OSAKE×NOMENAI 強制飲み会をコンプリートせよ!中編 毎日投稿22日目

前回のあらすじ
主人公の捻挫アラサー公務員二キが、1か月ぶりにリハビリで、ネットでレベル抑えめのテニス会に申し込むも、そこは飲み会強制のやばいサークルだった件。どうなる?アラサー公務員!?!?


 テニス終わりに、それは唐突に起きた。最年少同士、意気投合したHちゃんと、他愛もない話をしながら、更衣室に向かうときだった。

あれ、アラサーじゃね?


・・・・・おい、マジかよwww

まさかだが、オレが3か月に1回行っている都内のちょいイケイケ社会人サークルとかぶったのだ。

ここも人数の規模が大きいので、1~2面しかコートが取れないときは、イツメン(1軍)でテニスをするのだ。

オレは2軍と3軍の間だろう。
参加率の低さと、にじみ出る陽キャへの卑屈さがありつつも、初期メンバー(年が近い)と、仲がいいことから、このサークルカーストに位置づけられる。
てかサークルの人たちにこのブログばれたら、

軽く死ねますね(よりもい結月ちゃん)


「あれ、なんでここにいるの?」とニヤニヤしながら言われる。

後ろには、微老若老女とHちゃん。

あー、・・・初めて参加してみたオフ会っす!


「あーそうなんだ。どんな感じだった?」

いや、言えるか!!!!!!


後ろに気を遣い、うまく濁して更衣室に入った。よし、まだあんまばれてないな。オレえらいぞ。

ん?更衣室・・・

二つのサークルかぶるやんwww

案の定かぶってしまい、20代イケイケサークルは、がやがやしててうるさかった。おじちゃんたちは神妙に着替えていた。中間の架橋にいた俺はこう思った。

(若造達がすまんな...)

オレは、ここで気配を消すことにした。念ももれてない。誰にも話しかけない予定だ。

シャワーに直行し、雑念を消した。

ふう。

しかし、シャワー室から更衣室に戻ると、イケサーの1人と目が合ってしまった。

...あれ誰だっけ…?君の名は?

向こうも、その逡巡が垣間見えたが、2秒以上目が合ったから多分分かっているはずだ。向こうの気持ちの2秒のやりとりを推測するに、
(あー、この人一回テニスしたことあるな。でも今回呼ばれてないし・・・。どうしよう、なんて話しかけよう。)

結局、お互い声を交わさずにすれ違った、

人生で一番気まずい2秒だった。


早々に着替え、外に出ようとすると、入り口にはイケサー。施設内のベンチにはおじおばサー。スマホ見ながら、ベンチで影を消すことにした。

しかし、イケサーの長は、唐突にやってきた。

「飲み会来る?」


おじおば全員が、ふっと振り向いた。


いや、ちょっと来いwと出口の方に促す。

さすがに、この状況で今日はいけないっすwwwと小声で言う。

「え、こっちきちゃえばいいじゃんww」

ちょっと、聞こえちゃうんで・・・!とうまく濁し、おじおばのベンチに戻った。

.....相変わらず沈黙している。

うん。

人生で一番気まずい3分間だった。


イケイケサークルは、駅に向かった。
時間差でおじおばサーも全員出てきた。

「じゃあ、そろったね!バスで行こうか。」

「え、歩かないんすか?」と俺が聞く。
いうて、800mくらいだ。

「歩きたければ、歩けば?」

思い出した、このサークルは年代がかなり上だったのだ。マジで俺しか歩く人いなかったので、バスに乗ることにした。

まあ、バスのつり革をつかみながら、Hちゃんとパーソナルスペース密接距離で行く駅も悪くない。

バスではない。

会場は「ミライザカ」

これは、イケサーとかぶらない場所だ。あぶねぇ。

しかし、なぜか、12人席に18人入らなければならない状況だった。

ゆったり酒飲むってレベルじゃねぇぞ!(秋葉原のオタク)

「あー、新人さんは真ん中に行こうか。」

いや、別に端でいいっす!

「いいからいいから!」

密着度満点の真ん中席に座る。テンションはすでに低い。

「あー、Hちゃんもそこ行きなよ。」

ギラギラ銀メガネニキが、促す。
メガネニキ。ナイスフォローだぜ!!しゅき!

右隣には、0距離のHちゃん。

あれ、

ここは、

天国ですかね!!!


しかし、この時まだ俺は、

あの夜見た地獄の名前を俺はまだ知らない。







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