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宇宙の最速ネタバラシ:カリスマについて

KILL YOUR IDOLS!
偶像カリスマを破壊せよ。

もしかして他の人より、世間的にカリスマとされる男性に出会う確立が高い気がする。これまでのサンプルは、日本人とアメリカ人と日米ハーフ数名ずつ。職業は様々で、オカルティスト、芸能人、作家、ジャンキー、サイキック、大学教授、ミュージシャン、軍人、実業家など。これら職業を兼任してる場合もある。

カリスマ的な人々には信奉者がいて、それは彼らの言葉にうっとり陶酔する善良な人々だ。カリスマはメディアに出ていたり、特殊な背景からコミュニティ内で「スゴイ人」認定をされていて、同時に別の場所では嫌悪されており、行くところ常に不調和を生む。初見で魅力的に振る舞うのが得意で、自分には特殊な能力が備わっていると上手に吹聴する。大いなるものと繋がっているふりをするのが得意だが、実は身近にネタ元がいたりする。自分は世界一孤独で理解されないと思っているから、他人をどれだけ傷つけても、自分はもっと傷ついていると大声で鳴く。

カリスマンが近づいて、ちょっと知り合ってみれば、向こうは決してこちらを対等に見ていないことがわかる。議論を極端に嫌がる。私というよりも、女性、というか他者を対等に見れないので、当然捻れている。本当は心の中では、自分が取るに足らない人間であることを強烈に嫌悪している。他人のコントロールには敏感だが、自分は他者を強烈にコントロールする。パターン化された数本のエピソードを披露して歩き、システマチックで稚拙な人身掌握術を使う。頭が良くて特別なふりをするのが上手いが、本当はコンプレックスの塊だ。だから、人を本当の意味で受け入れることができない、バレるのが怖いから。頭は決して悪くはない、でも洞察力に欠けている。内を覗いてみれば、強烈に捻れた承認欲求とナルシズムを抱えている。カリスマは寛大な振る舞いをしても本当のところ、他人の才能は認めない、それが脅威的と感じるほどに黙殺をする。何より、どれだけ周囲に幸せを説いても、本人は全く幸せとは言えない。

彼らは現状に満足したり、幸せを感じることがない。
たくさんの女に愛される願望を持っているが、大切に愛する方法を知らない。彼らを不快にさせるのは常に他者であり外的要因で、自分の中にその原因があるなんて考えたこともないし、それに耐えうる精神の健全さは持ち合わせていない。でも、他者には要因はお前の内にある、と説く。スピリチュアルなことを言うのが好きというより、より抽象的なことを言った方が相手が勝手に解釈をして支配しやすい、という理由から、簡潔な言葉を用いて断定的かつ抽象的に話す。与えられることが当たり前だと思っており、感謝しないし与えないから、結局は思ったように豊かにはならない。

カリスマは、狂気的な熱狂を生み出すのがうまい。カリスマはチャーミングであることは間違いない。だがその魅力は、ある一定の距離を保った上で発揮されるミステリアスなものであると同時に、賞味期限がある。私はもう、カリスマに魅力を感じない。カリスマが何かを成し遂げたように見える時代は、もう完全に終わったのだと思う。今は、わたしの時代であり、あなたの時代なのだと思う。それぞれの時代。そうか、カリスマは依存によって成り立つ存在だから、もう終わっているのか。崇拝者たちがカリスマに依存しているように見えて、その実カリスマこそが彼らに依存している。だからカリスマたちは今、そろそろタイムリミットが迫っていることに戦々恐々している。崇拝者達に「見捨てられる」という現実に、向き合う時間がやってきた。


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