都会にも求めている子どもがいる
こんにちは。ひろあきです。
全国の飲食店による子ども食堂プロジェクト『夢食堂』の運営をしています。
今日は、夢食堂が持っている価値観のお話をしようと思います。我々にとってかなり重要なことなので、夢食堂に関心を持ってくださる方には是非、最後まで読んで頂きたいです。
吉田さんとのやりとりにて
日本全国に夢食堂は広がっているのですが、当然なかには地方でやっているお店もあるし、都心部でやっている店舗もあります。
プロジェクトを進める中で段々と分かってきたことですが、地域の特性で夢食堂の利用状況は全く異なるという事です。
正確に言うと最初からわかっていた事ですが、実施する事でその輪郭や実態像がより鮮明になりました。
先日、新宿で8店舗、宮城で1店舗の経営をされており、全店舗で夢食堂の実施をしてくださっている、絶好調グループの吉田社長とやり取りをしました。
「うちは全店舗継続していきますから」
との一言が、そのやり取りであったのですが、めちゃめちゃ感激しました。
この言葉の意味をちゃんと説明しますね。
一人のために開け続けることに意味がある
夢食堂で実施する上では、「たった一人の子のために毎日夢食堂を開け続ける」という事に意味があると、本部では考えています。
「子どもが何人利用したのか」「たくさんの子どもが求めているのか」といった部分は結構二の次三の次なんですね。
上述した通り、吉田さんのお店は新宿で8店舗営業されています。新宿といえば言うまでもなく、ガッツリ都市のド真ん中ですよね。
そうなると、
「都会に貧困の子なんてほとんどいないじゃん」
「やってもどうせ子ども来ないじゃん」
「なんで東京でやるの？」
みたいな意見や疑問をぶつけられる事もあったり無かったりで、都心部で飲食店を経営されている飲食店さんは、夢食堂の実施を検討したときに結構ここで悩むそうです。
子どもには貧困率なんて関係ない
気持ちはすごく理解できます。
ただ、都会では貧困の子どもがゼロ人というわけではありません。ただ少ないというだけです。
つまり、夢食堂を必要としている子どもは、都会であろうが高級住宅街であろうが、一人どこかにいる可能性があるわけです。夢食堂では、そのたった一人のために毎日準備をしていく事が大事だと思ってます。
ここはちょっと想像力を働かせて頂きたいのですが、もし、新宿のように都心部で貧しい暮らしをしている子どもがいたら、その子はおそらく夢食堂を利用するまでの心理的ハードルが最も高い一人である可能性があります。
なぜなら、周りにはお金持ちの子が多いからです。自分が貧しい暮らしをしているという事がバレたら、いじめの対象になったり、自尊心を大きく傷つけられたりしかねません。
夢食堂のような場所が近くにあると仮に知っていたとしても、足を運びづらいはずです。それを利用している事が友達にバレると、「貧困」という悪魔のようなレッテルが、翌日の学校では自分についているかもしれないからです。
だからこそ、その子が本当に助けを必要としたときに、手を差し伸べる存在や居場所を夢食堂は用意しておきたいのです。
利用されているかどうかよりも、やっているかどうか
子どもの人数は大した問題じゃありません。
夢チケットが何人に利用されたのかも、大した問題ではありません。
その地域に貧困家庭で暮らす子どもが何人いるのかも、あまり関係ありません。
そこに一人でも、夢食堂を必要としている子がいる可能性があるのであれば、夢食堂を実施する価値はあります。その子のために毎日毎日、困ったら足を運べる場所としてオープンし続ける事に、本当に大切な意味があります。
だからこそ、夢食堂ではご飯を届けた数よりも、何箇所で実施されているのかとか、実施された日数とかを重要視しているわけです。
そんなわけで、都内で夢食堂を8店舗も実施している吉田さんが、結果に関わらず「全店舗継続」を決めていることって本当に尊い事だなと、感動しちゃいました。
こんな話でした。
ありがとうございました〜。
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夢食堂オーナーが自らの生い立ちや経験などから、なぜ夢食堂をやるのか、熱い思いをプレゼンにして発表します。
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