「相変わらず自己肯定感は低いけど、エヘヘ」

「自己肯定感が低くて一緒にいると疲れる」

そんなことを言われて初めて「自己肯定感」という言葉の存在を意識し始めた。それまでは自己肯定感が低いなんて微塵も思ったことはなかったのだから。
その日から、「自己肯定感が低い」という言葉が呪いのように私を苦しめるようになった。引きこもりも経験したし。

結論から言えば、自己肯定感なんて知るかよ!って話だ。

自己肯定感を高める方法なんていう本は近年よく見るようになったし、現代を生きる上で、自己肯定感は大きな鍵を握る言葉であることも知っている。
しかし、一度下がってしまった自己肯定感をもう一度高めることはそう簡単ではないことも知っている。

本に書いてあることを実践したところで、解決するとは限らない。
『自己肯定感の高め方』なんていう本は、自己肯定感が高い筆者が書いた、自己肯定感の高め方であることが多い。
ある本を手に取って、読んだ最初の一文が
「知らない内に、私は自己を肯定して、暢気に生きてきた」
だった時点で、それ以降の言葉が何も刺さらなかった。
こっちはそれどころじゃない。

理想に倣うと逆効果になりうる。

一番重要なことは、自分が自分をどれだけ知っているか
であると思う。
何故、自分は自己肯定感が低いのか、ではその場合どうすれば良いのか自分なりの対処法を身につけることだ。

自己肯定感を高めよう!と意気込むのではなく、自分の自己肯定感とうまく付き合っていけば良い。

「相変わらず自己肯定感は低いけれど、自分の中で消化できるようになったよ、エヘヘ」
と自分の自己肯定感の低さを笑えるくらいがちょうどいい。

僕も、寝る前なんかは、不安で仕方がないことがある。「自己肯定感が低い」と言われたあの日のことがフラッシュバックすることもある。
でも今日をエヘヘと生きている。
毎日掲げる計画なんか達成できないことの方が多い。
今日もだらけてしまった、あーあ。なんてよく日記に書いてしまう。でもテレビを見て笑っている。それだけで
「お前さん、よく生きているよ」
って思える。

自己肯定感低いけれど、楽しく生きているよ。こうなったら、もう自己肯定感という言葉に縛られることはない。

僕たちはこんな時代をよく笑って生きている。
それだけでいいんだよ。




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