投資できる

 投資信託は、何十から何百、何千もの銘柄に簡単に分散投資できます。また、株式だけでなく、債券、不動産と複数にまたがる資産に分散投資することもできます。運用会社が、投資家から集めた数十億円、数百億円規模の大きな資金を使って、私たち個人ではとうていできないような大規模な分散投資をしてくれます。
 また、個人では投資しにくい国や地域にも分散投資することができます。
(中略)
 インデックス投資においては、資産クラスのなかでも市場規模が大きな
株式と債券を中心に分散投資するのが基本です。

水瀬ケンイチ『改訂版 お金は寝かせて増やしなさい』第1章より

たとえば、ある特定の会社の株式を保有していた場合、その会社が倒産してしまえば、その株券はただの紙切れになってしまいます。

ところが、投資信託の場合はそういう心配はほぼないわけです。

投資信託のメリット③ 運用する金融機関が破たんしても資金が守られる

 投資信託は、販売会社、運用会社、信託銀行という3つの金融機関が運用に携わりますが、そのいずれが破たんしたとしても、投資額にかかわらず投資した資産は制度的に守られています。
(中略)
 投資信託は、投資家のお金が守られる仕組みが何重にもあります。投資信託ではないファンドの儲け話が来ても相手にしないことです。あやふやな感じの「ファンド」やら「投資ファンド」の話で、投資信託かどうか見分けがつかなければ「それは投資信託ですか?」とはっきり聞いてみるとよいと思います。はっきり答えない場合はその話は聞かないことです。

水瀬ケンイチ『改訂版 お金は寝かせて増やしなさい』第1章より

これって、けっこう意外ではないでしょうか。

今年から始まった新NISAは20年、30年と投資していく設計のものです。そんななかで「金融機関が破たんしたから、投資したお金は全部パーになった!」なんてことがあったら大変です。

・・・と、ここまで投資信託のメリットをご紹介してきましたが、用心深い人は「でもさー、そんなメリットばっかなんて怪しいよ」と感じるでしょう。

そうなのです。

投資信託にはメリットだけでなく、デメリットもあります。

今日はちょっと長くなってしまったので、投資信託のデメリットについては次回の投稿(2/24)でご紹介します!


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