よしだこ

ラジオD、編集、ライター、たまにカメラ。もともとはデザイン雑誌の編集をやっていましたが…

よしだこ

ラジオD、編集、ライター、たまにカメラ。もともとはデザイン雑誌の編集をやっていましたが、ひょんなことから放送の仕事もやるようになりました。ほぼ日記。

最近の記事

ひとりでいるということ

知人から「初期型認知症の高齢女性が、妄想の中でジャズバンドを組む話だ」という説明を受けて、興味を抱いて映画『おらおらでひとりいぐも』を観に行ったらまったく違う話だった。なんなんだあいつは。なんで嘘の情報を……。 それはさておき、この映画では、ふだん垂れ流されているテレビやラジオの内容。料理の音、足音、鼻をかむ音といった日常における視覚・聴覚ノイズが細部までリアルに描かれており、まるで自分も主人公・桃子さん(田中裕子)といっしょに家のなかにいるような、不思議な感覚を味わえる。

    • ばくだん

      ばくだんをつくることにはまっている。といっても、何かの組織にオルグされたわけではなく、ついに一線をこえてしまったわけでもなく、食べ物の“ばくだん”のほう。 先日、失恋中のバツ3の先輩(もはやステータスが意味不明)と、気になっていた居酒屋に行った際に食べて感動したのがきっかけで、自宅でつくるようになった。本当は“こたつ居酒屋”でしっぽり鍋でも突こうかと思ったのだけど、出会い頭に先輩が、「俺は今日はとっても足が蒸れている」、「このスニーカー、通気性が悪いんだ」と言ってきたので

      • ひとんち

        一日一記事書きたいと思ってたら三日坊主どころか、二日で止まっていた……。自分の根気のなさに本当に嫌気がさす……。 先日、友人とチキンBAR(いせや)でランチとかいいながら酒を飲み、「眠くなった」という理由で早々に友人がいなくなってしまったので、ひとりで気持ちよくなって井の頭公園周辺をぶらぶらしていた。公園の池や緑、鳥のさえずり、ボートできゃっきゃするカップル、動物園の動物たち、死体が発見されたポイント、老舗の連れ込み宿・和歌水……などはどうでもよく、それよりも公園周辺のひと

        • 山羊とキャベツ

          後輩に久々に会い、ボウリングに行った。一年ぶりくらいの再会かな。彼女は酒が飲めないので、コミュニケーションの変化が欲しかったのか。 初めて降りた駅の見知らぬ商店街にノスタルジーを感じながらも、行き場のない僕らの散歩が始まった。「今日の空は気持ちが良い」と、彼女が言った。僕は二日酔いと自己嫌悪で、空のことなんか気にしていなかったので、なんだかピュアな人だなあ、と思った。 歩いている途中、僕の祖母がオレオレ詐欺の電話を受けて、それを見抜いた話をした。会話の内容は以下の通り。

        ひとりでいるということ

          遅刻する先輩

          僕が所属している会社の先輩が、必ずと言っていいほど待ち合わせに遅れてくる。 それが、取材であろうがレギュラーの生放送であろうが、飲み会であろうが、すべての局面において遅刻する。 ある日、請け負っている雑誌連載の取材があって、先輩から「遅刻するから現場へ先に行っててくれ」と連絡がきた。この場合、先に現場に到着した僕が、先輩が遅刻していることに対してのお詫び、謝罪をすることになる。納得がいかなくて、ゆりかもめのなかで怒りに震えていた。 別の日は、出演者との打ち合わせのため、

          遅刻する先輩