東京リベンpairs17〜公ちゃん(イケイケの方)2回目
公ちゃんの仕事の都合で、20時半に待ち合わせして飲むことになった。
夜と酒に弱いアラサー。どうなるアラサー!?
1 お通しが豆腐のいい店
んな感じのメニューを頼んだ。
公ちゃんは、20代のちょいイケ女子だ。多分毎月ディズニー行ってるような。
そして、俺は公ちゃんに合わせて、酒を2杯飲んでしまった。
お分かりであろう?まあまあ出来上がっていた。
んー、何話したっけなぁ。
2 帰宅?
時間は22時半、まあ帰っていいっちゃ帰っていい時間だ。
源「この後どっか行きたいですか?帰宅でもいいですけど。」
公ちゃん「えー、あー、源さんの駅でもいいですよ!」
(源さんの駅でもいいですよ?)
どういうこと?帰りましょうってこと?送ってあげるってこと?
え?おれんちきたいの?(多分勘違いアラサー)
源「いえいえ、公ちゃんの近くの駅まで送りますよ。」
そう、紳士だ。紳士だ源。
埼玉県民ならお分かりであろう。
川越と本川越の中間にいるのだ。(ヒント:クレア〇ール)埼玉県民の9割はここでデートしてるといっても過言ではない。
歩いてると光るものが、
源「お、カラオケありますね。」
公ちゃん「あ、私カラオケ好きなんです。カラオケ行きましょ!」
結構グイグイである。
ミセス好きと言うことで、最初は点描の歌を歌った。男女できたらこれが鉄板デイイゾ。
そしてその後、一緒にソランジを歌った。二小節ずつ歌う的な。ただ、公ちゃん飲んだ後なのか、うまく音域が出ていない。
まあ俺も今回はオクターブ下げて歌うか。
しかし、画面に大森さんが出た瞬間。
うおーーーー!尊いーーーー!
気づいたらスタンディングして原音で熱唱していた。
そしてラスサビの最難関hiF♯を迎えた。
参考に夜かけの最高音がhiFくらいだ。
くらーやみがつづーこうと、あなーたをさがーしてたい!だからいーきて、いーきてほしい!
え...?なんで男のくせに出てるの...?って感じの公ちゃん。
そう、やりすぎると引かれるのだよ男性諸君。
公ちゃん「あー、えーと、源さんって高いのデルンデスネー。」
めっちゃ気つかってるやん。
源「はい!ミセス大好きで100回くらい歌ってるんで...!」
多分鼻歌合わせたら1000回は歌ってる。
公ちゃん「もう一曲一緒に歌いませんか...何がいいですかね?」
ここの選曲大事やぞ源。
源「あー、えー、マリーゴールドとかどうですか?」
この曲の最高音はhiBで、音域の振れ幅も少ないので、休憩で歌うことがあるくらいかなり歌いやすい。これならお互いちょうどよく歌えるであろう。
しかし、公ちゃん、酒のせいかめちゃくちゃ掠れている。
どうする。ここはオクターブ下げるか...。しかし、Aメロはかなり低すぎるので気持ちよくないのだ。
数秒悩んだ結果、すまん、俺カラオケ大好きみたいだ。
普通に原音で、しゃくりと21歳こぶしで入れながら熱唱した。なんならいつもの癖で最後の、いーつまでもいーつまでもこのままの部分を調子乗ってハモってしまった。
公ちゃん「あー、しんやさん女性の曲も、らくらくなんですね...。」
源「公ちゃんも上手でしたよ!」
公ちゃん微妙な表情。いやこれ勝負やないで。楽しく行こうぜ...!
その後何入れたか覚えてないけど、多分俺酔ってきているのは分かった。理性と意識がだんだん薄れていく。自然と公ちゃんとの距離は縮まっていた。
朦朧とした頭で考えた。
そろそろムーブを起こすか。
体を向けた瞬間、
ガッシャーン!
俺のグラスが落ちていった。
落ちていく様が、一瞬スローモーションに見えた。これは何現象というやつでしょうか?
俺と公ちゃんの間には、氷水の隔たりができた。
ちょっとかかったっぽい。
急いで手持ちの白いやつで応急処置をし、店員さんを呼ぶ。ずっと大丈夫ですよと言ってくれる公ちゃん。気まずい時間が流れる。
源「あー、俺水平線歌うわ!」(なんでやねん)
時刻は23時。カラオケは残り30分。
ふと、自分の終電を盗み見ると、なんと23時15分だった。(公ちゃんは川越経由なのである)
(!?!?!?)
このど田舎埼玉め!
ここで俺は考えた。
1 このまま歌って、終電がないことを伝え、公ちゃんの出方を見る。
2 🐸
俺は正直戦意喪失していた。
だって、さすがに🐸化してるだろうなと思ったし、これで残って、「私は帰りますねー」ってなったら惨めすぎる。20代の俺なら残ってたとは思うが...。
源「公ちゃん、ごめん実は俺終電23時15分なんだ。カラオケ俺が出すから今回は帰るね。」
公ちゃん「....ああ...そうなんですね..」
もはや、この決断に🐸化したような落胆の色が出ていた。
カラオケ屋を出たのは23時7分。普通に走らないと間に合わんやん。
源「公ちゃん、今日はありがとう!気をつけて帰ってね。もしよければまた会いましょう。」
公ちゃん「ええ、ああ、はい...!」
お見送りをそこそこに、夜の本川越を駆け出した。
本当にこれでよかったのだろうか。
まあ、また3回目会った時に謝ろう。
....。
その3回目は来ることがなかった。
そう、今を生きないものに未来はない。
一度の失敗で、永遠に会えなくなることもある。
俺は恋愛において、常に歓声と拍手の裏側にいた。公ちゃんよどうか、叶った側にいてくれ。
ちなみになんか下にスクロールすると、昔書いた「終電で帰ったことを後悔してる君たちはどう生きるか?」的な記事が関連で出ると思うが、今回は、一切後悔していない。...いやほとんどは後悔していない。
まあ、何はともあれ、
どうか公ちゃん。幸せになってくれ。end
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