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「本づくり」と「企画づくり」の舞台裏

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フォレスト出版の編集者が、どのように企画を立て、どのように本づくりをしているのかをリアルに語ります。
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#タイトル

書籍編集者が「これだけは譲れない」と思うポイント

フォレスト出版編集部の寺崎です。 さきほど、Voicyのハッシュタグ企画「これだけは譲れない」をテーマに収録をしました(明日8月2日に放送されます)。 Voicy「フォレスト出版チャンネル」は出版社の編集の立場からの発信というものを意識しており、正確には「書籍編集者としてこれだけは譲れない」というテーマになるかと思います。 せっかくなので(担当新刊がなくてnoteに書くネタがないので)、Voicyで話したことをここで改めてまとめてみたいと思います。 これだけは譲れない

売れるタイトルには法則があるか?

フォレスト出版編集部の寺崎です。 本づくりにおいて「タイトル」は超重要と言われますが、いつもたいへん頭を悩ます課題でもあります。 「全帯」でふたたび目立つ場所に押し出す作戦ネタばれになりますが、2018年に刊行した『なぜかうまくいく人のすごい無意識』という担当書籍の帯替えをすることになりました。帯替えといっても、普通の帯ではなく、天地がカバーと2mmしか差がない、いわゆる「全帯」と我々が読んでいるものです。 たとえば、これが石井裕之さんの『「心のブレーキ」の外し方』のも

【出版の裏側】海外の翻訳もののタイトルづけ問題

現在、400ページ超の翻訳ものの編集作業に取り組んでいます。ビジネス書の場合、1冊だいたい200ページちょいのものが多いので、実質的に2冊分の分量があるため、正直しんどい(じつはこれ、退職した編集担当の引継ぎの仕事です)。 英語を日本語に翻訳すると、だいたい1.5倍ぐらいの文字量になるそうなので、こればかりは言語の問題なので、どうしようもありません。 翻訳元となる書籍はこちら。 著者はHSS型HSP研究の第一人者のトレイシー・クーパー博士。 HSPとは、Highly

【本づくりの舞台裏】編集者は書籍のタイトルをどうやって練るか。

フォレスト出版の寺崎です。 本の売れ行きを大きく左右する要素に「タイトル」があります。あくまでも個人的な見解ですが、書籍の売れ行きを決める80%くらいの要素が「タイトル」と「カバーデザイン」だと思います。なぜならば、ここでコケると、まず「誰かに手に取ってもらう」という最初のステップをクリアできないからです。 どんなに内容が素晴らしくて、どんなに時間をかけて作り上げたコンテンツでも、まずは手に取ってもらえないと返品されてしまう悲しい世界です。 カバーデザイン、つまり商品の