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チームの生産性はメンバーとの距離感が9割

現在、会社などの組織の中でリーダー的な立場にいる人は、かつてないほど、部下との接し方に苦労しているのではないかと想像します。
コンプライアンスが重視されることは悪いことではありませんが、自分の何気ない一言がパワハラやセクハラになるかもなんて考えると、話しかけるのも気が引けるという人がいます。
また、一昔前のように飲みニケーションでお互いを知り、信頼関係を築くという文化も時代遅れと見られるようになっています。
そのような関係性・状況では、リーダーとしてチームパフォーマンスを最大化するのは難しいでしょう。では、どのようにメンバーとコミュニケーションをとって信頼関係を築けばいいのか。そのヒント、答えが次の新刊『最強のチームリーダーがやっている部下との距離のとり方』(津田典子)にあります。
著者の津田典子さんは、チームビルディング、組織内コミュニケーション、接客コミュニケーションの専門家として、企業研修や講演活動を中心に活動するキャリアコンサルタント。自身のキャリアも含めてさまざまな経験から得た知見を、これでもかと赤裸々に披露しており、とても読み応えがあります。

やさしすぎて、つい部下から一歩引いてしまうというリーダーの方にとって必読の一冊です。
以下、「まえがき」を全文掲載しますので、興味をもった方はぜひ手にとってみてください。


まえがき リーダーの出来は部下との距離感で決まる

 あなたは管理職やリーダーとして、ふだん部下や後輩にどれくらい思ったことを伝えられていますか?
「穏便にいきたいから、伝えることは最小限、基本ほぼ飲み込んでいる」
「前にちょっと口にしたら、あからさまに嫌そうな顔をされたので、それ以来、言いづらくなった」
「いちおう言ってはいるが、反応がないから、伝わっているのかどうか」
「テレワークが増えて、話すタイミングがない」
 このように思っていませんか?
 あるいは、「無理してコミュニケーションしなくてもいい」という意識が根底にある人もいることでしょう。
「仕事が回っているから、コミュニケーションは特に問題ない」
「業務上必要な会話はしているし、そもそも雑談には興味ない」
「必要なときは、部下から聞いてくればよい」
 どちらにも言えるのは、「部下との距離が遠い」ということ。近寄りたい気持ちがあっても、なぜか遠慮してしまい近づけない。あるいは寄ろうともしない。近寄ることはあきらめた……という状態です。
 研修講師という仕事柄、私はこれまで多くの企業の管理職・リーダーの方から、このような部下や後輩との距離感についての悩みを聞いてきました。
 もちろんみなさん、この状態は改善したほうがよいと思っています。けれども、現業が忙しく新たな取り組みはできない、どうしても売上を上げることのほうを優先してしまう……。そのため「コミュニケーション」というあいまいな課題は後回しにされてしまうのです。

 さて、誤解がないように、あらかじめことわりを入れさせてください。
 本書はコミュニケーションの改善だけを目的としたものではありません。コミュニケーションでチームパフォーマンスを上げるためにはどうしたらいいのか、結果を出せるチームコミュニケーションとはいかなるものかを解説した本です。
 そのためには、

  • チーム力を上げる。

  • 部下のやる気を引き出す。

  • 部下との信頼関係を築く。

 という課題をクリアしていく必要があり、その具体的な方法について、事例を交えながら説明しています。
 その事例ですが、ふだん研修の場で遭遇する悩み解決の事例の他、私がANA(全日本空輸株式会社)チーフパーサー時代に行っていたチームマネジメント、採用コンサルティング会社採用リーダー職でのチームコミュニケーション法など、多岐にわたって紹介させていただきます。
 そのほうが、あらゆる規模、事業内容、職種の方にも「◯◯のときは、△△のように対処すればいいんだな」と参考になるのではないかと考えたからです。
 部下との距離の縮め方がわからないリーダー、必要なこと以外に話しかけられない管理職、これから部下を持つ先輩のあなた……。先のことを憂うことはありません。不安を感じることもありません。
 本書を一読すれば、今あなたが抱えている悩みを「力」に変えることができます。
 心地よい日々のコミュニケーションが、いかに業績や成果に結びつくものかをご理解いただき、ご自身のチームでぜひ実践してください。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。

(編集部 いしぐ ろ )

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